2009/01/03
『養老孟司の<逆さメガネ>』
なにげなく空港の本屋で手に取った、『養老孟司の<逆さメガネ>』。
「都市化社会」について、そこに起因するさまざまな問題について、
語り口調でわかりやすく書かれてあり、
シブヤ大学が渋谷という都市で果たすべき役割を考える上で、
たくさんヒントが詰まった一冊だった。
以前、アンビエックスの相根さんに
「左京さんにとっての地域づくりとは何ですか?」と聞かれ、
うまく答えられず、すごく情けなかった。
また、こんな意見をいただくことも多い。
「シブヤ大学のやっていることは"なんとなく"わかるし、
それはいいことであるような気もする。でも、それが
一体何をやろうとしていて、何をめざしているのかが、
いまいち、はっきりと伝わってこない。」
もちろん、あれこれと色んな言葉でその都度説明はする。
でも、うまく伝えられないのは、きっと自分のなかに原因がある。
経験に基づいていないために"自分の言葉"になっていなかったり、
あいまいな部分があったり、全体としてのストーリーが描けてなかったり、
つまり、もっと腹に落ちた明確な仮説が必要なのだ。
シブヤ大学というなんとなく楽しげなイメージ、新しくなにかを
はじめるときの情熱に頼って走ってこれた時期はもう終わり。
三年目を迎える今年。その本質が問われるときがきたのだと思う。
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