シブヤ大学

*ついにゼミ初の授業開催!*


食べるゼミ生の黒澤です。9/20(日)に開催された、世界を食べるゼミの初!授業「オスマンさんとたのしいラマダン 〜食べる/食べないことから知る、アラブの日常〜」の模様をレポートします。

生徒の方々は老若男女様々で、料理に興味がある方、旅好きの方など、イスラム、アラブというワードに関心があるものの知る機会がなかった方を中心に集まって下さいました。
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オスマンさんの導入から始まり、サウジアラビアという国について教わっていきます。砂漠の国かと思えば「中東で2番目に美しい街」や棚田の写真が出てきたり、スタバがあったりなかったり。どの国にも言えますが画一的な風景など無いのだなと改めて感じました。

続いてラマダンの説明ですが、お祭り感覚と聞いて驚きました。
はじめたばかりの少年がお腹をすかして隠れ食いをしたり、期間の後半ではごちそうを作るお母さんの作業が遅くなって夕飯がなかなかでてこなかったりと、人間味を感じさせるエピソードも。
社会の一員になるための試みということで徐々に慣らしていき、期間が明ければ家族でお祝いするとのこと。
ストイックな修行のようなもの、というイメージが見事に覆されました。

アラブの日常についてお話を聞いたあとは、調理実習です。
お母さんの味を伝えたい、と先生役を引き受けて下さったナセルさん。
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この日つくった料理は、サウジアラビア料理といえばコレ!な「カプサ」という炊き込みご飯を中心に、サラダとデザート。
カプサの味の決め手はナセル家特製スパイスです。調理中もスパイスとチキンを煮込む良い匂いで、朝から何も食べず、プチラマダン中の身には大変刺激的でした。
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そうこうしているうちに料理が完成!
ラマダン明けに倣ってナツメヤシと水で食事をスタートしました。
サラダはレモンと塩だけのシンプルな味付けですが、酸味がカプサを引き立てます。カプサと一緒に食べてもおいしい。
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デザートはコーヒーとチーズでティラミスを思わせる風味ですが、土台部分のセモリナ粉の食感が独特で面白かったです。合わせて淹れてくれたコーヒーは、いわゆるブラックコーヒーとは全くの別物で、サフランやターメリックの香りのする黄色い液体でした。

ゼミ最初の授業でてんやわんやなところもありましたが、生徒の皆さんの満足度は高く、料理も好評でした。

テレビやネットで聞こえてくるアラブ社会の情報は、悲しいニュースが多いかもしれません。しかし一部を見てステレオタイプな印象を持っておしまい、では勿体ないなとつくづく思いました。彼らの「ふつう」は家族愛に溢れた彩り豊かなもののようです。
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世界を食べるゼミ、第2弾の授業は10/17(土)「SKA VI FIKA? JA! 〜みんなで楽しむ身近な地産地消〜」。今度はスウェーデンに旅します。抽選申込は10/6(火)まで。よろしければぜひ!