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「都市想像会議」とは
都市想像会議

異なるジャンルの人々をつなげ、新しい都市を想像し、創造していくための会議です。

近代社会が成熟したいま、新しい社会は新しい都市構造に宿るといっても過言ではありません。新機軸(イノベーション)を生むには、想像力(イマジネーション)と創造力(インベンション)が必要です。さまざまな課題が顕在化している現在、これまで分断されてきたジャンルを横断し、課題を直視しながらも未来を見据える、都市への想像力が最も必要なのではないか。そんな思いからシブヤ大学が立ち上げたのが「都市想像会議」です。

社会にはさまざまな課題がありますが、それぞれ個別に考えるのではなく、ジャンルを越えて考えるべき時代になっています。特に、これまで分断されて議論されがちだった福祉、介護、交通、まちなみ、起業、公共、土木などさまざまな課題を新たな神経系としてつなぎなおし、個別の課題の奥に潜む本質的な課題に向き合う必要があります。

これから私たちが都市をデザインしていくための議論を積み重ねていくことで、都市に対する想像力をたくましくし、あらゆる意味でイノベーティブな都市づくりへの提案を蓄積し、未来につながる指針を探っていく。それがこの会議の目的です。

第十八回テーマ

地域福祉×都市⑤

2019年1月24日(火)19時〜21時 ヒカリエ8F COURT

登壇者

  • 上田假奈代

    上田假奈代

    詩人・詩業家/NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)代表理事 ゲストハウスとカフェと庭 ココルーム主宰

  • 左京泰明

    ファシリテーター

    左京泰明

    シブヤ大学学長

  • 紫牟田伸子

    ファシリテーター

    紫牟田伸子

    編集者/プロジェクトエディター/デザインプロデューサー

ともにつくる仕組みをどうデザインする?

都市想像会議第十八回「地域福祉×都市⑤」会場1

「地域福祉」をテーマにした2018年度のシリーズの最後は、大阪の西成釜ヶ崎にあるあいりん地区で、喫茶店の“ふり”をしながら、釜ヶ崎のおじさんたちと“ともにつくる”場「ココルーム」を運営する上田假奈代さんに来ていただきました。釜ヶ崎はかつて“寄せ場・寄り場”と呼ばれ、多くの日雇い労働者を集める場所でしたが、現在は生活保護の方々やホームレスの人たち、しかもそうした人々の高齢化が進んでいます。ココルームの活動は困窮者の支援ではなく“表現活動”であるところから、多くのヒントがあると思います。

都市想像会議第十八回「地域福祉×都市⑤」会場2

上田さんは、詩や書道や音楽や演劇やお笑い、オペラなどを、誰もが表現できるツールとして活用し、「釜ヶ崎芸術大学」という一連の活動も行なっています。根底には「私たち一人ひとりが表現し合うことでいろいろな広がりがある」という上田さんの姿勢があり、上田さんのお話からは、さまざまな事情を抱えた釜ヶ崎のおじさんたちが、ココルームという“場”を得て、そこで“ともに”学び表現することに向かっていく様子がうかがえました。  困難な境遇を経た人たち、困難を抱えた人たちがココルームにはやってきます。喫茶店だからこそ、誰もがやってきますが、さまざまな相談事の最初の窓口でもあります。でも、そこでただ「ともに」いたり、「ともに」笑ったり喧嘩したりする日常があり、常にそこには「表現」が伴っている。「表現し合うことは循環するのだ」と上田さんは言います。おじさんたちの表現は詩人である上田さんの自身にも、ともに活動するアーティストたちにも、そこに参加するその他の人々にも、「循環する」のだという、上田さんの言葉は印象的でした。