シブヤ大学
街の先輩訪問街の先輩訪問レポート

街の先輩訪問レポート5(西村 佳哲)


訪問先/奈良県立図書情報館
先輩/西村佳哲さん
訪問者/櫻井まみ
訪問日/2010年1月8日~1月11日
「自分の仕事を考える3日間」に同行>

■訪問の目的
西村さんとの出会いは大学1年生の頃多摩美術大学のプレデザインという授業で、ワークショップを受けたのがきっかけでした。そのワークショップは、言うならば西村さんに「こういう視点もあるよ」という提案をしてもらうような授業でした。それは、いままで違うな、と思いながら言葉に出来なかった違和感のようなものを言葉にしてもらえたようなもので、私が学びたかったのはこういうことだったんだ!と気付きました。そして授業が終わった直後西村さん著書の「自分の仕事をつくる」を読みました。

その授業に影響を受け、また西村さんに関わりたいな、と思い機会を伺っていたところたまたまシブ大の街の先輩訪問に西村さんが出ていることを知り、これだ!と思いました。
また、現在3年生ということもあり、ちょうど就活の始まる時期でした。周りがどんどん髪を不自然に黒く染めだす中、この流れにそのまま乗っていいのだろうかともやもやしていた私にとって、この「自分の仕事を考える3日間」というワークショップ自体がとても興味深く、なにかこれからのヒントやきっかけになればいいな、という気持ちも込めて今回の先輩訪問に応募しました。

■訪問内容
今回は西村さんに直接話しを伺うのではなく、このワークショップやゲストを通じて、西村さんの働き方を体感する、といったものでした。ワークショップ中は西村さんとゲストがやりとりをしている際の会場の様子やゲストの方たちの写真を撮り、それ以外は一般の方たちと同様フォーラムに参加していました。
ゲストの方たちと対話する西村さんは完全な聞き手であり、導き手で、その人の魅力を最大限に引き出すのに長けていました。また、聞き手でありながらたまにぽつりという一言がとても核心的で重みがあり、聞いていてどきっとすることもしばしばでした。


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■訪問を終えて
「自分の仕事を考える3日間」というワークショップだったのですが、あまりに魅力的なゲストの方たちを見ていて、「仕事」がどうということではなく、その人の「在り方」の問題なのだな、ということを感じました。それぞれの方たちが濃すぎて、放っておいたらただただ私は光を見るような目でその方たちを見てしまいそうでした。しかし、西村さんもフォーラム中に言っていたように、ゲストの人の光に触れて、それでおしまいではなく、その光で自身を照らすようにしなくては意味がないということを思い出しました。多摩美での授業のときも同様に、感動してまるで自分が生まれ変わった(言いすぎですが)ような気持ちになったのですが、その感動した気持ちを維持し、日常生活に生かすということはなかなか難しいことでした。この奈良での体験を通じて感じたことを、言葉にならない気持ちや揺さぶられるような思いを、どうこれからの日常生活に繋げられるかが、これからの私の課題でもあるな、と思いました。

■さいごに
この奈良のフォーラム自体、なにかを学ぼう、変わろう、考えよう、という思いの方々が集まった空間だったので、その場自体の空気に勢いがあり、とてもポジティブなものでした。社会に出てもなお変化を求め、なにかを学びたい、と強く思っている大人の方たちとの出会いは、これから社会に出る私にとって、大きなプラスの力になっていくと思います。このフォーラムを通じて出会った方々、西村さん、ありがとうございました!またお会いできることを楽しみにしています。