シブヤ大学

シブヤ大学は、
“見つける学び場”です。

シブヤ大学は、まちのあらゆる場所を教室に、多様な授業を開催しているNPO法人です。
2006年の開校以来、開催した授業は1,400講座以上。これまでに36,000人以上が参加しています。

シブヤ大学とは

最新授業レポート

終了した授業の内容をお伝えします

起業のタネを掘り起こす ~一歩を踏み出すキッカケづくり~

黒田先生の「今日は手ぶらで帰す気はありません。みなさんの背中を押すような授業にしたいし、参加者のみなさん同士が仲良くなって、一緒に起業しようと思ったら、いいなと思っています。」という熱い言葉から授業は始まりました。 参加者のみなさんに、今日参加した理由をチェックインの時間にお話ししてもらいました。起業するかどうか決めていないけど興味がある方、起業予定の方、すでに起業されている方まで、様々な方々がいらっしゃいました。 最初に本日の目標「起業のタネをつくる」とはどういうことなのか、そのための心得として、精度を追い求めるのではなく、今のベストを尽くすことについての説明があり、先生の起業のきっかけについての話に移っていきます。 先生の独立したきっかけは、さぞや高い志を持ってのことかと思ったら、実はなんとなく独立したんだそう(!)独立する気なんてさらさらなかったのに、「独立したら仕事紹介するよー」という人や、「青山のオフィスで、机が余っているから使っていいよ」という人が立て続けに現れたので、それならいいかと思って本当に軽い気持ちで独立したとのこと。そしてそれがどうなったかというと、紹介すると言ってくれた人は口だけで、実際には仕事は回って来ず、会社のデスクを無料で貸してくれていた人からは、会社を畳むから出て行ってくれと言われる始末。そこでようやく、先生は「起業とは一体なんだろう」とか「どのようなビジネスマインドが必要なのだろう」と言うことを考え始めたと言います。本来は起業する前に考えておかなければならなかったことを、この時に先生は悩んだことから、自分とは同じ思いをしてほしくないと、起業家育成にも取り組むようになった経緯を語っていただきました。 先生の話を聞いたあとは、グループワークやグループディスカッションに取り組みました。ワークではまずビジネスの目的について考えました。なかなか発言できないでいると、先生の「起業を目指すなら、遠慮はいらない。遠慮と謙虚は違いますよ。」とゲキが飛んできます。各テーブルでいろんな意見が出ました。それに対して、正解はないけれど、「誰かの悩みを解決すること」「誰かに価値を提供すること」が大事で、好きを仕事にするのはいいことだけど、好きのその先にはこの2つの視点が必要になるとの話が先生からありました。 個性を発揮できること、興味関心が高いこと、情熱を注ぎ込めること、その3つが重なり合うことが、起業してもっとも活躍できるビジネスということで、自分の得意なこと‘STRONG’をシートに書き出していきます。次に自分の好きなこと‘LIKE’も書き出していきます。そして、’STRONG’と’LIKE’を組み合わせて、起業のタネを考えていきます。アィデイアが出なくて煮詰まっていると、「数はたくさん出さなくてもいいので、自分がワクワクすると思うことをじっくり考えて!」いうアドバイスで先生に背中を押してもらいました。グループ内で発表したり、フィードバックをしてもらったりしながら、起業のタネを徐々に言語化していき、シートを何枚も埋めて行きます。 起業する際には、自分のアイディアを人にプレゼンするピッチの機会がたくさんあります。ということで、ワークで考えた起業のタネをみんなの前で、発表するプレゼンタイムを行いました。各自が考えた起業プランを発表し、オーディエンスに何をして欲しいかも合わせて訴えます。持ち時間は一人1分。なかなかその時間内に収めるのが大変で、オーバーすると先生に容赦なく打ち切られてしまうので、みなさん限られた持ち時間の中で、なんとか伝えようと熱のこもったピッチになりました。発表後はプレゼンを聞いてもっと話を聞いてみたいと思った人の話を聞くフリートークタイム。あちらこちらで、それぞれの起業アイディアについての話で盛り上がりました。 最後に起業のタネから自分の未来を作るために、最初の一歩で自分が何をするのかをそれぞれまた発表しました。「人にアイディアを話してブラッシュアップします」「○○という場所で起業するためにそこに通いつめます」「○○円溜まったら起業します」などなどそれぞれのファーストステップをお話ししてチェックアウトしました。先生は起業のアイディアは今日決めたことが絶対ではなく、どんどん変わって言ってもいいし、むしろアイディアをブラッシュアップすることは起業に必要なことだからという話をしてくれて授業は幕を閉じました。今日の授業はシブヤ大学にとっても久々のオンラインではない対面の授業でした。終了後に参加者の方から、「やっぱり、リアルに話せるっていいですね」とか「ワーク大変だったけど楽しかったです」と声をかけていただき、ベストを尽くした参加者のみなさんの晴れやかな表情が印象的でした。今日の授業で先生や参加者の皆さんと一緒に蒔いた起業のタネがこれから芽吹いて、成長していき、一体どんな花を咲かせるのか、楽しみです。(授業レポート:江崎来美)

みんなの妄想会議 ~人と人がつながるカフェを全国に~

「人と人がつながる場をつくる」とはどういうことなのか?場のイメージや続けていくための仕組みについて、参加者全員で妄想してみる授業を開催しました。今回のゲストには、社労士として働きながら沖縄で「ブックカフェAETHER(アイテール)」を立ち上げた下田直人さんをお招きし、ブックカフェを立ち上げる動機づけになった価値観の変化、そして、カフェという空間の中で人と人がつながるための創意工夫された「恩送りカード」という仕組みについて、たっぷりと語っていただきました。今回は「妄想会議」ということで、下田さんの取り組みのお話を聞いたあと、参加者の皆さんには、3つのお題をもとにチームに分かれて妄想をふくらませてもらいました。授業レポートでは、下田さんのゲストトークの簡単な要約と各妄想会議でのチームディスカッションの一部について簡単にまとめてみますので、皆さんもぜひ妄想をふくらませながら読んでみてください。----------■下田さんがカフェを始めたきっかけ・アイテールのコンセプト「コミュニケーション」ー目の前の人との対話、自分の内面との対話、(過去や未来との)時空を超えた対話・沖縄でブックカフェを始めたきっかけとなった出来事やりたい!という想いだけで始めたカフェだが、その起点となる3つの出会いと、そこでの価値観の変化があった。(1)カンボジアにある「伝統の森」 森本さんとの出会いクメールという織物を作っているみんなが静かに幸せに暮らす村。自然と調和する空気感に感銘を受けた。(2)「陽明学者」 難波先生との出会い陽明学の良知(良心)という言葉と出会う。良知(良心)は誰の心にも備わっているもので、現代の言葉に置き換えるなら、良心=本来人が持っている心、良知=本来人が知っていること。目の前で困っている人がいれば助けたくなり、助けなかったときには罪悪感を感じる。こういった良心は本来人が持っているものであるという考え方。(3)「宮田運輸」 宮田社長との出会い良心が本来的に人が持っているものなのであれば、それを発揮する仕組みをつくれたらよいのでは?と考えていたときに大阪の物流会社「宮田運輸」と出会う。物流会社として、どんなに管理を徹底してもトラック事故は防げない。どうしたら事故を減らせるか考えていた際、子どもの絵を運転席に飾っている社員の「これがあるとついつい安全運転になるんですよ」という言葉にヒントを受け、良心が育まれる仕組みをつくる発想を得る。その後、子どもの書いた絵をトラック全面にラッピングする「子供ミュージアム」という取り組みを開始したところ、ドライバーのアクセルの踏み方が丁寧になり、燃費が格段に向上したそう。これらの3つの出会いが起点となり、個人が個人らしくいられる場所づくりを、沖縄の地でカフェという形で具現化した。■下田さん考案 人と人のつながりをつくる「恩送りカード」について過去にお店に来た人と今いる人が時空を超えて対話することはできないか?と考えたところから、「恩送りカード」という取り組みを始めた。「恩送りカード」は、お客さんが今後来店する見知らぬ誰かにコーヒーをご馳走できる仕組み。店内に貼られている「〇〇な人へ」といった様々な宛先が書かれた恩送りカードの中からピンときたカードを店員さんに渡すと、そのカードの送り主のご馳走で、コーヒーを一杯飲むことができる。自分もご馳走したくなったら、500円でカードを購入し、また次の誰かに向けたカードを書いて、店内に貼る。同じ場所に違う時間に訪れた誰かとつながる、まさに時空と空間を超えて人がつながる仕組み。恩返しではなく、恩送り(pay forward)の発想で、使えば使うほど心豊かになっていき、楽しく心が優しくなっていく仕組みとして多くのメディアに取り上げられた。----------■妄想会議⓪「自分たちがつくりたい場所がどんな場所か考えてみよう」各グループから出た意見:・肩書を外して、交流できる場所・色々な世代が気軽に交流できる場所・ただ話すというよりは、人生の、社会の勉強ができる場所・人間対人間だけではなく、人間対自然のつながりがとある場所・地域の人をまぜて、文化的なふれあいができる場所・居心地の良い場所。ハード面では、席や机などの見た目も重要。硬い椅子ではなく、ソファがある場所・好きなこと、価値観を持っている人たちが不意に出会える場所・敷地内に畑があり、耕したり立ち寄ったりできる場所・テーマを持ち寄って会話ができる場所・オンラインでも参加できる場所・名前を知らなくても話せる、ほどよい距離感が保てる場■妄想会議① 「恩送りカードの可能性を考えてみよう」・同じ悩みを持つ人とつながる可能性を生み出せるかも・自分の知らない誰かとつながって、自分が使わなくなったものや不良品をあげられるといい■妄想会議② 「自分たち独自のつながりを生まれる仕組みを考えてみよう」・自分のできることや提供できるものをカードに書き、店内で貼る。例えば、「カウンセリングができる」「英語を教えられる」など。また、自分がお願いしたいこと、してほしいことも店内で貼り、店主がマッチングさせる。・ホワイトボードやキャンバスを店内において、お客さんに自由な絵を描いていってもらう。月ごとにテーマを決めて描き足していってもらう。皆で1つのものを描くことでつながりが生まれる。・お客さんに1日店主をやってもらう。店主とお客さんの立場を入れ替えてみる。・お店の前に野菜自販機を導入して、野菜の売り買いができる仕組みをつくる。・今、エンディングノートが流行っている。普段なかなか話せない、自分たちの「終わり」を語る場をワークショップとして開催する。・何でもしてくれるレンタルおじさんを置いておく。・自分のやりたいことに誰かを巻き込める仕組みをつくる。誰かに巻きこまれたら、次は誰かを巻き込んでいてもよい権利が得られる。・旅先で地元の人が多いと入りづらいお店や居酒屋がある。敷居を下げるため、店主がお客さん同士をつなげる。お店の外に、どういうお店かが分かる掲示板をつくる。・人とつながるときは、距離感が大事。人と人の間に他の媒体があるともっとつながりたいと思える。朝顔などの植物のを育ている様子を観察できる観察カフェ、布の端切れを持ち寄り、店に来るたびにつないで大きなラグをみんなで作り上げてる仕組み。(そのラグを作る目的が何か?目的の部分に共感が集まると良い仕組みになりそう)■妄想会議③ 「自分たちの考えた仕組みを全国の街角に定着させるにはどうしたらいいか考えてみよう」・カフェの店主同士が直接情報をやりとりするのではなく、自治体を媒介できるといい。・チェーン店のようなビジネスモデルを増やすのではなく、みんなが仕組みに乗っかっていく、オープンリソースが全国に広まっていくといい。----------妄想会議の名前の通り、「何かしらの形で場作りに関わってみたい」「自分で何か始めてみたいけれどどんなふうに始めればわからない」というそれぞれに熱い想いを持った方が積極的に参加してくださいました。この授業自体が、人と人がつながる場づくりの「オープンリソース」となる可能性を秘めた、多くの知識とアイディアが共有された場となりました。(授業レポート:横山浩紀)

【オンライン開催】【視聴枠】 "これからの時代の"サードプレイス

「あなたにとっての〝サードプレイス〟はどこですか?」この問いを聞いて、すぐさまフッ、と思い浮かんだ方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。“サードプレイス”とは、家庭・職場に続く“第3の場所”のこと。コロナ禍によって住む場所を見直したり、職場以外での働き方が増えたり、オンラインの繋がりも生まれたり。そんな時代になって、サードプレイスが持つ意味も進化しているのではないか?…という問いから生まれた授業です。今回は、サブカルな沿線と名高い中央線の高円寺で昭和8年から創業の銭湯「小杉湯」で三代目を務める平松佑介さんと、オシャレなイメージの強い東急東横線・学芸大学駅から徒歩3分のところにある「路地裏文化会館C/NE」の館長・上田太一さんを講師にお迎えし、おふたりが作られてきた「場」の“サードプレイスとしての在り方”についてお話を伺いました。【小杉湯って、どんなとこ?】外観は88年前のそのままに、待合室にはギャラリーがあったりと新しい試みとのギャップが魅力的な町のお風呂屋さん。時に浴室を使ってイベントをしたり、待合室に本屋のようなスペースが生まれたり。「作り手の顔の見えるお風呂」「気持ちのいいお風呂に入ってもらいたい」との思いから、各地の生産者や高円寺の飲食店から譲って頂いた規格外の果物や酒粕、米糠などを再利用した「もったいない風呂」を日替わりで展開など、様々なモノ・コトとの面白いコラボレーションも盛んです。そして、2020年3月には「銭湯のあるくらし」をコンセプトに、小杉湯のとなりに新施設『小杉湯となり』がオープン。この施設は、解体予定だった風呂無しアパートを「銭湯付きアパートメント」と新たに価値づけ、クリエイターを中心とした様々な小杉湯の利用者たちが皆で住みながら1年かけて作り上げてきたそうです。現在は会員制スペースとして、仕事や料理や読書などのそれぞれの時間を、銭湯と併せて過ごせる場所になっています。地域のおじいちゃんおばあちゃんから高円寺に住む若者まで幅広い層の方が利用し、日々のちょっとした会話から〝中距離のご近所関係〟が編み出される場。この街で生まれ、この街で地域の人と共に作り上げてきた中で、この場所の“サードプレイス”としての意味がより深まっていると感じます。【C/NEって、どんなとこ?】学芸大学から徒歩3分という好立地ながらも、路地裏にある為、館長の上田さん曰く「中々見つけづらい場所にある」という隠れ家のような場所、C/NE(シーネ)。映画と食を中心としたお店で、週末はポップアップレストランとして、カレー、シュウマイ、台湾料理などなど、様々なテーマのイベントも開催する。月に1回開催される映画上映会の後には、そこで知り合った人たちがバーで感想を話し合ったりテーマを決めてディスカッションをしたりなど、交流は様々。場所(ハード)から始まる場作りではなく、何かをしたいという人や、そこに集まる人の思い、体験や物語(ソフト)から企画が生まれるような、そんな場作りを大切にしているというのがとても印象的でした。「利害関係ではなく、好きなことを楽しむことで、自然に人と人が交わっていく場所」。コロナ禍になってから、地元・学芸大学に住む方々による貸し切り利用などの様々な使い方も増えたのだそう。後半では、「コロナ禍とサードプレイス」「街とサードプレイス」「サードプレイスにおける空間/運営」「<場所>以外のサードプレイスはありうるのか」の4つのテーマでディスカッション。ZOOM枠の参加者には更に講師のお二人への質問タイムも設けられ、白熱した語らいが交わされました。おふたりのお話を聞いていて印象的だったのが、「はじめから人との交流(コミュニティ形成)を目的にはしていない」というお話。「コミュニティは作るものではなく、生まれるもの」という考えのもとに、「好き」や「楽しい」をやっていくうちに、いつの間にか出会い、つながり、関係性が紡がれていく。銭湯では、名前も肩書きも年齢も知らない人同士が、会話をしなくても裸の付き合いをしていく。番頭の大学生と地域の高齢者がお互いを見守る関係性を築く。高円寺でも学大でも、好きや楽しいをキッカケに繋がった人たちが街ですれ違い、「これから出勤?いってらっしゃい」なんて会話をしながら、街に溶け込み馴染んでいく。その中から生まれた新たなチャレンジや可能性を目にする機会などがある時に、この場をつくった喜びを噛み締めると、C/NEの上田さんはお話してくださいました。小杉湯でも、利用者さんのプロジェクトとして始まったことが、「銭湯の新しい可能性を事業としても展開していきたい」という思いへつながり、株式会社銭湯ぐらしに発展。そこには平松さんも小杉湯も、役員などといった形では一切関わっていないそうです。みんなが集まり、つながったことで、結果として会社になったというお話が個人的にとてもいいなぁと思いました。まさに偶然の出会いが重なってできた「つながり」だと感じました。目的にしていなくても自然と出来上がっていく関係性。ひとつの「場」や「機会」をきっかけに生まれる縁って、いいな。って、思いました。そして、もうひとつ私がとても印象的だったのは、「小杉湯となり」でも大事にされ、C/NE上田さんもお話しされていた、「お一人で来ている人、初めての人にも〝わたし、ここにいていいんだ〟と安心してもらえる目配り」を心がけているというお話です。おふたりは小杉湯やC/NEを運営し始めて、そしてコロナ禍となって、より地域のことを考えるようになったと言います。自分の住んでいる街に「知っている顔」がある。お互いに気遣える人がいる。銭湯は、実はお湯を分け合う、〝シェアリングエコノミー〟。だれかとなにかを分けあって、分かち合って共有し合う。それはお湯のように広い意味での〝モノ〟でもいいし、モノでなくてもいい。なにかを通じて、くつろげて。そこで出逢った人たちと一緒にいることが、『私』を〝本来の私〟に戻してくれる。そんなやさしくてあったかくて、ホッ、と心落ち着けるような。素の自分に戻れる場所が、これからの時代のサードプレイスなのだと思いました。そして最後に。「私にとってのサードプレイスってどこだろう?」そう考えた時、真っ先に頭に浮かんだのが、ココ、シブヤ大学でした。お互いがどんな意見や発言をしても笑わない。互いを当たり前に尊重し合う空気がある。それが今日の授業の空気と、シブヤ大学のカルチャーに共通する点なのかな?と思いました。(授業レポート:芳賀久仁子)

サークル

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