シブヤ大学は、
“見つける学び場”です。
シブヤ大学は、まちのあらゆる場所を教室に、多様な授業を開催しているNPO法人です。
2006年の開校以来、開催した授業は1,600講座以上。これまでに45,000人以上が参加しています。
新着授業
誰でも参加できます!
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ようこそシブヤ大学へ!ゆっくりと語り合う夜
〜韓国・江華島”カンファユニバース”の物語〜

メタバースのある新しい日常を想像しよう
〜体験型ワークショップ〜

多木陽介さんと読む
『プロジェッティスタの控えめな創造力』

あなたの「気になる」を考現学的に体験してみよう!

表参道で開かれるセントパトリックスデー・パレードを知っていますか?
マーダーミステリーの魅力
最新授業レポート
終了した授業の内容をお伝えします

閉店したN(エヌ)広場をアップサイクルした八王子のものがたり
東京都八王子市でNゲージ専用レンタルレイアウト店として開業を目指しているTOKYO N-Train。今回の授業は、そのプロジェクトメンバーである狩野雅代さんと谷本朋子さんにお話をうかがいました。授業は、お二人の簡単な挨拶のあと、参加者7名の30秒自己紹介から始まりました。鉄道好きな小学生やプロジェクトの展開に興味を持たれた社会人まで、それぞれに熱意をもって集まってくれたようです。続いて狩野さんから、自己紹介とこれまでの経緯をお話しいただきました。もともと狩野さんと谷本さんが知り合ったのは、個人事業主が中心に集まって交流しマーケティングの勉強会などをしているBNI( Business Network International)という異業種交流会がきっかけだそうです。ミニチュアやNゲージに惹かれた狩野さんたちは2022年夏ごろから市場調査を始めました。レンタルレイアウト店の構想を話し合っているうちに、八王子の「N広場」が閉店することを知ります。レンタルレイアウト店は持ち込んだ鉄道模型を走らせたり、写真を撮ったりして楽しむ場所で、N広場は全国でも最大級の広さをもつNゲージ専用施設です。このままなくなるのはもったいない!と交渉を始め、八王子市内の町工場を移転先として設備や事業ノウハウを引き継ぐことになりました。町工場の敷地なら16両の新幹線を走らせることができます。小さなNゲージとはいえ新幹線16両だと全長2.6メートルになり、直線で走らせるには10メートル必要で、その広さがある施設は限られています。そして2024年7月にクラウドファンディングを開始し、9月末の開業をめざして移転費用などの支援を募ります。メディアにも何度か取り上げられ、クラウドファンディングはめでたく目標額を達成しました。ところが広大なジオラマをつくるのに時間がかかってしまい、開業を11月に延期することになりました。しかし諸事情で町工場を長く借りられないことが分かり、開業後に移転をするとなるとより大変になると思い、断腸の思いで、移転先を探す事になったそうです。そして、つい1週間前に高尾駅近くの場所を借りられることが決まったばかり。今回の授業は開店後すぐの週末という忙しそうな日に来ていただくはずだったのですが、まさかの展開です。町工場につくっていたジオラマを外して移動する作業があるので、開業は3月の予定になりました。続いては谷本さんのお話。TOKYO N-Trainではミニチュア制作の経験を生かしてジオラマづくりをされています。大変だったのは縮尺の違い。ミニチュアドールハウスは12分の1が世界共通サイズですが、Nゲージは150分の1、ずっと小さいのです。初めのころは壁の模様を12分の1感覚で描いてしまってやり直したりしたそうです。八王子での事業継承ということで、私は「八王子の思い出を残す」ジオラマなのかと思っていたのですが、お話を聞いてみるとそうではありませんでした。高尾山のイメージや、山から街、街から海へという全体図はありますが、レンタルレイアウト店としてはNゲージが走って絵になる、”映える”情景が必要なので、谷本さんたちは八王子の実在の道路や建物を再現することにはこだわっていません。これから発展していく街をイメージしながら、どの席に座っても撮影したくなる情景、そして席によって違う景色が見えるよう配置しています。そして見る人がジオラマの世界に没頭できるよう、端で道路を分断して終わるのではなく、たとえば森の中に道が続いていくようにしているそうです。どこかで見たような懐かしい景色を入れながら、子どもたちが夢を見られるように心がけているという谷本さんのジオラマ、楽しみですね。授業後半は参加者とのトーク。プロジェクトの感想とともにジオラマ制作への質問が次々に出てきました。ジオラマはスタイルフォームという断熱材を土台にしていて、それだけでも材料費がかかります。ですがBNIのメンバーに畳屋さんがいて、処分する畳の中にあるスタイルフォームを譲ってもらえたそうです。クラウドファンディングでも、全国から様々な支援がありました。コレクションを譲ってくれたり、ジオラマ造りを手伝いに来てくれたり。Nゲージ愛好家の方々とつながりが生まれたことがとても大きかったそうです。また、TOKYO N-Trainのメンバーはもともと鉄道模型マニアではないので、詳しい人から見ると足りないところやおかしなこともあるのだとか。そこは「教えてください!」「教えてくれてありがとうございます!」という姿勢で意見をとりいれ、より良い店づくりに活かしていきたいとのことでした。まずは今までのファンに受け入れられるお店を、ゆくゆくは子ども向けに2店舗目を…とわくわくしながら話す狩野さんと谷本さん。今後やりたい企画はたくさんあるようです。怒涛のプロジェクト展開に明るく立ち向かうお二人に、パワーを分けてもらったような授業でした。この授業で生まれたつながりも大事にして、オープンしたら是非行ってみたいです。(授業レポート:武田 環、写真:いわぶちいくえ)

今宵はSocial Book Cafe 〜「社会を語る場」のつくりかた〜
みなさんは普段の生活のなかで、社会問題や政治的なトピックに関して安心して話すことはありますか?私は、ニュースや知り合いから一方的に情報を受け取るだけで、それに対する自分の意見を話したりする機会はなかなかありません。家族や仲の良い友人との間でさえ、センシティブなトピックについて避けている気すらします。 今回は、社会について語る場を提供している方たちから場づくりへの思いを学ぶ『今宵はSocial Book Cafe~「社会を語る場」のつくりかた~』の授業レポートです。授業の講師は、Social Book Cafe ハチドリ舎を運営する安彦恵里香さんと、シブヤ大学学長の大澤悠季さん。また講師のお2人に加えて、シブヤ大学理事の伊藤剛さんがモデレーターを務めます。 ちなみに今回の会場は、渋谷駅すぐの場所にある「Olive LOUNGE渋谷」2階のSHARE LOUNGE(シェアラウンジ)。こちらの店長の中村さんと講師の安彦さんがお知り合いだったご縁で、こちらを会場として使わせていただけることになったようです。ゆったり落ち着いた雰囲気の空間でドリンクや軽食をつまみながらの、リラックスした会でした。前半のパートは、安彦さんによるハチドリ舎の説明からスタートしました。「Social Book Cafe ハチドリ舎」は広島の平和記念公園から徒歩3分の場所にあるカフェ。場所柄、被爆地としての広島を訪れる方がよくいらっしゃり、被爆地を学ぶだけでなく感じたことを自分の言葉で「話せる」場所となっています。またハチドリ舎で話すことのできるトピックは戦争や核問題だけでなく、選挙やセクシュアリティ、趣味など幅広く、毎日のようにイベントが開かれているとのこと。開店以来で開催されたイベントは2,000回以上!凄すぎる。安彦さんからは現在の活動だけでなく、ハチドリ舎オープン時の裏話・苦労話についてもお話しいただきました。お店を契約してから事業計画を立てて、お腹を痛めながら資金調達をして、雀荘だったスペースをDIYして…等々、エピソードに何個もオチがついていて面白かったです。笑 安彦さんは本当にエネルギッシュ!続いては、シブヤ大学学長の大澤さん。シブヤ大学の目指す姿や現在の活動などを、大澤さん自身の原体験というか生活の中での違和感と絡めながら説明されていました。私もたまたま大澤さんと同世代ということもあり、東北大震災で受けた衝撃やその後の何者でもない自分へのやるせなさなど、大澤さんのエピソードには大きく頷いてしまいました。学長が交代して組織の内外にも動きがあったことから、最近改めて目指す姿を明確化した、というシブヤ大学。目指す姿は「自分たちの力で社会を良くしようと行動する人が増える」こと。シブヤ大学の授業や活動を通じて、自分の気持ちや考え、価値観を知り、自分の暮らしや生活を大切にできるようになった先に、地域や社会に対しても関わってみたいと思えるようになる。このような変化を生み出すことを日々目指されている、というお話でした。個人的に刺さったのが、「『学び』の良いところは、まず自分のために始められること。そして自分のためにしていた『学び』が、いつか周りや社会のためになっていること。」という大澤さんの言葉です。社会人になると、仕事のために勉強することはあっても、自分のために学ぶ機会は少ないよな、と気づかされました。 休憩をはさんで、後半パートへ。まずモデレーターの伊藤さんからシブヤ大学の立上げ時のお話がありました。 伊藤さんは元バックパッカーで、海外のゲストハウスでの「恋愛から戦争まで同じテーブルの上に乗せる」という印象的な気づきから、登壇者3人のクロストークが始まります。原爆、阪神淡路大震災、9.11の同時多発テロ、関東大震災、学校での同調圧力への違和感などなど、最初のきっかけさえ違うものの、3人の「社会と自分の生活は地続きはずなのに、どこか分断されている」という共通した疑問/問題提起からハチドリ舎やシブヤ大学など共通点の多い場が生まれていくという過程が興味深かったです。 授業の最後は、登壇者の方の今後の目標をお伺いしました。大澤さんは、シブヤ大学に留学生制度を採用したいとのこと。わかりやすくバックグラウンドの違う方々が参加することで、自分の意見があること、それが他者と異なることは当然であること、だからこそ自分の意見をしっかり持つことが大事、ということをより意識できそうです。安彦さんは、開いた価値観を持つ場のネットワークを広げていきつつ、食堂やカフェや色々な施設が同居した「ソーシャルビル」を作りたいとのこと。面白そう!完成したら是非遊びに行きたいです。授業は19:00に終わり、その後は登壇者・参加者が入り混じっての交流会になりました。ちなみに、モデレーターの伊藤さんから見ると、登壇者のおふたりは「助けを借りるのが上手い」ようです。困ったときに、自分自身ができることを増やすだけでなく、依存先/助けてくれる人を増やすこと。 私は、何か困ったことが起きると「自分がもっと頑張ればいいか」とすぐ思ってしまうのですが、これってもしかして周りの人に気を遣いすぎ?あれ、主語が自分じゃなくなっている?と怖くなったので、授業レポート用のメモはこれくらいでいいか、ってことで、自分勝手に交流会でお酒を楽しんできます笑 (授業レポート:柴田駿 写真:鈴木夏奈)

マーダーミステリーの魅力
今回の授業のテーマは「マーダーミステリー」。「全く聞き馴染みのない言葉なのに、なんだかワクワクする!私だけかな?」と思っていたら、参加者の方もほとんどがマーダーミステリー初心者さんでした。みなさん、どこか魅惑的なテーマに惹かれて参加を決めたようです。国内では徐々に話題になりつつあるそうですが、お隣の中国では、コロナ以前からこのゲームが大ブームになっているとのこと。マーダーミステリーはなぜ中国で人気を集めているのか、その面白さは何なのか。その魅力を今回は二人の先生が話してくださいました。一人目の先生は、元々は教師をされており、今は作家に転身されている田中佳祐さん。二人目の先生は、日中韓のルーツを持ち、翻訳家として活動されているSunnieさん。お二人ともマーダーミステリーを「作る」側でお仕事をされています。では、そもそもマーダーミステリーとは何なのでしょうか?マーダーミステリーとは、「まるでミステリー小説の登場人物のように、小説の世界に入り込んで遊ぶ体験型ゲーム」です。まずは参加者それぞれに「役」となる冊子が配られます。そこで自分が演じる「役」を認識し、物語の背景情報をもとに考察を話し合い、最後は投票で犯人を探し当てます。プレー時間は2〜3時間と長め。その中で、まるでシャーロックホームズのように推理を展開したり、モリアーティ教授のようにライバルを演じたり、各々が「名探偵」になるチャンスがあることがこのゲームの魅力だそうです。話を聞けば聞くほど、実際にゲームをプレイしてみたくなる気持ちがふくらんでいきます。では、製作者として「マーダーミステリー」はどんな魅力があるのでしょうか。ここからは少し理論的なお話が続き、物語を作る人の裏側を知ることができました。中でも、私が面白いなと感じたのは、マーダーミステリーの「コミュニケーション」です。物語の中で、参加者は自分の役を演じながら、コミュニケーションを取ります。論理的な推理を展開し、周りの人を納得させます。そこには裏切りもありえます。小説とは違って時系列の通りに物事は進まず、話し合いによって物語は刻一刻と変化します。つまり、参加者の演技力(どれだけ相手を納得させるか)が非常に試されるコミュニケーション重視のゲームだということが、マーダーミステリーの新しさです。では、そんなマーダーミステリーがなぜ中国で大ヒットしているのでしょうか。中国では、マーダーミステリーのことを「劇本殺」といいます。バラエティ番組として劇本殺がテレビ放送され、そこから一気に若者の間で広がりました。一時はコロナの影響で、流行が落ち着きましたが、現在は会社の研修や子供の勉強など教育的な側面を強めたコンテンツも出てくるほど、豊富なバラエティがあるそうです。中国の方の性格として、討論好きで表現豊かなことも、劇本殺には相性がぴったり。今後の劇本殺の更なる進化が気になるところです。お二人のお話を聞いていると、とにかくマーダーミステリーをやってみたくなりました。ただ、私は中国の方と違って、討論が好きでもなければ、演技も自信がありません。でも、「役」として自分のキャラクターが決まっているのであれば、自分でも出来そう!だと思いました。逆に言えば、日常とは違うキャラクターを演じるわけなので、自分の違った一面を発見できる機会になるのかもしれません。自分が名探偵になれる世界を、みなさんも体験してみませんか?(レポート:中村ひかる、写真:いわぶちいくえ)
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