シブヤ大学

シブヤ大学は、
“見つける学び場”です。

シブヤ大学は、まちのあらゆる場所を教室に、多様な授業を開催しているNPO法人です。
2006年の開校以来、開催した授業は1,400講座以上。これまでに36,000人以上が参加しています。

シブヤ大学とは

最新授業レポート

終了した授業の内容をお伝えします

小説のカタチ~日本語で書くこととは?~

初夏の香りのする晴天の土曜日。 代々木上原にある社会教育館に、小説家のグレゴリー・ケズナジェットさんにお越しいただき、お話を伺いました。 前半はケズナジャットさんが日本語を学び始めたきっかけや、学び始めたときに感じた日本語の印象について、日本語と英語の違いや、学習方法、日本語で小説を書くことを決断したきっかけ などについて、お話いただきました。 先生は、日本語を高校生の時から学び始めたそうです。まるで未知の世界がその奥にあるように感じられたと語ってくれました。 学ぶ過程では、1人称の多様さ(英語だと " I " しかないが、日本語だと「私」「僕 」「俺」「吾輩」などの様々な言い方がある)、丁寧な言葉使いの違い(敬語、タメ口、謙譲語)など、日本語特有の特性を感じていたそうです。 そんな戸惑いがありつつも、村上春樹などの、英語ですでに読んだことのある小説を日本語で読み始めつつ、精読していく習慣をつけていきました。次第に文学誌を読むようになり、日本語を母語としない、現代作家たちの活躍をしり、日本語で小説を書いてみようと思われたそうです。 ケズナジャットさんのお話のなかで、「日本語で書く時に、自分の中に表現のストックや語彙力がまだあまり無い分、言語・言葉に、より真摯に向き合うことができました」「全ての創作活動において、みんなと違うことをやる勇気がとても大切です」という二つの言葉が印象的でした。 自己紹介の後は、グループワークに移ります。 例文をもとに「1.どのような文章が翻訳しやすいのか?」「2.翻訳しにくいところは?」「 3.翻訳しやすくするために、どのように書き換えるのか?」についてグループに分かれて、ディスカッションを行いました。 皆さん初対面ながらも打ち解けた雰囲気で、ディスカッションを楽しんでいました みなさんが翻訳について考えた内容としては、このようなものがありました。 「チカチカ」等の擬音語や擬態語や「ほっこりとお寛ぎください」などの日本語独自の言い回しやニュアンスのある言葉を使わずに表現するには? 「馬脚を現す」などのことわざを言い換えるには? 詩の中で言葉のリズムや行間を表現すること 、曖昧性が含まれている文章を書き換えるポイントは? 改めて、翻訳するというのは、ただ言語を置き換えるのではなく、その文章のもつ背景や文化、何を表現したいのかなどを理解し、もう一度文章に起こす想像力(創造力でもある)が必要なんだな、と感じました。 グレゴリーさんのあたたかな雰囲気と言葉に包まれて、なごやかに進んだ本日の授業。 授業を通して、言語に対しての向き合い方や、日本語と英語それぞれの表現の魅力や違いについて考える時間を持つことができました。 また普段触れることの多い日本語ですが、意識してみると、自分なりの表現のくせがあったり、 惹かれる言葉に特徴があったりして面白いな、と感じました。 それらの癖を一度整理して、言語や表現の仕方の違いを受け入れること、そして理解を深めて新たに生み出すこと、そんなところに第二言語で表現することの魅力があるのかもしれないな、と考えました。 小島知佳

ことばのデザインワークショップ~あなたのキャッチコピーづくり~

授業の先生として、コピーライターの竹島靖さんをお招きしました。自己紹介に使える「あなたのキャッチコピー」を作ることで、お悩みを見える化し解決のヒントを見つけられる様、授業が企画されました。まずは自己紹介からスタートです。参加した理由を学生さんに教えてもらいました。自分のことを上手に伝えられるようになりたい、キャッチコピーを制作しているが、感情移入すると長くなってしまうことがお悩み、写真を撮っていてタイトルを付ける際の言葉の選び方を学びたい、など様々な理由でお集まりいただきました。次に竹島さんからのレクチャーです。広告界の芥川賞とも呼ばれる宣伝会議賞のグランプリ作品を例に、コピー制作の技術について解説して下さいました。また、気に入ったコピーが出てきたらメモを取るワークも並行して行われました。竹島さんいわく、お手本となるコピーを見つけて、その「カタ」を身につけると上達できるそうです。いよいよワークの時間です。2人1組になり、ペアの人のキャッチコピーを作ります。てっきり私のコピーを作ると思っていましたが、自分のことは意外と分からないものだから、客観視できる様、人に作ってもらうと良いそうです。「差別化点見える化チャート」という竹島さん特製のチャートを用いて、それぞれ3分間ずつ交替でインタビューします。「あなたの売りは何ですか?」と質問されてもぱっと答えられず、自分のことを伝えるのはなかなか難しかったです。次に、ヒアリングした内容をもとにキャッチコピーを作ります。この時、先ほど書き留めておいたコピーが役に立ち、お手本をもとにオリジナルを考えていきます。ワークの間、「こうするともっと良くなりますよ」、「このコピーは面白いと思います」など、竹島さんが一人ひとり回って丁寧に添削して下さいました。いくつかできたら、候補の中から全体発表用に2つに絞ります。最後は、コピーを紙に書いてお披露目し、投票を行いました。一番票を集めた作品は、最多「いいね!」賞に選ばれ、他にも特別賞として、竹島さんが選んで下さったコピーライター賞、授業コーディネーターによるシブヤ大学賞が贈られました(おめでとうございます!)。受賞したコピーをご紹介します。・10通りの愛のささやき、英語で言えます。・進撃のポジティブ。・悩みを断捨離。・ホットケーキ? 俺つくれるよ、美味しいの。数字や流行り言葉、短くて覚えやすい、一人称、など、それぞれ効果的な手法が用いられています。すべてをご紹介できず残念ですが、どのコピーもペアの方の魅力が伝わってきて、とても20分あまりで制作したとは思えませんでした。竹島さんも思わず脱帽され(!)、学生さんは授業を終えると、重要なお仕事をやり遂げた時の様な、晴れやかなお顔で教室を後にされていたのが印象的でした。…………………………………………………………………………………………………………「言葉をデザインできれば、未来をデザインできます」と竹島さんがおっしゃっていましたが、コピー作りをとおして自分の悩みを見える化し、伝えたいことを言葉で伝えられる様になると、新たな「一歩」を踏み出せることを授業で学びました。 あなたなら、どんなキャッチコピーを作りますか?(レポート:やましな)

「継承の場面 その2」見守ろう里見家の継承~家族会議に立ち会ってみよう!~

 里見さんが16代目館主を務める温泉旅館「古滝屋」は創業が元禄8年(1695年)というから、300年を優に超える老舗中の老舗旅館です。ひとくちに「継承」と言っても、そこには動かしがたい歴史の重圧が加わってきます。 里見さんは子ども時代、お祖母様から「学校に行かなくてもいいから旅館を継ぎなさい」と言われたそうです。ですが、父親からは一度も言われた記憶がないといいます。とはいえ、そこで暮らしていれば子ども心に後を継ぐことを意識しないではいられない、その経験から「息子には自分と同じ思いをさせたくない」と、あえて旅館から離れた場所に自宅を構えたそうです。 息子の滉介さんは、現在、地元を離れ東京で会社勤めをしています。旅館とも観光とも縁のない他業種です。「(大学進学時も、就職時も)何も言われていない。いまも自由にやらせてもらっています」と屈託なく笑っていました。2グループに分かれての参加者との対話で、滉介さんから「旅館から離れて育てられたけど、もし旅館の中で育っていたら別の学びが得られたのではないかと思うことがある」との発言もありました。隣のグループに入っていた里見さんの耳に届いたかどうかは分からないですが、その場合「旅館を出ていたら、もっと別の世界が見えたかも?」と思うのではないでしょうか。正解はない、とはそういうことであり、だからこそ対話が必要になってくるのだと思いました。 おそらくみなさんが知りたい(聞きたい)と思っている事業継承についての結論は今回聞くことはできませんでした。里見さんグループの参加者から「外から、是非『古滝屋』を継ぎたいという人が現れたらどうしますか?その人が、とても優秀なMBAホルダーだったら?」という質問がありました。里見さんは「売上や利益より、地域への貢献度を大事にしたい。親としては、事業継承よりも(弟もいるので) 兄弟仲良く が望みです。」と答えていらっしゃいました。その姿には揺るぎがなく、東日本大震災を契機に考え方が変わったそうです。  里見さんの目下の関心事は「事業づくり<地域づくり<社会づくり」。その眼差しは、従来型の旅館業に縛られない、旅館というスペースを使った「公民館業」とでもいった社会活動に関心が向けられているように思いました。(註)最後に、ある参加者から「継承は、事業や財産などに限らない。生き方や考え方なども継承の対象になり得るということに気づかされた。」とのコメントがあり、みなさんが頷いていた光景が印象的に残りました。(レポート:今井久夫)閑話休題(註)原子力災害考証館Furusato on Strikingly (mystrikingly.com)里見さんは昨年3月、災害と向き合い考えるきっかけになればと、国が進める「原子力災害伝承館」とは別に、旅館の一室に「原子力災害考証館」を開設しました。この「継承の場面」シリーズの後半は、この考証館を会場にして開講してみたいと勝手な妄想を抱きながら里見さん親子と別れました。  

サークル

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