シブヤ大学

シブヤ大学は、
“見つける学び場”です。

シブヤ大学は、まちのあらゆる場所を教室に、多様な授業を開催しているNPO法人です。
2006年の開校以来、開催した授業は1,400講座以上。これまでに36,000人以上が参加しています。

シブヤ大学とは

最新授業レポート

終了した授業の内容をお伝えします

【オンライン開催】 自然(じねん)に生きる 〜循環型の社会創造〜vol.02 自然体な組織。生命体のような人の繋がりを考えてみる

(授業レポート:浜中香織)山奥で、自給自足をしてみんなで昔ながらの暮らしをする・・・ということを授業タイトルで想像した方、私も最初はそうでした笑。今回の授業の先生は組織において「役職廃止」「給与・財務諸表全て公開」「働く時間・場所は自由」など管理しないマネジメントを実践してきた、自然(じねん)経営研究会の代表理事でもある武井浩三さん。自然=豊かな環境、などを意味するのではなく、自然のように変化し続けるという意味で「自然(じねん)経営」を提唱されています。何よりも、生命体のような組織はITぬきでは作れないと断言されていたのでテクノロジーを否定する話とは全く違いました。。初授業・初レポート係として参加させて頂いた私は、1つの話題から次々に新しい言葉・データ・ものの見方・体験が出てくる武井さんの話に「頭の中まで自立分散型・・・!」と思わずにいられませんでした。(多形構造、ともいうそうです)必死でメモを残して、なかでも強く心に響いた点をレポートにさせて頂ます。お客さんが幸せで、仲間(同僚)は不幸 それでは意味がない武井さんが22歳で初めて起業し、挫折したときに感じたこと。大手企業や大学を辞めてまで起業を手伝ってくれた仲間に対しての複雑な思いを抱えているとき、リカルド・セムラーの「奇跡の経営」という本に出会い、自立分散型経営の取り組みを進めていくようになったそうです。世の中では「会社」のために経営があるけれど、そもそも個人の集合体が組織なのに、組織が個人を殺してしまう(最たるものは過労やうつ病での自殺など)なんて本末転倒。人間はもともとみんな平等で、上司や部下なんてない。仕事を通して、お互いに自己実現をするだけなんだ、と感じているという話には、参加者の方も、沢山うなずいていました。関わるもの全てに貢献することが企業の使命という考えは誰も否定できないのではと私も感じました。さらには、そもそも日本のシステム(法律)自体に問題があり、労働者(個人)vs資本家(経営者、会社)が前提で法律が考えられているという話には、世の中に対する見方が大きく変えられました。いい会社でいることを一番邪魔するのは「社会」だというお話は、とても大きな気付きでした。理念とはただの言葉、仕事を続けていくことが究極の目的私は恥ずかしながらティール組織、という言葉をちょうど1ヶ月前くらいに知った程度の知識でした。でも、10年弱会社で働いて感じた悩みや苦労を考えると、武井さんが提唱されている自然経営に憧れざるを得ませんでした。情報の「透明性」 力の「流動性」 境界の「開放性」重要なこの3本柱を具体的にいうと、給与や財務諸表を全て公開にする。役職や肩書きをつくらず、フラットな関係をつくる。副業や起業を推奨する。特に「流動性」ということでいえば、固定化した理念はなく、経営計画も流動的にするということでした。私にとって"会社”の概念ではあり得ないことでしたが、つきつめれば仕事をすることが大切なんだというお話にとても納得できました。会社で働いていればほとんどの人が触れる経営理念とか、なんならノルマとか、そのために仕事をするんじゃないってことですよね。この10年で世界のあらゆる枠組みが変わる 後半のスライドで武井さんがお話してくれたのは、社会のパラダイム変革期がきているということ。「組織・社会」のための「個」→「個」のための「組織・社会」という考え方に変わる過渡期で混乱はあるけれど、教育・働き方・起業・政治全てがほぼ同時に変わっていくということでした。参加者から「自然経営を行っていくには教育根本から自分で考える力、間違えてもいい、正解などないという価値観を養って行った方がいいのでは」というチャットからの意見に対し、武井さんも、その通りで、イエナプランやシュタイナー、サドベリースクールなど様々新しい取り組みがあるが、オルタナティブ(代替)教育じゃない、こっちが主流なんだと応えていました。私もちょうど教育に興味をもち、不登校のこどもや保護者が取り組む学びの豊かさを知って驚いていたところだったので、これから、教育も大きく変わることになるんだと実感しました。コロナ禍で、自分の価値観や考え方を見直した方も多いと思います。自分の仕事について、もっといい在り方があるのではないかと新しい発見をした方もいるのではないでしょうか。今を生きる一人一人が、この変革の担い手になれるということですよね。組織がうまく動かないとき 禁じ手だけど「人をかえる」のもアリ「会社のチームでメンバーから活発な意見を聞きたくても、結局2人しか発言がないことがあり、他の人も話しやすい環境つくりはどうすればいいと思うか」参加者からの最後の質問です。武井さんからは、まずは3本柱を実践したうえで、コンテクスト(例えば職歴、性別など)の違いはあるのでファシリテーションスキルでカバーすることもできる、との応え。そしてとどめとして、「人をかえる」のお話がありました。質問者も驚いていましたが、組織自体も循環があっていい、自分にあっていない仕事をしている人がうまくいっていないのであれば、そのコストはお客か株主が負担している、という話に私も納得しました。離職率が高い会社が悪いわけではない、辞めやすい環境も大切ということです。生命体のような組織、というのはここも重要なポイントなんですね。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーとてもここに書き切れないほど、沢山の興味深い話があったのですが、気になる方は著作やブログなどもチェックしてみてください!今回、武井さんのお話と参加者からの質問で大変盛り上がり(ほとんどの質問に答えて頂きました)、準備されていたワークショップができなかったので、続編が期待されています。お酒を飲みながら、お子さんに「おやすみなさい」といいながら、豊富な知識を届けてくださる武井さんにお会いしたい方はぜひご参加ください。進行役からの最後の投げかけである「自分のコミュニティーで実践できるファーストステップ」を、私も続編までに考えたいと思います。(会社だけでなく、団体、地域、学校などあらゆる組織で実践できるそうです!)

【オンライン開催】 ともに学び、生きる vol.2 〜”デモクラ筋”って何?〜

自分にとっての「学び」とは何か?学ぶことが自分にとって、社会にとってどんな意味があるのか? をみんなで話して、考える。3回シリーズ授業の第2回目です。"デモクラ筋"......身体のどこかの筋肉? いやいや、そんなの聞いたことないぞ......?ドキドキワクワクを携えて、授業がスタートしました。【フォルケホイスコーレとシブヤ大学】今日の授業の先生は、一般社団法人IFAS共同代表の矢野拓洋さん、山本勇輝さん、杉山旬さん。そして今回もシブヤ大学の学生に加え、デンマークのフォルケホイスコーレに留学中の方が6名参加してくれました。まずIFASの矢野さんから学長・大澤へ、シブヤ大学に関する質問タイム。大人の学び場を提供していること、自らが欲しい機会(授業)を手探りで対話しながら作っていくこと、そのプロセスそのものが学びであること、多様性を大事にしていること......シブヤ大学とフォルケホイスコーレの共通点が見えてきます。続いて、今日のテーマ”デモクラ筋”のお話です。【"デモクラ筋"って一体なに?】"デモクラ筋"とは、デモクラシー=民主主義を構築・維持するのに必要なスキルのようなもの。デンマークのフォルケホイスコーレでは、学生が共同生活を送る中で大きなことから小さなことまで絶えず議論して物事が決められているそう。そう、彼らは日常的に"デモクラ筋"を鍛えているんです。例えば筋トレをやめると筋肉が落ちたりするように、"デモクラ筋"も普段から使っていないと鈍ってしまいます。そして運動するときに筋肉がないとうまく身体を動かせないように、この"デモクラ筋"が身についていないと、民主主義のプロセスに参加することが難しいのです。フォルケホイスコーレは、まさにこの"デモクラ筋"を鍛えられる場所です。全校70名〜100名ほどの小さな社会の中で、自ら意見を伝え、対話を積み重ね、やりたいことを形にしたり、時には妥協することも経験したり。お互いの価値観や考えをぶつけ合い、引き出し合い、時間をかけてすり合わせていく中で、楽しさや安心感と同時に難しさや苦しさも体験します。それを通して、卒業する頃には"デモクラ筋"がしっかり身につき、少々のことではへこたれない自分になるのだそう。"デモクラ筋"を鍛える場所は、フォルケホイスコーレという教育現場にとどまりません。デンマークではある企業が"DEMOCRACY FITNESS"というトレーニングコースを開講しており、ヨーロッパにも拡大しているそうです。ゲストの一人であり、フォルケホイスコーレで先生をされている山本さんが考えた"デモクラ筋"という言葉も、ここから生まれていたんですね。なんとなく理解したところで、いよいよ実際にワークショップで"デモクラ筋"を鍛える練習です!【あの有名な一家が大変なことに!?】ワークショップの題材は、日曜夜にお茶の間に現れるサザエさん一家。お題は「フネが、明日出家したいと言い出した」。もしもあなたが波平(夫)/サザエ(長女)/ワカメ(末っ子)/マスオ(義理の息子)だったら、フネの出家に賛成する?反対する?というテーマを、グループごとに役になりきって言語化してみます。・フネの存在は家族の中でとても大きいから全面的には賛成できない・これまで一所懸命家族を支えてきたんだから、決断を尊重したい・その決断に至るまでの理由を教えてもらえないと、賛成も反対もできない・もしフネがいなくなったら、家事とか大変じゃないかな・ワカメはまだ小さいからさみしいはず・マスオさんはサザエさんの意見を尊重するかも・在宅出家なら意見は変わるかな?(斬新な視点......!)などなど、実に多様な意見が飛び出しました。興味深かったのは、「賛成とも反対ともいえない」という意見が大半を占めたこと。明確に白黒つけられるものではないことがわかります。続いてグループの組み合わせを変えて、今度は各チームにそれぞれの役割が集まって家族会議。果たしてそれぞれの家族(グループ)は、フネの出家に賛成なのか反対なのか?......最終的な結論は、多くのグループが「どちらかというと反対」でした。ただしここで大事なことは、結論に至るまでの過程です。それぞれの立場で意見が異なることは当たり前で、人の意見を聞くことで自分の意見が変化することもあれば、その逆も然り。意見を交わし合う中で一番いい答えを見つけていくことが"デモクラ筋"を鍛えることなのです。【デンマークで起きたこと】デンマークでは、幼稚園でも「あなたは今日何をしたいの?」と聞かれるように、小さい頃から"デモクラ筋"を鍛えるトレーニングをしているそう。ではデンマークの民主主義は、どのように社会の中に根付いてきたのでしょうか。山本さんから、市民運動が国の大きな矛先を決めた実例を教えてもらいました。デンマークは今でこそ再生可能エネルギーの活用で知られていますが、実はかつて政府は原発推進の方針だったそうです。しかしながらその方針に疑問を感じた市民が、まずは自分たちで原発の良し悪しを判断するために、自然エネルギー先駆者などから原発のメリット・デメリットを学び、最終的に本にまとめて市民に配ったそうです。その結果反対派が増え、デンマーク政府は「原発推進の判断を引き延ばす」という決定をしました。そしてその約10年後に、国として再生エネルギーを推進することを可決したそうです。頭ごなしに賛成・反対の唯一解を出すのではなく、みんなが納得するまで「決断しない」という決断をしたこと。これこそが民主主義です。例えば今回のワークショップの例では、「サザエさん一家が納得するまで話し合うこと」が民主主義といえるのかもしれません。全3回のシリーズ授業の第2回目は、"デモクラ筋"トレーニングを体験してみました。"デモクラ筋"は一長一短で身につくものではないこと、そして、納得いくまで話し合う大切さを身をもって体感できた時間でした。最終回の第3回目では、デンマークの民主主義と大人になっても学び続けることの関係性をテーマとする予定です。コロナ禍のような場面で、民主主義の意思決定プロセスはスピーディな判断と相反するのか?など、今まさに話し合いたいタイミングかもしれません。次回の授業を楽しみにしつつ、これからも“デモクラ筋”の筋トレ部員として、日々の筋トレを頑張っていきましょう!(授業レポート 井上麻衣)

【オンライン開催(視聴枠申込ページ)】 映画を楽しむだけじゃない!! 上映会主催者のそれぞれの思い

私たちの人生に彩りを加えてくれる「映画」。映画館のスクリーンで見る、動画配信サービスを自宅で楽しむなど、楽しみ方も多様になる中、新たなスタイルとして増えてきているのが、映画館以外の場所で行われる映画上映イベントです。会場、来場者、作品、イベント内容…全ては上映会主催者の思いや目的によって様々です。今回の授業では、3名のそれぞれ異なるタイプの上映会を定期開催している先生を迎え、上映会ならではの楽しみや課題、今後について考えました。※本授業はオンライン授業として、zoom参加コースと、YouTube Live視聴コースの、2つの参加形式で行われました。●「トルコ発 シルクロード・シネマ・トリップ」共同主催者・岩丸珠緒さん 1人目の先生、岩丸さんは大学職員、メキシコ留学、外資系企業などを経て、社会人向け地域研究セミナー等を開催する異文化教育専門機関を設立。その活動の一環として、トルコ~シルクロード周辺各国の映画と料理をセットで楽しむ上映会を、2019年2月から月1回開催。各国の料理も、上映作品も、日本人には初めて見るものばかりです。 食事を食べてみたい、映画を見てみたい、どちらがきっかけでも“世界の広さと奥深さを五感で体験”できるのがこの上映会の魅力。リピーター率が非常に高いそうで、新規顧客をどう増やすかが課題とお話されていました。●「旅する映画館café de cinéma」主宰・ちゃぴー(ソヤマヒロフミ)さん ちゃっぴーさんは動画配信の配給や権利ビジネスに関わる傍ら、上映機会を自ら作ってしまおうと、2013年から活動を開始。固定の会場を持たず、街中のカフェ・レストランから地方の野外会場まで様々な場所で、400回もの上映会を開催してきています。 採算を度外視しても活動するのは、“映画を観てもらえる場を継続したい”から。世界中の映画のうち、日本で上映される洋画作品は僅か。特に上映機会の少ないインディペンデント系作品を中心に、食事や刺繍作りなど他の楽しみとも併せながら、日常の延長線上で映画を楽しめるよう、上映会のネットワーク化や新形態の上映なども構想中とのことです。●「銀座ソーシャル映画祭」主宰・西村修さん 最後にお話の西村さんの本業は、銀座の一般企業・中越パルプ工業株式会社の社員。社員の意識向上と、誰もが気軽に社会課題に触れ、自ら考え行動するきっかけをつくることを目的に、社外の有志と始めたのが、ドキュメンタリー映画の上映会でした。 2013年8月からの不定期開催で、現在100回以上開催。自社の会議室をはじめ比較的ビジネスマンが集いやすい場所を会場に、監督や関係者のゲストトーク、参者同士での懇談なども交えながら開催されてきました。今では、参加をきっかけに新しい行動を始めた人、自らも上映会を始めた人など、目的に沿った影響を参加者方々に与えているそうです。3名のお話の後は質問コーナー。zoom、YouTubeのチャットからの質問にお答え頂きました。 「上映主催者になってよかったこと、メリットは?」という質問には、「サービスする側で気づく喜び。但し赤字にならない工夫は必要」(西村さん)、「今までではあり得なかった人とのネットワークが生まれたりする事。映画業界者でなくても上映の裏側を経験できる事」(岩丸さん)、「金銭面でのメリットは厳しい。それでも、人との繋がり、自分自身の気づき、参加者が笑顔で帰っていった時や、また来てくれた時が嬉しい」(ちゃっぴーさん)…と、金銭面の難しさを越える充実感を、皆さんが感じていました。 また、告知集客の方法については、皆さん共に「FacebookなどのSNS」が中心。ほかに「飲食店にチラシを置く」(岩丸さん)などのアナログな方法から、「Peatixを組み合わせると新規層が来場しやすい」(西村さん)など、新規層PRへの工夫が必要なようでした。 さらに、コロナ禍の状況を受けて、「今後の上映会はどうなる?」などの声も。「ウイルスとの共存の仕方を模索していく時代になるのでは」「映画鑑賞においては、映画館の環境は、やはり素晴らしい価値がある」「入場者を減らす分、収益を伸ばす工夫が必要。ドライブインシアターの復活もあるのでは」など、様々な意見が交わされました。 YouTube参加者はここで授業終了でしたが、zoom参加者は先生方からの授業の前に<参加理由を含めた自己紹介>を、授業後には<今回得られたことや今後活かしたい事>を、ブレイクアウトルームにて数名で語らう時間が設けられました。 私が参加したグループには様々な立場の方が揃い、上映会を開催したい人からは「開催する上での課題点がわかった」、映画関係者の方からは「見る側の自由をどう担保するか、行ってみたい場所と見たい映画の両方をどう叶えていくか」という課題点も上がりました。そして、観客側の方からも「普段上映されていない作品を観られるのが楽しみ。その価値を参加者側としても伝えていけるようになりたい」との声があり、嬉しく感じました。 私自身も、被災地での子供向け上映会をきっかけに、様々な場所で上映会を開催したり、そうした場に参加したりしてきました。映画を観ている人たちの笑顔や感動している顔を見る時、素敵な時間だなぁと感じます。そんな風に誰にでも3名の先生方のように、自分の関心やその場の目的と絡めて行える事が、上映会の魅力です。 その時に大事になるのが、主催者や参加者の思い、場の雰囲気や楽しみ。そこには映画館・動画配信とは一味違った楽しみや作品との新たな出会いがあるでしょう。そんな上映会ならではの価値に触れる時間を、皆さんも楽しんでみてはいかがですか。(授業レポート:菱山久美)

サークル

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