シブヤ大学
レポート

11月のゼミレポート


先日、12月のゼミも終えたところですみません・・・
ゼミ生川田さんよりいただきました!
とっても丁寧にありがとうございま~す。


<音声解説ゼミ(11月30日)レポート>

今回はいつもより早めの集合、12時30分からのゼミスタートでした。

参加者は12名(朴監督、多胡監督を含みます)、今回は全員虹さんで、ねいろさんの参加はありませんでした。

はじめに恒例の自己紹介をして、いつもながらの和やかスタート。

次に朴監督のお話を伺ってから「いたいのいたいのとんでいけ」を初鑑賞。
とはいってもここは音声解説ゼミならではで、画面を観ないで音だけを聞く人と、
画面も観るし音も聴く人の二手に分かれました。

・・・実は以前私が音だけを聴いて場面を想像する担当になったとき、
一緒に聴いていたねいろさんたちのコメントに驚いたことがあります。
自分はねいろさんより音に対する感覚が鋭くないだろうな、とは思っていたのですが、
同時にとにかくねいろさんは記憶力がいい!
単に私の記憶力が普段から怪しすぎる代物なのかもしれず(これについてかなりの
心当たりがあるにはあるのですが...)、たまたま一緒に聞いていたねいろさん達の力が
秀でていたのかもしれませんが、私はねいろさんほど気がついたこと(=音?)を細かく順を追って
覚えていられなかったのです。ちょっと情けない思いをしたのを覚えています。
普段目と耳の両方を使って情報を追っているわけですが、その場合、両方の機能が馴れ合い(?)になって
どちらも少しづつ楽をしているだけで、二つの機能をフルに回転させていたわけではないんだなあ、
と思いました(あくまで私の場合ですが)・・・

脱線が長くなりました。
今回はアイマスクがなかったので、参加者から「後ろを向いてメモを取りながら聴く」
という手段が編み出されました(これなら私でもゼミのねいろさんたちと戦えるかもしれません!)。

鑑賞後は感想や気付いたことの発表です。
画面を観ていたチームと音だけを聴いていたチームでは、登場人物のひとり「お母さん」に
対する感想が大きく分かれたのがとても面白いと思いました。
おおむね観ていなかった人たちは「お母さん」に対して否定的な感情をもったのに対し、
観ている人は肯定的に捉えていて、中には「お母さん」に感情移入して観ていたという
感想までありました。また、観ていない人たちは音情報にとても敏感になるようです。
音だけチームが共有している音情報を、観ている私達の側のチームは聞き逃していて何のことを
言っているのか分からない、ということも起こりました。どこの場面なのかが分かると私たちも思いだすので、
やはり音より画面で記憶している人が多いのかもしれません。
そういえば普段私は「映画を観る」とは言っているけれど、「映画を聴く」という言葉は使ったことがなくて、
もしかしたら耳より眼に重きを置いて映画に接してきたのかも、と思ったりもしました。
そもそも「映画」という言葉自体がなにやら視覚情報的なにおいがするような気もします。
ちなみに音声のみチームのみなさんの想像力は逞しく、なぜか凄く猟奇的なストーリー展開を
想像している方もいて、みんなでかなり楽しい時間を過ごせました。


さてここでプチホームルーム。
今後の割り振りについての話をしました。
まだ解説をつける担当の決まっていない二本をどうするか、が主な議題です。
「管材屋の唄」は解説をつけたいと思っているけれどまだ担当になっていない人たちで割り振り、
「いたいのいたいのとんでいけ」はもう担当箇所を持っている人たちが
今のガイドが一段落ついたら受け持つか、今後新しくいらした方が解説を希望してくれたら
担当していただくかにしよう!ということになりました。


次は「管材屋の唄」の初鑑賞です。
今回の4作品の中ではもっともセリフ量が多く、観ていなくてもストーリーが分かるという声が多く、
なんと音を聴いているだけで感情移入して泣いた!という方も出ました。
ただもちろん音声だけでは分かりづらいところは共通しているようなので、
そこを大事にして解説をつけていかれたらいいな、と思いました。
みんなで感想を言っていたときに大切なことを教えていただきました。
この映画の解説担当は私も含めた4人なのですが、私が感想を言ったときに松田さんが
「解説担当の人は最初から解説しようとして観ない方がいい。どこが面白かったのか見逃してしまう」というアドバイスを下さったのです。

確かに!そういう観かたはテストでヤマカンを張るのと一緒で、全体の面白さや豊かさを逃してしまいそうです
(学生時代から私の根性は変わっていなかったということですね...)。もろもろ面白い発見をさせてもらいました。
今回はこの映画を撮られた多胡監督がいらしていて「大切なところはセリフではないもので見せようとする」とおっしゃっていました。
私自身はそういうものに惹かれて映画を観ているところもあるので、音声解説でなんとか伝えられたら嬉しいな、と思います。
そんな難しそうなことをクリアして、過不足なく優雅な原稿を仕上げようなどというのはもちろん身の程知らずな野望であることは百も承知ですが、
きっとみなさんが助けてくれるだろうとかなり他力本願なことを考えて、解説作り、なんだかワクワクしてきました!

最後に「砂の上の男」の最後のシーンの草稿を聞いてみんなで感想を言いました。
この解説、8月には出来上がっていたけれど今回まで発表が先延ばしになっていたものだそうです。
やっと出番がやってきた今ではすっかりあったまっていて、さすがに大きな違和感もなく、
細かな指摘がいくつかあっただけのお見事な出来でした。


*放課後・・・
今回はゼミ全体での集まりはありませんでしたが、ゼミでインターンをやっている方の卒論用インタビューを受けました。
あまりこういう機会はなかったので面白かったです。こういう体験ができるのも、ゼミの楽しいところですね。