シブヤ大学

授業レポート

2011/2/21 UP

不思議発見、カラダとココロの応援団!

嬉しいことにエスニックフード大好き!な人、増えてきましたよねー。
私もスパイスをもっと身近に使えたらカッコイイよね、
という思いは常日頃から持っていますが、なかなか実践できず、
友人からのトルコ旅行のお土産、スパイスセットも長く眠らせたまま、
実はこの授業を受けるとなると…(汗)。
今回の授業は、渋谷区報からの応募があった参加者5人加わり、
50代くらいの先輩方とテーブルを交え、
スパイスコーディネーター大平美弥さんから心がゆるゆるになるチャイの作り方を伝授頂き、
まったりとした空気に包まれながら、スパイスの奥深さを学びました。

授業は以下の流れ

■ チャイ作り
各テーブル5名ほどのグループになって自己紹介をしながら、わいわいチャイを作りました。
美弥先生のレシピは以下の通り(6人分)
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【a】 紅茶(アッサムがベスト) ティースプーン6杯 3g×6=18g、水 610cc
クローブ8粒、ブラックペッパー10粒、カルダモン4粒、シナモンスティック3cm-5cm
【b】 牛乳250cc、ショウガ(生)10g
・砂糖大さじ3杯
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1.沸騰した水にaを入れ、強火で5分煮込む
2.別の鍋に牛乳とすりおろしたショウガを入れ、火にかけ、沸騰するまで煮込む
3.1に砂糖を入れ、沸騰寸前の2を1に入れる
※体調や嗜好にあわせてスパイスの量は調整すること、二つの鍋を使うのは、香りを楽しむため。


■ スパイスクイズ
テーブルにはお皿が二枚。ホール(シード)のスパイスと、粉末状のスパイスがのせてあります。
まずはチームで皿にあるスパイスの名前を書き出し、のちに、香りを嗅いだり味を確かめてシードと
粉末を結びつけるというクイズ。どのチームもスパイスの名前は全種類浮かんでいましたが、
マッチングに四苦八苦。嗅ぐほどに分からなくなる。そんな中、正解した班が2班もありました。


■ スパイス=香辛料?
チャイ作りとスパイスクイズが終えて、ちょっと座学の時間がスタート。
スパイス=辛いもの、刺激物に強調されていますが、スパイスはそれだけじゃないんです。
ここでは、スパイスとは何か?分類、効能について学びました。

〇 香辛料とは
香辛料とは食品の調理のために用いるもので、4つの仕事を持っています。
1.特有の香りをつける 2.辛味を感じられる 3.消臭 4.着色等
語源はラテン語のSpicesです。
食欲増進、疲労回復、消化吸収促進、強壮、殺菌など人の健康維持に非常に役立っています。
そして、香辛料は「スパイス」と「ハーブ」に大別されますが、ハーブとスパイスは明確な違いはありません。
すこし曖昧なんだそうです。人それぞれで国によっても認識が違うんだそう。

〇 ハーブとは
香辛料のうち、茎が木質上ではない、或は花が咲いた後枯れてしまう植物、草本。
茎と葉と花を利用するものの総称。薬理効果があるもの。
Ex) クレソン、コリアンダーリーフ、紫蘇、セロリー、チャービル、ニラ、パセリ、ミョウガ、ヨモギ、
レモングラス、バジル、ローズマリー、ペパーミント、ワサビ葉、山椒の葉などです。

〇 スパイスとは
香辛料のうち、利用部位として茎と葉と花を除くもの(野菜、果実、種実、穀類、樹木)であり、
調味料的、薬味的な使われ方をする、100%食品である植物の総称。
Ex) ニンニク、ショウガ、ごま(種子)、唐辛子、ホースラディシュ(西洋ワサビ)、マスタード(からし)、
ケシノミ、ゆず、胡椒、ナツメグ、シナモンなどです。


■ スパイス生活はじめよう!
お料理に加えれば、体温が上がり、末端を刺激し、循環させることが可能。「未病」にも繋がります。
これは美弥先生の考えで、スパイスの活用にはもっと幅があっていいということです。
スパイスのチカラで身体のリズムを整える方法や、オイシイ使い方を伝授戴きました。
教わったことをおさらいします。
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・スパイスは基本、冷蔵庫はNG、湿気のないところで常温保管すること。
開けたら約3ヶ月で精油成分が消えてしまうので、種(ホール)で買って、使用する直前に砕いて使う。
・スタータースパイスとして→黒コショウ
 牛乳との相性がばっちり。なので、ホットミルクやバニラアイスクリームに少し入れてみよう。
 コショウは生の状態だと辛くないが、乾燥すると辛くなるそう。
・血行をよくするスパイス→シナモン
 冬にはホットワインを。フランスでは赤ワインだけでなく、白ワインのホットワインも。
 アルコールが半分くらい飛んだら、飲み頃。
 また、かぼちゃやさつまいもなどのほっこりした穀物類を煮込むときに一緒に入れるといい。
 干しぶどうをトッピングすると更に美味しい。また、シナモンとショウガの相性は抜群。
・ホルモンのバランスを整える→フェンネル、スターアニス(=八角)
・胃腸の働きにいい→クミンシード、スターアニス
・口腔清涼剤→カルダモン  ・殺菌力→クローブ ・血栓防止→コリアンダー
・魚料理に合うもの→ローズマリー、タイム、セージ、オレガノ
・体温を上げる→しょうが、とうがらし
・体温を下げる→カルダモン カレーに入っている、発汗作用が一気に上げて下げる、涼をとる作用が。
・肝臓をサポート→ターメリック(=ウコン) 
 アルコールの分解をサポートする作用がある。二日酔いにはターメリックなどのスパイスがいっぱいの
 カレーがおススメ。即効性がある。最近はガンの予防にも効果があるとか??
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インド人にはチャイに限らず、レシピなどないそうです。
基本のスパイスに、その日の気分で好きなスパイスを加えてみたりして、
ココロや身体の乱れの調整に使えるようなスパイスマジシャンになりたいなーと、思いました。
実は今までチャイ美味しい!と味のほうばかりにフォーカスしていましたが、
本当はスパイスの香りに癒されていたんですねー。

(ボランティアスタッフ:高木 夕子)