授業レポート
2025/2/17 UP
マーダーミステリーの魅力
今回の授業のテーマは「マーダーミステリー」。
「全く聞き馴染みのない言葉なのに、なんだかワクワクする!私だけかな?」と思っていたら、参加者の方もほとんどがマーダーミステリー初心者さんでした。みなさん、どこか魅惑的なテーマに惹かれて参加を決めたようです。
国内では徐々に話題になりつつあるそうですが、お隣の中国では、コロナ以前からこのゲームが大ブームになっているとのこと。
マーダーミステリーはなぜ中国で人気を集めているのか、その面白さは何なのか。
その魅力を今回は二人の先生が話してくださいました。
一人目の先生は、元々は教師をされており、今は作家に転身されている田中佳祐さん。二人目の先生は、日中韓のルーツを持ち、翻訳家として活動されているSunnieさん。お二人ともマーダーミステリーを「作る」側でお仕事をされています。
では、そもそもマーダーミステリーとは何なのでしょうか?

マーダーミステリーとは、「まるでミステリー小説の登場人物のように、小説の世界に入り込んで遊ぶ体験型ゲーム」です。まずは参加者それぞれに「役」となる冊子が配られます。そこで自分が演じる「役」を認識し、物語の背景情報をもとに考察を話し合い、最後は投票で犯人を探し当てます。プレー時間は2〜3時間と長め。その中で、まるでシャーロックホームズのように推理を展開したり、モリアーティ教授のようにライバルを演じたり、各々が「名探偵」になるチャンスがあることがこのゲームの魅力だそうです。話を聞けば聞くほど、実際にゲームをプレイしてみたくなる気持ちがふくらんでいきます。

では、製作者として「マーダーミステリー」はどんな魅力があるのでしょうか。
ここからは少し理論的なお話が続き、物語を作る人の裏側を知ることができました。
中でも、私が面白いなと感じたのは、マーダーミステリーの「コミュニケーション」です。
物語の中で、参加者は自分の役を演じながら、コミュニケーションを取ります。論理的な推理を展開し、周りの人を納得させます。そこには裏切りもありえます。小説とは違って時系列の通りに物事は進まず、話し合いによって物語は刻一刻と変化します。つまり、参加者の演技力(どれだけ相手を納得させるか)が非常に試されるコミュニケーション重視のゲームだということが、マーダーミステリーの新しさです。
では、そんなマーダーミステリーがなぜ中国で大ヒットしているのでしょうか。
中国では、マーダーミステリーのことを「劇本殺」といいます。バラエティ番組として劇本殺がテレビ放送され、そこから一気に若者の間で広がりました。一時はコロナの影響で、流行が落ち着きましたが、現在は会社の研修や子供の勉強など教育的な側面を強めたコンテンツも出てくるほど、豊富なバラエティがあるそうです。中国の方の性格として、討論好きで表現豊かなことも、劇本殺には相性がぴったり。今後の劇本殺の更なる進化が気になるところです。

お二人のお話を聞いていると、とにかくマーダーミステリーをやってみたくなりました。ただ、私は中国の方と違って、討論が好きでもなければ、演技も自信がありません。でも、「役」として自分のキャラクターが決まっているのであれば、自分でも出来そう!だと思いました。逆に言えば、日常とは違うキャラクターを演じるわけなので、自分の違った一面を発見できる機会になるのかもしれません。自分が名探偵になれる世界を、みなさんも体験してみませんか?
(レポート:中村ひかる、写真:いわぶちいくえ)
「全く聞き馴染みのない言葉なのに、なんだかワクワクする!私だけかな?」と思っていたら、参加者の方もほとんどがマーダーミステリー初心者さんでした。みなさん、どこか魅惑的なテーマに惹かれて参加を決めたようです。
国内では徐々に話題になりつつあるそうですが、お隣の中国では、コロナ以前からこのゲームが大ブームになっているとのこと。
マーダーミステリーはなぜ中国で人気を集めているのか、その面白さは何なのか。
その魅力を今回は二人の先生が話してくださいました。
一人目の先生は、元々は教師をされており、今は作家に転身されている田中佳祐さん。二人目の先生は、日中韓のルーツを持ち、翻訳家として活動されているSunnieさん。お二人ともマーダーミステリーを「作る」側でお仕事をされています。
では、そもそもマーダーミステリーとは何なのでしょうか?

マーダーミステリーとは、「まるでミステリー小説の登場人物のように、小説の世界に入り込んで遊ぶ体験型ゲーム」です。まずは参加者それぞれに「役」となる冊子が配られます。そこで自分が演じる「役」を認識し、物語の背景情報をもとに考察を話し合い、最後は投票で犯人を探し当てます。プレー時間は2〜3時間と長め。その中で、まるでシャーロックホームズのように推理を展開したり、モリアーティ教授のようにライバルを演じたり、各々が「名探偵」になるチャンスがあることがこのゲームの魅力だそうです。話を聞けば聞くほど、実際にゲームをプレイしてみたくなる気持ちがふくらんでいきます。

では、製作者として「マーダーミステリー」はどんな魅力があるのでしょうか。
ここからは少し理論的なお話が続き、物語を作る人の裏側を知ることができました。
中でも、私が面白いなと感じたのは、マーダーミステリーの「コミュニケーション」です。
物語の中で、参加者は自分の役を演じながら、コミュニケーションを取ります。論理的な推理を展開し、周りの人を納得させます。そこには裏切りもありえます。小説とは違って時系列の通りに物事は進まず、話し合いによって物語は刻一刻と変化します。つまり、参加者の演技力(どれだけ相手を納得させるか)が非常に試されるコミュニケーション重視のゲームだということが、マーダーミステリーの新しさです。
では、そんなマーダーミステリーがなぜ中国で大ヒットしているのでしょうか。
中国では、マーダーミステリーのことを「劇本殺」といいます。バラエティ番組として劇本殺がテレビ放送され、そこから一気に若者の間で広がりました。一時はコロナの影響で、流行が落ち着きましたが、現在は会社の研修や子供の勉強など教育的な側面を強めたコンテンツも出てくるほど、豊富なバラエティがあるそうです。中国の方の性格として、討論好きで表現豊かなことも、劇本殺には相性がぴったり。今後の劇本殺の更なる進化が気になるところです。

お二人のお話を聞いていると、とにかくマーダーミステリーをやってみたくなりました。ただ、私は中国の方と違って、討論が好きでもなければ、演技も自信がありません。でも、「役」として自分のキャラクターが決まっているのであれば、自分でも出来そう!だと思いました。逆に言えば、日常とは違うキャラクターを演じるわけなので、自分の違った一面を発見できる機会になるのかもしれません。自分が名探偵になれる世界を、みなさんも体験してみませんか?
(レポート:中村ひかる、写真:いわぶちいくえ)