授業レポート
2023/5/25 UP
「継承の場面」 その8
多様な働き方=百姓(ひゃくしょう)と捉えた、ライフ&ワークスタイル
継承シリーズ8回目は愛媛県松山市在住の下堂印代表俊野芳明さん。ZOOMで東京と松山を繋ぎ、お話を伺いつつ参加者のみなさんと活発なコミュニケーションが生まれました!ご自身の事を「現代版百姓」とユニークに捉える俊野さんは、人を笑わせるのが小さいころから好きで、、と気さくで常にウェルカムなオーラを感じさせる方でした。そんな人柄だからこそ様々な人とのご縁と、楽しみながらの努力で振り返ったらこんなキャリアになっていたのでしょう。
そんな訳で授業前半は、初めましての私たちが俊野さんってどんな人?どんなことやってきての今なの?ということがわかる自己紹介含め、現代版百姓のお仕事内容や現在のお住まいについてなど沢山お話くださいました。
アパレルのお仕事からスタートした俊野さん。販売から営業、生産管理など様々な知識と技術を身につけられ独立。ご自身のブランドも持ちつつ、ご縁により三重でお米作りプロジェクトに参加することでお米づくりの道へ。また、アパレルをやっていたことで面白いものに興味があるという目線がコブツ商にも繋がり、古いものを集め移動しながら買って売ることもしていたそうです。その他ホテル勤務やパン屋のPR業務も!多才です。お子さんが産まれてから生活拠点を松山市に移され、しばらくは松山と東京の2拠点で動いていたそうですが、幸せの基準と一次産業での2拠点は厳しいという結論で現在は松山市を拠点とされていました。移住先のアトリエや田んぼの風景、道後温泉の写真などを共有しながらのお話はとても興味深く、参加者のみなさんも真剣に耳を傾けていたのが印象的です。
俊野さんのこれまでの足跡を伺ったあとは、参加者からそれぞれの視点で質問が挙げられました。
Q:お米作りは年間どのくらいで行っているのか
俊:6月から9月(4~5か月)1日に数回田んぼを見に行くのでこの期間はお米づくりメイン
Q:日本のお米作りは機械貧乏で採算が合わないと言われているが実際のところどうか
俊:実際にお米づくりをやってみてテマ・ヒマがかかるのにお米が安すぎる。労働に対しての単価が安い問題。自身は農協ではなく直接エンドユーザーへ届けられており、勤務先のホテルでも賄い用に購入してくれるなど売り切ることができている
Q:フリーランスを始めるにあたって資金などはどうしたのか
俊 :資金もある程度準備していたが、人との出会いや運が大きかったと感じる。出会った人が自分を面白がってくれた。すでにキャッシュフローが出来上がっていたのは大きい
Q:どうしていろいろやるのか
俊: 自分のやり続けていることしかできない。センスを磨くことや感度を大切にしている。何かを続けていくとご縁によって広がりビジネスに繋がったりする
今回参加してくださったみなさんがこの授業を選択したきっかけは、ビジュアルを見てなんとなく、移住を考えている、郊外での活動を始めたきっかけを知りたい、農家のサポートに興味、拠点をどうするか、地方で暮らしたい、ライフワークバランスについて聞きたいなど多岐に亘っていました。
自身が聞いてみたいこと、知りたいことが明確であるからこその積極的な質問が挙げられていて、とても良い時間になったのではないかと思います。休憩時間はお隣同士お話されていて、20代と80代の孫と祖母のようなほっこりした場面もあり、このような授業スタイルならではの世代を超えた一幕を見ることができました。
後半は質疑応答と意見交換タイム。リモートだけれどリアルに俊野さんがいるような感覚でリラックスした対話が生まれていました。ある女性は地方に拠点を移すことも良いなと思っているが、感度がとても大切な仕事をしているため東京との2拠点が良いのか迷っていることに対し、俊野さんは自分の体験を絡めながら自分なりの基準をどこに置くのかを大切にしたというお話を。これからの未来を考えている学生には資金面も大切としながらも、とにかく響いたものを掴んでみることや自身で体感していくことの大切さをアドバイス。霞が関ばたけ(行政や民間、生産者や消費者が食や農林水産業について対話するコミュニティ)に参加しているご年配の方とは、お米が長期保管できる点から米粉+α(加工)の可能性のお話や実際の生計の割合、などかなり突っ込んだビジネスに繋がるお話もありました。
その他、会社+自分の範囲でチャレンジを続けて活動をしている方には自分自身をブランド化していくというテーマでお米のパッケージデザインであったり、手作業ならではの良さを見つけたり、発信の仕方などの意見交換が行われました。アートからの視点で参加された方のお話も面白かったです。最近道後温泉に行かれ若者の多さに驚き、何か若者を引き付けるパワーがあると感じたところから、町おこしの戦略などのお話に発展しました。移住する際、何を生業にするかがボトルネックと話す俊野さん。その土地にしかないものに着目すると面白いと盛り上がりました。
1つのテーマからこれだけ広がる多様な視点や価値観。レポートだけでは伝えきれない刺激的な時間でした。
1人で考えていても見つからないけれど、人と話すことによって自分が見えてくる。そして様々な考えに触れることで見つかる気づきや明日への活力。自分と違う人と出会うことでしか得られない体験がありました。まだ参加していないみなさん好奇心があれば大丈夫です(笑)ぜひ次回思いきって参加してみてくださいね!
俊野さんのInstagramもチェック!→@shimodoujilushi
(レポート:竹鼻ゆか、写真:斉藤友吾)
そんな訳で授業前半は、初めましての私たちが俊野さんってどんな人?どんなことやってきての今なの?ということがわかる自己紹介含め、現代版百姓のお仕事内容や現在のお住まいについてなど沢山お話くださいました。
アパレルのお仕事からスタートした俊野さん。販売から営業、生産管理など様々な知識と技術を身につけられ独立。ご自身のブランドも持ちつつ、ご縁により三重でお米作りプロジェクトに参加することでお米づくりの道へ。また、アパレルをやっていたことで面白いものに興味があるという目線がコブツ商にも繋がり、古いものを集め移動しながら買って売ることもしていたそうです。その他ホテル勤務やパン屋のPR業務も!多才です。お子さんが産まれてから生活拠点を松山市に移され、しばらくは松山と東京の2拠点で動いていたそうですが、幸せの基準と一次産業での2拠点は厳しいという結論で現在は松山市を拠点とされていました。移住先のアトリエや田んぼの風景、道後温泉の写真などを共有しながらのお話はとても興味深く、参加者のみなさんも真剣に耳を傾けていたのが印象的です。
俊野さんのこれまでの足跡を伺ったあとは、参加者からそれぞれの視点で質問が挙げられました。
Q:お米作りは年間どのくらいで行っているのか
俊:6月から9月(4~5か月)1日に数回田んぼを見に行くのでこの期間はお米づくりメイン
Q:日本のお米作りは機械貧乏で採算が合わないと言われているが実際のところどうか
俊:実際にお米づくりをやってみてテマ・ヒマがかかるのにお米が安すぎる。労働に対しての単価が安い問題。自身は農協ではなく直接エンドユーザーへ届けられており、勤務先のホテルでも賄い用に購入してくれるなど売り切ることができている
Q:フリーランスを始めるにあたって資金などはどうしたのか
俊 :資金もある程度準備していたが、人との出会いや運が大きかったと感じる。出会った人が自分を面白がってくれた。すでにキャッシュフローが出来上がっていたのは大きい
Q:どうしていろいろやるのか
俊: 自分のやり続けていることしかできない。センスを磨くことや感度を大切にしている。何かを続けていくとご縁によって広がりビジネスに繋がったりする
今回参加してくださったみなさんがこの授業を選択したきっかけは、ビジュアルを見てなんとなく、移住を考えている、郊外での活動を始めたきっかけを知りたい、農家のサポートに興味、拠点をどうするか、地方で暮らしたい、ライフワークバランスについて聞きたいなど多岐に亘っていました。
自身が聞いてみたいこと、知りたいことが明確であるからこその積極的な質問が挙げられていて、とても良い時間になったのではないかと思います。休憩時間はお隣同士お話されていて、20代と80代の孫と祖母のようなほっこりした場面もあり、このような授業スタイルならではの世代を超えた一幕を見ることができました。
後半は質疑応答と意見交換タイム。リモートだけれどリアルに俊野さんがいるような感覚でリラックスした対話が生まれていました。ある女性は地方に拠点を移すことも良いなと思っているが、感度がとても大切な仕事をしているため東京との2拠点が良いのか迷っていることに対し、俊野さんは自分の体験を絡めながら自分なりの基準をどこに置くのかを大切にしたというお話を。これからの未来を考えている学生には資金面も大切としながらも、とにかく響いたものを掴んでみることや自身で体感していくことの大切さをアドバイス。霞が関ばたけ(行政や民間、生産者や消費者が食や農林水産業について対話するコミュニティ)に参加しているご年配の方とは、お米が長期保管できる点から米粉+α(加工)の可能性のお話や実際の生計の割合、などかなり突っ込んだビジネスに繋がるお話もありました。
その他、会社+自分の範囲でチャレンジを続けて活動をしている方には自分自身をブランド化していくというテーマでお米のパッケージデザインであったり、手作業ならではの良さを見つけたり、発信の仕方などの意見交換が行われました。アートからの視点で参加された方のお話も面白かったです。最近道後温泉に行かれ若者の多さに驚き、何か若者を引き付けるパワーがあると感じたところから、町おこしの戦略などのお話に発展しました。移住する際、何を生業にするかがボトルネックと話す俊野さん。その土地にしかないものに着目すると面白いと盛り上がりました。
1つのテーマからこれだけ広がる多様な視点や価値観。レポートだけでは伝えきれない刺激的な時間でした。
1人で考えていても見つからないけれど、人と話すことによって自分が見えてくる。そして様々な考えに触れることで見つかる気づきや明日への活力。自分と違う人と出会うことでしか得られない体験がありました。まだ参加していないみなさん好奇心があれば大丈夫です(笑)ぜひ次回思いきって参加してみてくださいね!
俊野さんのInstagramもチェック!→@shimodoujilushi
(レポート:竹鼻ゆか、写真:斉藤友吾)