授業レポート
2023/5/18 UP
【シリアスゲームであそぼう!】
カードゲーム「カジークジー」で見直す対話の価値
普段生活をしていく上で欠かすことのできない「家事」
子供という大切な存在だからこそ怠ることのできない「育児」
仕事とともにこれらをこなしていくのは負担に感じることも多いけれど、一度俯瞰してみることで、少しでも荷が軽くできる術が見つかるかもしれません。
今回は、「カジークジー」というカードゲームを通して、家事や育児を見直したり、うまく回していく術について学んでいく授業です。
「カジークジー」は、二人一組となって行うゲームです。
トラブルカードという、家事、育児そして仕事上のタスクやトラブルが書かれたカードを引いていき、そのタスクやトラブルに必要な能力を予想しながら、二人のうちどちらが対処するか決めます。対処するプレイヤーの能力値がそのタスクやトラブルに必要とされる能力を満たしていれば成功。満たしていなければ失敗となり、体力を大きく失ってしまいます。
トラブルカードに書かれているのは、「オムツの補充遠征」「粗大ゴミ掃討作戦」「掃除機をかける」など、実際の生活で降りかかってくる大小様々なものばかり。向き・不向きや生活スタイルなど、お互いが何ができるかを話し合いながら対処していくので、ゲームを進めていくうちに家事・育児をどのような形で分担していくのがお互いにとってより良いのか、ということに気づいていきます。
また、淡々とタスクやトラブルをこなしていくだけでなく、時には「ヘルプカード」を使って負担を軽くすることもできます。ヘルプカードの中には、実際に各自治体に存在する育児支援制度を題材にしたものもあり、意外と知られていないけれど助けになる制度を知ることもできます。
ゲームは「3週間」分の家事・育児を経験することで完結しますが、参加者の皆さんが初対面ながらもお互いのことを知ろうと対話をされているのが印象的で、ゲームが現実の問題を解決するきっかけになるのだと実感しました。
後半は「主夫ラボ」代表を務める髙木さんの家事・育児観についてのお話となりました。
ご自身が経験された育児の大変さから「自分たちのオリジナルのスタイルを作る」ことが大事と髙木さんは強調します。家のことは女性がするもの、という旧来の考え方は崩れつつあります。一方で、「育メン」「育業」と行った言葉が表すような統一的な観念で、どの家庭もうまくいくほど単純な世の中でもありません。パートナーとの対話を通してお互いが何ができるのかを知り、より良いスタイルを模索していくことが必要なのではないでしょうか。
参加者の方々には育児経験がない、もしくは将来経験するかもしれないという方々も多くおられました。
多様な働き方が浸透しつつある今日ですが、それは多様な家事・育児のあり方がないと成り立たないのかもしれません。
まずはパートナーのことを知るきっかけとして、ゲームから初めてみませんか。
次回の「シリアスゲームであそぼう!」もぜひご期待ください。
(レポート&写真:イノウエハジメ、写真:前田麻美子)
子供という大切な存在だからこそ怠ることのできない「育児」
仕事とともにこれらをこなしていくのは負担に感じることも多いけれど、一度俯瞰してみることで、少しでも荷が軽くできる術が見つかるかもしれません。
今回は、「カジークジー」というカードゲームを通して、家事や育児を見直したり、うまく回していく術について学んでいく授業です。
「カジークジー」は、二人一組となって行うゲームです。
トラブルカードという、家事、育児そして仕事上のタスクやトラブルが書かれたカードを引いていき、そのタスクやトラブルに必要な能力を予想しながら、二人のうちどちらが対処するか決めます。対処するプレイヤーの能力値がそのタスクやトラブルに必要とされる能力を満たしていれば成功。満たしていなければ失敗となり、体力を大きく失ってしまいます。
トラブルカードに書かれているのは、「オムツの補充遠征」「粗大ゴミ掃討作戦」「掃除機をかける」など、実際の生活で降りかかってくる大小様々なものばかり。向き・不向きや生活スタイルなど、お互いが何ができるかを話し合いながら対処していくので、ゲームを進めていくうちに家事・育児をどのような形で分担していくのがお互いにとってより良いのか、ということに気づいていきます。
また、淡々とタスクやトラブルをこなしていくだけでなく、時には「ヘルプカード」を使って負担を軽くすることもできます。ヘルプカードの中には、実際に各自治体に存在する育児支援制度を題材にしたものもあり、意外と知られていないけれど助けになる制度を知ることもできます。
ゲームは「3週間」分の家事・育児を経験することで完結しますが、参加者の皆さんが初対面ながらもお互いのことを知ろうと対話をされているのが印象的で、ゲームが現実の問題を解決するきっかけになるのだと実感しました。
後半は「主夫ラボ」代表を務める髙木さんの家事・育児観についてのお話となりました。
ご自身が経験された育児の大変さから「自分たちのオリジナルのスタイルを作る」ことが大事と髙木さんは強調します。家のことは女性がするもの、という旧来の考え方は崩れつつあります。一方で、「育メン」「育業」と行った言葉が表すような統一的な観念で、どの家庭もうまくいくほど単純な世の中でもありません。パートナーとの対話を通してお互いが何ができるのかを知り、より良いスタイルを模索していくことが必要なのではないでしょうか。
参加者の方々には育児経験がない、もしくは将来経験するかもしれないという方々も多くおられました。
多様な働き方が浸透しつつある今日ですが、それは多様な家事・育児のあり方がないと成り立たないのかもしれません。
まずはパートナーのことを知るきっかけとして、ゲームから初めてみませんか。
次回の「シリアスゲームであそぼう!」もぜひご期待ください。
(レポート&写真:イノウエハジメ、写真:前田麻美子)