シブヤ大学

授業レポート

2023/2/1 UP

ミツバチの世界に学ぶ自然との共生

ミツバチの世界に学ぶ自然との共生

 「ミツバチの世界」と聞いて、皆さんはハチミツ以外でどんな知識を思い浮かべますか?


 ミツバチが我々人類にとってどれだけ大きな役割を果たしてくれているかイメージできますか?
 
 そんなミツバチのアレコレを沖縄で養蜂をされている山崎さんに伺いました。


 北海道札幌市ご出身の山崎さんは以前、沖縄県庁での地域おこしのご経験を通して出会ったパイナップル農家の方にミツバチの存在の大切さを知り、恩返しの意味も込めて現在は沖縄県で養蜂家として活躍されていらっしゃいます。

 授業の冒頭では、太陽がまぶしい沖縄の畑よりバーチャルツアーです。


実際の巣箱を見せて頂いたりハチミツを採取する上で一番大事な燻煙器を実演して頂いたり、女王蜂を教えてくださいました。


1つの巣板の両面には、およそ2000匹のミツバチがいるそうですが、最初の仕事は女王蜂を探すことだそうです!


 畑から終始、巣箱やミツバチについて丁寧な説明を受けたあとは、山崎さんが畑から自宅に戻るまで、東京の会場での参加者間で自己紹介タイムです。


ハチミツマイスターや実際に養蜂をされていた方、養蜂されたい方や料理人の方などハチミツやミツバチへの想いが熱く深い方が多いのが印象的でした。


 後半の座学では、クイズも交えながらミツバチやハチミツについて、様々な角度からのお話を伺いました。


たとえば世界にいるミツバチは9種類、そして日本にいるミツバチはわずか2種類(ニホンミツバチとセイヨウミツバチ)とは意外な情報です。


(もっと沢山の種類があるかと思っていました!)


 またハチミツの効能には疲労回復や殺菌抗菌、ダイエットなどがあることは、恐らく多くの方が知っていた情報かもしれませんが、マヌカハニーに限るもののピロリ菌を殺す作用として整腸の役割もあるなど、更に1段階深く解説もしてくださいました。


 また沖縄での採蜜は、決して簡単ではないようです。


 湿度が多いと水分を飛ばすのに非常に労力が必要な点や沖縄ならではのハイビスカスといった花よりバジルなど比較的地味なグリーン系から蜜が取れやすいといった「なるほど」な点も興味深かったです。


 蜂蜜は基本的に春と秋に採蜜されるとのことで、今回は山崎さんのハチミツをテイストする事は叶いませんでしたが、どこまでも奥深く分かりやすい山﨑さんのお話に、参加者からの質問もとても興味深いポイントで時間いっぱいまで絶えず、非常に盛り上がった授業となりました。


 


文責:寺田茉莉子