シブヤ大学

授業レポート

2022/4/17 UP

持ってて安心! 学んで体験~懐紙のススメ

お懐紙って聞くとどんなイメージですか?
大抵は茶道のお菓子を頂く時に使うしか思い浮かびませんよね?
かく言う私も持っていますが使いこなせていないと言うか‥
着物を着た時などは持って出掛けるのですが、ついぞ使うチャンスは無く、だんだんと懐紙が擦り切れたり縁の色
が黄ばんで来たりと言う始末でした。
今回の授業では懐紙を使いこなせる様になるかも知れないと期待を込めて参加させて頂きました。

授業の最初でも講師の先生の自己紹介の後に参加した生徒さんも各自授業に参加した理由をお聞きしました。
『家に眠っている頂き物のお懐紙の良い使い道は無いものか』と言う方が何人かいらして同じだわぁと思った次第
です。
その他には『そもそもお懐紙とは何か分からないけど参加してみました』と言う方や『海外の方に紹介したい』と
か『フード系のお仕事なので関連付けられないか』とかお茶やお作法や着付けの仕事をされていたり習っているの
でと言う方や近いのでお散歩がてら来ましたと仰る方々が参加されていました。

各自の自己紹介の後は紙の歴史と和紙の歴史や日本独自の紙の文化などのお話がありました。
本当に興味深いお話ばかりでずっとお聞きしていたかったくらいでした。

座学の後は実践編です。
授業の最初に選んでいた懐紙を折ってポチ袋と箸袋を作りました。
配られたプリント通りに折って行けば素敵なポチ袋と箸袋が作れます。折り鶴を折るよりも簡単でした。

その後は先生の用意して下さったシールや千代紙や水引きなどで工夫して飾りを付けてオリジナリティを出します
なんと言う事でしょう!一枚の小さな紙がこんなに素敵に変身するなんて!と感激でした。
水引きで作る梅の花の作り方も教わりましたが‥こちらは少し難しくて出来ない人もいました。(私です)
参加された方々は皆さん夢中になって個性溢れる懐紙の袋を作り上げていました。

今回実践編で作ったポチ袋や箸袋以外にも祝儀袋、メモやメッセージカード、ハンカチやティッシュの様に使うな
どアイディア次第で様々な使い方が出来る事を知りました。
特に和紙ならではのアロマとして使う使い方や上質な和紙だと一枚で手が拭けると言う事を教えて頂いて目から鱗
でした。また、サイズもお茶の流派や女性用男性用で数種類ある事も初めて知りました。

その他知っておかなければならない祝儀不祝儀の折り方の違いも教わりました。
御祝儀袋はもちろん普段使いに物を乗せるためのただ二つ折りにするだけの折り方に違いがあるなんて!なんと奥
深い世界なのかと感心させられました。

最後はそれぞれ作った作品持って授業に参加した感想をお聞きして記念撮影をして終了しました。
感想で多かったのは懐紙を色んな用途に使えると言う事や日本の和紙の歴史や文化が知れて良かったと言う感想が
多かった様に感じました。
座学の時に如何にして「お懐紙コンシェルジュ」が誕生したかについてお話ししてくださいましたが‥
海外で暮らしていた時に現地の方にその国のマナーや文化を教わるうちに日本の文化の良さや奥深さに気付いた事
や日本独自紙漉きの伝統工芸の素晴らしさを伝えて行きたいと思った事などをお聞きしました。
日本独自の贈答文化が生んだ紙の文化は、やはり超自然的なものや自然を敬う事から始まり人を敬う事やおもてな
しの心に通じるものになって発展を遂げたのでは?と感じる授業でした。

帰ってから頂き物の懐紙を探してみたら桜柄の物があったので早速箸袋を作ってみました。
この季節にぴったりなので、お花見に持って行こうと思います。
これからはいつもバッグの中に懐紙を忍ばせてサッと取り出して使えると少し格の高い人になりたいと思いました
最近では色んな柄やカラフルでモダンなデザインのも物もあります。
さりげなく季節感を出したりTPOに応じた使い分け出来る様になれたら更に素敵ですよね?
サラッと懐紙にお礼のメッセージを認めたり、心付けを包んでお渡ししたり出来る様になれると粋だと思いません
か?

これからはいつも持ち歩いてライフスタイルを格上げ出来る様になりたいと思わせて頂けたとても素敵な授業でし
た。
伊東香苗先生ありがとうございました。
レポート:片山朱実