シブヤ大学

授業レポート

2009/10/20 UP

劇団員さんの実力を思い知った、そんな授業でした。いやね、ワタクシ、あれやこれやでもうかれこれ2年ほどボランティアスタッフをしてきて、毎月ほぼ参加していてそこそこ授業には出てきているのですが、間違いなく一番良かった。あらゆる面で一番良かった。

またやってもらいたい。今度は一生徒として参加したい。そんな授業でした。

まず驚いたのが本読みの授業のはずなのに、スタジオに通されて(前に大きい鏡がある、テレビとかでよく見るアレね)、そこに机も椅子も一つもないの。え!?たちっぱ!?と驚いていると、テアトル・エコーさんがまずやったのは柔軟体操。なんでも身体を動かして緊張を解くんだとかー。

これね、すっごく良いアイディアだと思う。初めてシブ大に参加する生徒さんも、そうでない人も、このおかげで緊張が解けて、笑い声まで漏れ始め、自然とお隣さんとコミュニケーションとかも始まって。ここ、「さすが劇団員!ポイントその1」です。真似しましょう、学長。

そして柔軟が終わったらテアトル・エコー演出家で俳優の永井寛孝さん(イケメン!)の掛け声一発で他の劇団員さんがきびきび机を椅子を並べる。この動作の速いこと、無駄のないこと、美しいこと!ここ、「さすが劇団員!ポイント2」です。ともすれば僕はダラダラ、無駄口をたたきながらやってしまいそうなこの作業、ああ、すごい、こんなんもアートになるんだなぁ。真似しましょう、学長。

今回の題材は太宰治さんの「かちかち山」。もう、僕この作品が大好きで大好きで。特に「ああ可笑しい、うんこまでたべたんだってね」というセリフなんかは、なかなか精神年齢低めな僕が笑える内容にしつつも、現実世界の恋愛における男女が関係を鋭く風刺してあって、さすが、さすがでございます、ということろです。

そして講師は「ひょっこりひょうたん島」の海賊トラヒゲの声でおなじみ、熊倉一雄さん。もうね、熊倉さん、素敵なの。感動。母親に自慢したら軽く嫉妬されました。

本読み、ただただ感情を込めるだけでなく、文脈を読み込んだりとか、言葉本来の発音を大切にしたりとか、中々難しい。な、だけに、うまくできれば聴衆にガンガン伝わる。最初、劇団員さんがお手本をしてくれたのですが、(当たり前だけども)その上手さに圧巻。ここ、「さすが劇団員!ポイント3」です。真似しましょう、学長。でもねー、柔軟で緊張が解けて腹をくくったのか、生徒さんも恥を掻き捨て思いっきりかちかち山の世界に入ってらっしゃいました。

あっという間に時間がたち、ええ!?もう終わり!?とかなり残念でした。お金がかかってもいいからシリーズ化してもらいたい。劇団員さんも美人美女ばっかりでね、しかも皆さんコミュニケーション上手なせいか、僕とも、他のスタッフとも、そして生徒さんとも、たくさんおしゃべりしてくれて、アウェイ感ゼロ。ホーム感ヒャク。ここ、「さすが劇団員!ポイント4」で、僕が一番感動したところ。ぜひぜひ真似しましょう、学長。

いいなぁ、テアトル・エコー、入りたいなぁ、どうやってはいれるのかな?とお伺いしたら、

「オーディションです。」



ですよねー!!!

(ボランティアスタッフ : 望月 崇)