プロジェクトブログ

ヒューマンライブラリー

超福祉展」(2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展)
内で開催された、「ヒューマンライブラリー」の企画・運営を担当させていただきました。

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【ヒューマンライブラリーとは?】
2000年にデンマークではじまった取り組みで、
障害を持つ人やLGBT当事者、難病を抱える人やその家族らを、
貴重な物語が詰まった「本」と見立て、参加者(=読者)との対話を通して相互理解を深めます。
対話時間は30分。一冊の本を読むよりも濃い時間を体験することができます。

シブヤ大学としては、2016年に続き2回目の開催です。
今年は、一週間の連日開催、そして87名の方々が「本」役になるということで、
ヒューマンライブラリーとしては「日本最大級」とも言われています。
今回「本」役になっていただいた方々は、障害を持つ人やLGBT当事者、難病を抱える人やその家族らです。
(すべての「本」役はこちらから※PDF)

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日本は、国民の約8%がLGBT当事者、約5%が難病を抱え、約7%が障害を抱えていると言われています。左利きの人やAB型の人がそれぞれ約10%、日本の4大苗字と言われる佐藤・田中・鈴木・高橋、この4つの苗字の割合を全て足すと約5%と言われているので、わたしたちのまわりにも必ず居るということが想像できます。しかし、実際にこれらの人たちの声を聞く機会は、とても少ないです。

「ヒューマンライブラリー」は、「人」そのものを、物語がたくさんつまった「本」と見立て、その人の話を聞き、対話する機会を作ります。
「読者」となる人たち(参加者)は、TVや本などで得る知識を超えて、その人自身を知ることで、"マイノリティ"と括られがちな人たちを身近に感じ、自分と何ら変わらない、ここで共に生きる同じ人間として接することになります。
また、「本」役となる人たちは、理解されにくかったり、誤解されやすいことを、編集無しで、目の前の人に直接伝えることが出来るので、対話が終ったあとの達成感が自己肯定感を生み、「もっと伝えたい」という思いが次なる活動の糧となります。

講演などの一方通行なコミュニケーションではなく、参加した人たちが相互に「世界を変えた」とも言える活動、それがヒューマンライブラリーなのだと、改めて感じた一週間でした。

今回ご来場いただいたみなさま、そして「本」役を担っていただいたみなさま、本当に、ありがとうございました。

みなさまからのアンケートをまとめました。
今回のヒューマンライブラリーを振返るだけでなく、これからヒューマンライブラリーを開催しようと考えられている方々への参考となれば幸いです。

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【読者役】アンケート結果
延べ参加者:493名
アンケート回収数:267枚(男性44%、女性53%、その他3%)

参加者の年代
10歳未満1%、10代3%、20代37%、30代24%、40代18%、50代15%、60代2%
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参加者の属性
会社員41%、公務員4%、自営業10%、アルバイト6%、主婦(夫)2%、大学生/院生26%、専門学生2%、小学生1%、その他8%
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これまでにヒューマンライブラリーに参加したことはありますか?
ある17%、ない81%、未回答2%
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普段、今日出会った「本」役のような人と、話しをしますか?
よくする8%、まあまあする11%、する17%、あまりしない28%、しない36%
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今日出会った「本」役のような人に対して以前より理解が深まりましたか?
深まった81%、少し深まった15%、どちらとも言えない3%、あまり深まらなかった0%、深まらなかった1%
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また機会があれば、参加してみたいですか?
ぜひ参加したい87%、参加したい10%、どちらとも言えない3%、たぶん参加しない0%、参加しない0%
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読者として参加してみての感想
「人はおもしろい。人の人生はおもしろい。誰の人生もおもしろい。だから相手を大切にしたい。」
「このような貴重な話をきけて自分の生きる糧になった。」
「障害とか難病っていうカテゴリー分類で見てしまうと"別世界の 人"というイメージが強くなるけど、実際に話してみると"同じ人間"で、しかも共通点があったりもして楽しかった。」
「こちらの方が壁を作ってしまっていたんだなと思いました。」
「自分らしく生きることの意味を考えさせられました。」
「世の中には区別することが多いけど、それって本当に必要なのか?と考えさせられました。」
「自分と共通するところが多くて驚きました。」
「人の人生のストーリーの断片でしかないのに、こんなに人の話を聞くのが面白いと思わなかった。」
「自然と泣けてきた。辛い思いをしているのは、自分だけではないと思えた。のりこえることが出来る、自分に起きたことは意味があると気づかされた。」
「みんないろいろある中で考えながら生きている姿は美しい。」


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【本役】アンケート結果

ヒューマンライブラリーという取り組みを知っていましたか?
はい56%、いいえ44%
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これ以前に、ヒューマンライブラリーに「本」役として参加したことはありましたか?
はい18%、いいえ82%
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今回、「本」役として出演しようと思った理由を教えてください。
「自分のストーリーを語ることで読者の方に何かしらのきっかけを与えることができたら、また、そのことで自分自身も元気になれたら、と思いました。」
「自分たちの取り組みをもっと発信していきたいと思ったため。」
「かつて経験のない対話方法・広報のされ方・開催場所に、強い関心を持ったので。」
「ヒューマンライブラリーの経験者に勧められたため。」


「読者」役の人に話してみて、話す前と後で心境の変化はありましたか?
はい76%、いいえ24%
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「変化があった」という方は、どんな変化がありましたか?

「自分自身の事がもっと好きになれました。自分を認めてもいいんだ、という気になれました。」
「自分は呪いを乗り越えたつもりでいたが、そうではない部分に気がついた。」
「マイノリティという立場で話しつつも、本も読者も社会の中で生きる生活者という立場では同じ人間であると改めて気付き、励まされた。」
「自分の思いを伝えきれずに悔しいと感じた。もっと工夫しようという気持ちになれた。」
「同じ障害を持っている人には話しますが、今回のようの人の前で話すのは初めてです。少し偏見を持たれたら...とか、はじめから偏見を持った人たちが興味本位で聞きに来るのではと、不安に思っていましたが、聞き手の人の反応を見ると私が思っていた不安がなくなり、依存症も一つの障害として改めて感じることが出来た。」


今後もこういった機会があれば、「本」役として参加してみたいですか?
はい94%、いいえ0%、どちらでもない:6%
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「はい」の理由
「自分の経験を語ることで、何より自分自身が元気になれるからです。」
「発信し続けることに意味があるから。」
「今までの自分の活動範囲では出会えなかった方々と会えるので。」
「相手の聞きたいニーズを引き出すなど、もっと読者の為になる本になりたい為。」
「いろんなひとみんなと出会いたい。」

「どちらでもない」の理由
「人とは関わりたいですが移動や話にエネルギーを要するため、体調次第。」