シブヤ大学

授業レポート

2017/7/7 UP

自分で縫い上げる~この夏の浴衣づくり2017(第一回)

デパートなどの浴衣売り場に行くと、買ってすぐに着用できる仕立て上がりの浴衣が、
お手頃価格でたくさん出回る季節になりました。

でも、自分のサイズにぴったりとフィットした手づくり浴衣は、
着心地のよさという点では、既製品と比べるまでもありません。


和裁士タミカ先生とアシスタントのあや先生をお招きしての浴衣づくりも、今年で4回目となりました。
補講2回と合わせ、全5回の連続授業です。



8月末の浴衣パーティーを目標に完成を目指します。


【自己紹介】
「中学校の家庭科の授業では晒(さらし)での浴衣作りだったので今回、綺麗な反物で作れるのが嬉しいです」
「ライターの仕事をしているので、取材も兼ねながらの参加です」など、
生徒の皆さん、目的はそれぞれですが、完成というひとつの目標に向かって、いよいよスタートです!

【反物選び】
ここが浴衣づくりの工程で最も楽しく、同時に悩み迷ってしまうところではないでしょうか。
「昔ながらの染めの本物の浴衣生地は、次世代まで着られるもの」とタミカ先生。

「後、もう5分下さい」と言う声や、人気のある反物の前で、
生徒さん同士じゃんけんをする場面もみられました。




【印つけ】
約12mもある反物を交互に折り畳みながら印をつけていく作業は、生徒さん達も、本当に苦戦されていました。
しかし、はさみを入れてしまうと取り返しがつかないため、
先生達は「下準備がとても大切」と、何度もひとりひとり丁寧に確認して下さいました。

【休憩】
おやつをいただいて、皆さんもホッと一息。

「和服の特徴は汚れたり傷んだりする箇所ができると、簡単にお直しできる仕組みになっているんです。
和裁は、昔の人の物を大切にする知恵がたくさん詰まっているんですよ」と、あや先生。

【縫い】
いよいよ背縫いからスタートです。



ミシンでも縫えますが、生地を傷めてしまい、破けてしまう場合も。
その点、手縫いは、ひと針ひと針のぬくもりから縫い目が柔かいため、とても着心地がよい、とのこと。


既製品の浴衣が数多く出回る現代で、自分のために自分で浴衣を誂える、
この贅沢な醍醐味を是非、味わってみて下さい。


 



(レポート:花岡奏 / 写真:本間さゆり)