シブヤ大学

授業レポート

2015/7/24 UP

渋谷ズンチャカ!
〜みんなでつくる、まちの音楽フェス〜

いよいよ8/9(日)、年に一度だけ渋谷の街が音楽解放区になる野外音楽フェス「渋谷ズンチャカ!」がやってきます。
この日の授業では、「渋谷ズンチャカ!」とはどんなイベントなのか?イベントがつくられるまでの道のりと、当日どんな楽しみ方ができるのかを、「チーム・ズンチャカ!」の皆さんからご紹介いただくとともに、来年2016年の「渋谷ズンチャカ!」の企画をみんなで一緒に考えました。

最初に近くの方とお互いに“なんでこの講義に出てみようと思ったのか”を話し合いました。
その後は、「チーム・ズンチャカ!」リーダーの松原大輔さんを皮切りに、「チーム・ズンチャカ!」メンバーの皆さんが順番に「渋谷ズンチャカ!」によせる熱い思いを語ってくれました。

まず「渋谷ズンチャカ!」のコンセプトは「多様で自由でハッピーでオープンでノーボーダーで、音や人との新たな出会いや演奏のきっかけに溢れ、ゆるさと余白があって、Just Funであることを大切にする、ザ渋谷の街かつワールドワイドで、参加型な、渋谷ズンチャカ!を実現!」。
長すぎる感じがしないでもないですが、でも一語たりとも外せないんだそうです。きっと、それだけたくさんの魅力がつまったイベントなのでしょう!

松原さんご自身は、ピアノで路上ライブをやってこられた方なのですが、なかなか街中で演奏できる場所が無いことに疑問を持たれたそうです。でも演奏可能な公園を見つけてライブをしていたら、通りがかりの人が声をかけてくれたりして、街ゆく人と仲良しになれたのだとか。その時の楽しさを伝えたい、生まれ育った渋谷から広げていきたいと思ったのが、この活動を始めたきっかけだそうです。

そして当日のイベントが紹介されました。宮下公園を中心に主に3か所の会場で様々なイベントが行われます。なんといっても一番の目玉は、渋谷の街を貸し切って行う「まちなか音楽パレード」でしょう!なにしろハチ公前スクランブル交差点を“貸切”にして行うのですから。
イベントの詳細はぜひホームページをチェックしてみてください!http://shibuya-zunchaka.com/

次のサブリーダー島嵜さんは、歌が大好きで「Sing!恵比寿」のメンバーでもあります。
昨年、プレ開催された“0回目”では、突然みやしたこうえんで合唱するフラッシュモブに参加されたそうです。まわりの人たちの驚く顔が(と同時に楽しむ顔)が目に浮かびます。こういうの、本当に楽しそうです。最初は一人参加でしたが、知らない人とつながる楽しさを多くの人に伝えたくて今年は中心メンバーとして活躍しています。

つづいて後藤さんは、ボランティア募集などのイベントで仲間集めを行っています。先日行われたイベントの様子からは、本番を思わせるような、なんでもありの自由な雰囲気が伝わってきます。みんながどんどん意見を言ってくれて、どんどんつながりが広がっているんだそうです。自分たちがつくる自分たちの音楽祭なんだということが伝わってきます。

最後の田島さんは、ラップのワークショップを企画しています。「フリースタイル」「サイファー」など、聞きなれない言葉が出てきますが、言われてみると、ラップとはリズム+言葉という、ある意味根源的で、誰でもできるものなんですね。ラップが好きになったきっかけは、ちょっと落ち込んでいた時に渋谷のTSUTAYAの前で見かけたパフォーマンスに勇気づけられたことだそうです。それから、彼らにコンタクトをとって口説き落として、今回の企画になりました。自分の背中を押してくれた音楽を、多くの人に体験してほしいとおっしゃっていました。

以上のお話しのあと、後半はグループに分かれて、2016年の「渋谷ズンチャカ!」の企画を考えました。
題して「ためしに「渋谷ズンチャカ!2016」の企画をやってみよう!」。

それぞれ「渋谷ズンチャカ!」でこんなことを実現させたい!というアイデアを紙に書いてみんなに見せます。そして、似たアイデアを持ったひと、共感できる人が集まって一つのグループをつくり、さらにアイデアを深堀していきます。

ちなみに私たちのグループでは、「道行く人に突撃ミュージック!」+「街ゆく人をパレードに引きずり込め!」をコンセプトに、街を歩いている人たちに「よかったら一緒にやりましょうよ♪」と声をかけ、一緒に音楽を楽しむ企画を考えました。とにかく楽しめる、色々な楽しみ方がある、下手でも参加できる、形にはまらないで思いっきりできる、もっと音楽の楽しさを知ってもらいたい、そんなイベントにできたらという意見が出ました。

他にも面白い企画が色々出ました。
「渋谷で盆踊り」はロックやラップを取り入れた新しい盆踊りで渋谷の街を“ええじゃないか”状態にします。
さらにクールジャパンな、外国人観光客も注目の「ひな祭りの五人囃子」(8月の十二単はツラそうですが・・・)
「ドラムカフェ」色々な所にドラムをおいて自由に叩けば、それを聞いた人が集まって来て自然と人の輪ができます。
「渋谷の坂をジャックする」は渋谷の街の至るところにある坂でフラッシュモブしながら、最後はスクランブル交差点に集結します。
どれも街全体を巻き込んで大いに盛り上がりになりそうな企画ばかりです。

最後に、授業の感想ですが、「チーム・ズンチャカ!」の皆さんのお話しから、
みんな音楽が大好きで、音楽が心の支えになっていること。
また、音楽を通じた人とのつながりに喜びを感じていること。
そして、そのつながりは”街”から生まれているということ。
そうやって自分が受け取ったものを、今度は誰かに伝えたいという強い思いを感じました。
でもこれは今日この授業に参加された皆さんも同じだと思いました。

たしかに「チーム・ズンチャカ!」の皆さんは熱かった!でも他の皆さんも胸に熱いものを秘めているように思います。また、熱い人も、そうでない人も、それぞれの楽しみ方があるのが、音楽の、そして「ズンチャカ!」の素敵なところなのだと思います。



(写真:吉川真以/レポート:山崎栄治)