授業レポート
2014/10/18 UP
時代QUEST 〜すべてに問いを!〜
今回の授業「時代QUEST ~すべてに問いを~」は、「正解のない問い」をキーワードに、政治や経済、教育問題から仕事・人間関係など身近な話まで、私たちが目にするありとあらゆる情報や物事を「問い」というふるいにかけてみよう、そして、その「問い」を切り口に新たな考えを巡らせていく・・・そんな授業でした。
講師は、シブヤ大学の発起人の1人であり、GENERATION TIMES編集長の伊藤剛さん。今回の授業は2部構成で、前半は伊藤さんからのレクチャー。後半は参加者の皆さんとのグループワークでした。
前半では、「思い込みとは何だろう?」をテーマとしたレクチャー。政治や経済、教育問題から働き方まで、沢山の情報が漂っている今「どれぐらい僕らは知っているのか?」を自ら知るために、伊藤さんからいくつか参加者に問いや例を投げかけていきます。例えば、文化の違い。
虹の色数をとっても、
・日本人は7色
・イギリスやアメリカ人は6色
・マヤ族(メキシコ)は5色
と同じ虹なのに色数がそれぞれ違っている。しかも、マヤ族に映る虹には黒色が入っているというから驚きです。
また、日本人が恋人を示す時に使う、小指を立てる行為。これも、インドでは「トイレ」の意味になってしまうそうです。
この前半で感じたのは、虹の色数のように、人によって同じものでも見え方は人それぞれだということ。そして、それは「問い」をつくることで初めて見えてくるということでした。
後半では、「『問い』をつくろう!」をテーマに、「正解のない問い」とは何かを参加者の皆さんとグループワークを通じて体感しました。
たとえば、
・社会を動かすことのできると思う“力”の優先順位は?
「権力」「財力」「武力」「知力」
という優先順位付け1つとっても、自分とは違う考えや意見をグループワークを通じて聞くことができ、隣に座っている人でも自分とは違う世界があるのだな、と実感できました。
たしかに、今の私たちは片手に持つスマホ1つで、世界の株価から知らない国で起こる暴動、はたまた、友人がどこどこへ遊びに行った・・・と様々な情報を、しかも、リアルタイムで受け取ることができる。
しかしながら、その日々なんとなく見ている情報は、私たちが見ている通りの世界なのだろうか。いや、その「正解のない問い」を通じて、違った世界がまだまだあるんじゃないだろうか。
「答えは思考停止になることもある。問いは行動開始になる。」
これは伊藤さんが授業中で話していた言葉ですが、その「問い」から始まる新たな世界にワクワクした2時間半でした。
(レポート ボランティアスタッフ狩野元彦)