シブヤ大学

授業レポート

2014/10/18 UP

性表現からひも解くオンナとオトコのこと。
— ふたりの監督が語りあう特別映画館 —

オトコとオンナ、国の文化、家庭環境さまざまな要因が積み重なって個が確立する。
そんなことを感じた授業でした。

講師は今話題の映画監督、廣木隆一監督と呉美保監督。
呉監督は学生時代に廣木監督のワークショップに参加されたとのことで、お二人は久しぶりのご対面でした。

第一部
お二人の作品『オカンの嫁入り(呉監督)』、『そこのみにて光輝く(呉監督)』、『RIVER(廣木監督)』の映像がスクリーンに映され、映画館にいるかのような雰囲気で授業がスタートしました。
廣木監督の『ヴァイブレータ』、呉監督の『そこのみにて光輝く』に焦点をあて、オトコとオンナが求める欲求の違い、オンナの目線で恋愛映画を見ると性描写に違和感があることをテーマにトークショー。
『ヴァイブレータ』を見た呉監督は、オンナとしてオトコに依存したくなる気持ちに共感し、オンナにも今触れられたいと思う欲求がある、性描写をただの行為としてでなくその女性がそこに至るまでの人生まで描く廣木監督の人柄のよさが作品に表れていると語っていました。
それに対し廣木監督は、原作を選ぶときは“性描写”より“個と個の関係”を描くことを重視していると。
『そこのみにて光輝く』のヒロインが主人公に初めて会うシーンで胸元のボタンを留める仕草は、オトコの目線を意識したオンナの行動と語っていました。

オンナが性を武器にして何が悪いという時代に変わりつつあるが、オトコは欲求をオープンにできるがオンナはそれを表面に出すものじゃないという風習もある。
オトコとオンナについて考えると、違うようで個々の人としては同じようにも感じ結論は出ない。

ここでシンキングタイム。
近くの席の方とそれぞれの考え方を語り合っていただきました。
シブヤ大学は初めての方が多く、少し緊張した様子。

そしてポルノ映画を2作品上映。
性シーンを初めて会う方としかも大勢で見るなんて、シュールでなかなかできることではないので貴重な経験をしました。


第二部
監督から参加者への質問としてアンケートが配られ、みなさんの実体験を赤裸々に綴っていただきました。

「現在もしくは過去に不倫、またはセックスフレンドはいますか。」
「あなたが経験したダメな恋愛エピソード」

なんと参加者の3人に2人が不倫等のアブナイ恋愛の経験者だということが判明し…。
詳しい内容は控えさせていただきますが、みなさん映画以上にドラマチックな恋愛をしているようです。

最後に監督と一緒にみんなで集合写真の撮影。
もっとみなさんの恋愛経験が聞きたかったですが、あっという間の2時間でした。

(ボランティアスタッフ:高橋沙織)