シブヤ大学

授業レポート

2014/3/21 UP

『押忍!手芸部』 お部活です ~靴下持って大集合!~

 渋谷店7階の手芸コーナーに、次々と人が集まってきた。
半分は男性の方で、一般的な手芸のイメージとは少し違う様子。
最年少は小学2年生の女の子で、緊張しながらママとパパと参加してくれた。


 今回の講師は「押忍!手芸部」の部長、石澤彰一さんだ。コートを裏表にアレンジして羽織り、三角形の赤い帽子をかぶった長身の姿は、高齢の方の多い西武渋谷店ではかなり目立つ。
 14時、部長のトークで授業は始まった。


部長は2週間前に初めて救急車に乗ったとのこと。冷や汗がでて手足が動かず、なんとか辿りついた病院での診断は過呼吸とのこと。


「自分も救急車に乗るような状態になりうるということ」「周りにも似たような症状の現れる人がいるかもしれないということ」をそれから意識するようになったそうだ。


部長の明るい(そして真剣な)キャラで、初めて顔合わせした人たちの緊張がほぐれた。



 今日のテーマは、靴下とトングでぬいぐるみを作り、最後にトングをカスタネットのように使って「トトトン トトトントトトントン」をすること。


「目指すものを作るのが目的ではなく、それまでの過程を楽しむのが大切」とのこと。


そして「手芸をするときにはかっこよく。下を向いて縫うのではなく、肩より上で!」笑いながらも真剣だ。
 部長がトランクにつめこんできたのは、糸、針、毛糸、綿など手芸に必要なもの一式。手芸は小学校以来という人も、もくもくと作業と集中していく。まずは靴下を裏返しにし、糸とハサミで足の形をつくって…と説明があるかと思えば「あとは自由に、カタチとかルールとかそんなものは気にせずに」。顔をどうしよう、目は、手は、と自分で考えていくプロセスが楽しい。
 普段から手芸部に参加している方は、次々とパーツを組み合わせてぬいぐるみを完成させていく。毛糸でパンツを編んだり、リボンを作ったりプロ並み…。


初めて参加した私たちや、取材に来てくれたNPOサプライズ(静岡県伊豆市)の方は、なんとか形にするのに精いっぱい。綿が足からはみ出しても、毛糸がからまっても気にしない。



 あっという間に時間が経ち、みんなぬいぐるみを片手に集まる。形になっていてもなっていなくてもいい。最後はムービーと写真の撮影。せーの、で「トトトントン!」


(ボランティアスタッフ:雨宮 愛理)