シブヤ大学

授業レポート

2014/2/28 UP

女子力で“まち”の課題を解決!? NPO法人ハナラボの凄い人財マネジメント。

雪で足元の不安定な中(お越しくださった皆様、ありがとうございます!)開催されたこの日の授業は、女子大生が地域課題の解決に挑むNPO法人「ハナラボ」の代表・角めぐみさんを講師に迎え、ハナラボの活動をお話頂き、そして実際に活躍している女子大学生達に活動の様子についてお話いただきました。


これまで「ハナラボ」について語る文脈は、「ハナラボの女子大生」×「地域課題プロジェクト」が多かったのではないかと思います。しかし、「ハナラボの女子大生」×「角さん的マネジメント」、この関係性をテーマにした今回の授業はきっとハナラボを知る方々にとって新鮮だったのではないでしょうか。


「エリート層」でもなく、「やる気がない」のでもない、「何かしたい!でもどうやって、、、?」と悶々鬱々としている大多数派の女子大生に活躍の場を与え、圧倒的な信頼感を以てプロジェクトを任せる角さん。


限られたリソースのなかで地域の課題を解決していくハナラボの女子学生たちは、角さんからどのような教えを受けているのでしょうか。


私が感じた、その秘密は、女子大生を「信じる」。That’s allデス。


角さんが、「信じる」ことの可能性を意識されたきっかけがありました。


以前は角さんが先回りしてあの手この手でなんとかプロジェクトを支えていたそうです。つまり、何か問題が起こったときは、結局は角さんがなんとかしてくれるだろうと女子学生たちは頼り切っていたそう。しかし、角さんでも対応しかねる事態が生じたとき、角さんに頼れない!と認識したハナラボの女子大生たちは、何とかしようと主体的に動き出したそうです。


それ以来、角さんは女子学生を信じ、あえての放任主義、しかしいつも後ろでどっしりと見守る、そんなポジションに徹するようになったそう。


現在社会人3年目であるハナラボインターン卒業生のアリサさんは、角さん的マネジメントの具体例をシェアしてくださいました。

1 ビジョンを常に共有
2 一緒に悩む
3 (ハナラボの)使命をいつも意識


社会で働く上でもこの3点を意識しているそうなので、女子大生に限らず、多くの人にとって角さん的マネジメントは役立つのかもしれません。


ハナラボのプロジェクト内容を説明しつつも、話の随所に表れる地域課題解決の糸口は、やはり角さんと女子大生の関係性から生まれたもの。角さんの、女子大生を信じてやまない姿勢が、彼女達に備わる行動力と責任感をぐいぐい引き出していきます。地域課題解決の担い手であるハナラボの女子大生の後ろでは、角さんがどしーんと構えて彼女達を支えています。女子大生の3つの力(1. 思わず共感してしまう力/2. 自由に発想を広げる力/3. すぐに変化できる柔軟性)を最大限に発揮できるのは、角さんのマネジメントがあるからこそ、なのだと感じさせてくれます。


また、ハナラボでインターンをしていた現在大学一年生のマコさんは、大学一年生とは思えないほどしっかりとハナラボについて話してくださり、これが角さんのマネジメント効果なのか…と感心せずにはいられません。角さんや常務理事の浜島さんとも親しげに話す様子に、深い信頼関係が伺えました。


限られた資金や時間の中で次々と地域課題を解決するハナラボの女子大生ももちろんスゴイのだけれど、そのスゴイ女子大生をマネジメントする角さんも、スゴイ!のです。なんといっても、そのことを角さんご自身は「マネジメント」とも思っておらず、無意識的に「マネジメント」しているそう(周り談)。これがまた角さんに備わるリーダーシップの資質なのかも?


今回の授業では、常務理事の浜島さんやインターン卒業生のお二方が角さんやハナラボについて熱弁し、角さんは後ろでニコニコと頷いているという、ハナラボの活動風景そのもの(?)を拝見することができました。


今後は、ハナラボに関わる人をもっと増やし、ハナラボ卒業生をつなげられるようなコミュニティを作りたい、とのことです。また、次期インターンも現在募集しているそうなので、興味のある方はこの機会に応募されてみてはいかがでしょうか。

(ボランティアスタッフ:池田 早穂)