授業レポート
2007/5/15 UP
「おはようございます。」「こんにちは。」シブヤ大学に登校してくる生徒さんに僕たちスタッフは、声をかけます。生徒さんにリラックスして積極的に授業を受けてもらえるようにと挨拶や笑顔などを心がけています。
しかし授業を見ていると、緊張してうまく授業に参加できてない生徒さんを見つけることがあります。とりわけ生徒間でのコミュニケーションを活発にするのは難しいことです。同じ様なことを思っている学校の先生や、コミュニケーションに悩んでいる方はたくさんいるでしょう。
今回のコミュニティビルディングの授業は、コミュニティ作り、コミュニケーションを円滑に進める方法を学ぶ活動です。
先生は、アメリカにて生徒・教師両方の立場からコミュニティビルディングを経験されてきた中西絵里菜さんです。幼児と接するように、生徒さんとの間にも壁を作らない雰囲気を持っている素敵な先生でした。
授業での活動(アクティビティ)は個人作業からペア、グループと広がっていき、それにつれてコミュニティが広がっていきました。
1つ目の活動は、授業前の名札作り。シールに自分の名前と趣味などを書き服に貼ります。これは個人作業で孤独な戦い。この時点では生徒さん同士の会話は生まれませんでした。
授業が始まり、まずは2人1組となって先生への質問を考える活動です。突然ペアになった2人ですが、質問のためには話すことが不可欠で、徐々に打ち解けていきました。先生は授業のことから、「好きな男性のタイプ」などプライベートなことまで質問に答え、生徒さんとの距離を縮めていきました。
次の活動は他己紹介。ペアの人をほかの生徒さんに紹介します。これにより相手の情報を聞き出し、共通項や共感できる部分が見つかりペアの新密度が向上していました。
そして続いては「この人を探せゲーム」。「今朝パンを食べた人」や「PHSを持っている人」など質問に該当する人を教室内から探すゲームです。ペアワークでリラックスした状態なので、初めての人との会話もスムーズに出来ていたようです。
ゲームの次はテスト。用紙が配られ、漢字や英単語の問題を個人で解きました。難易度が高く答えの出ない生徒さんがたくさんいました。すると先生から「4人組のグループになって」という指示が。次は今の問題をグループで相談しながら解きました。メンバーはそれぞれ得意な問題があるので、それぞれが足りない部分を補い正解を導いていました。これはコミュニティテストという形式で、教えあうことにより高い学習効果を発揮しコミュニティ形成にも繋がるそうです。
そして最後の活動、折り紙へ。各グループに与えられた「馬」「鳥」「ペンギン」の折り紙の見本を分析し、同じものを創る作業です。複数の課題に対して分業を取るグループと一緒に考えるグループがありました。ここまでリラックスした環境を作ってきたのでグループ間の意思疎通もスムーズで、どのグループも課題をクリアし、共同作業によりさらにコミュニティが強くなっていたようです。
一連の活動は全て、この教室内の生徒さんのコミュニティを作るためのものでした。ペア・グループでの活動を通じて生徒さんたちは、横で見ていたスタッフが羨ましがるほど、この授業を通じて仲良くなれていました。シブヤ大学恒例の授業後の写真撮影も、生徒さんは協力的で良い写真を撮ることができました。
先生は生徒に勉強を教えればいいだけではありません。生徒がより良く学べるための環境を作ってあげることが重要なのだと、中西先生はおっしゃいました。
学ぶ環境の大切さ、それを創るためのコミュニティビルディングという活動を知ることが出来た、とても面白い授業でした。
(ボランティアスタッフ 竹田芳幸)
しかし授業を見ていると、緊張してうまく授業に参加できてない生徒さんを見つけることがあります。とりわけ生徒間でのコミュニケーションを活発にするのは難しいことです。同じ様なことを思っている学校の先生や、コミュニケーションに悩んでいる方はたくさんいるでしょう。
今回のコミュニティビルディングの授業は、コミュニティ作り、コミュニケーションを円滑に進める方法を学ぶ活動です。
先生は、アメリカにて生徒・教師両方の立場からコミュニティビルディングを経験されてきた中西絵里菜さんです。幼児と接するように、生徒さんとの間にも壁を作らない雰囲気を持っている素敵な先生でした。
授業での活動(アクティビティ)は個人作業からペア、グループと広がっていき、それにつれてコミュニティが広がっていきました。
1つ目の活動は、授業前の名札作り。シールに自分の名前と趣味などを書き服に貼ります。これは個人作業で孤独な戦い。この時点では生徒さん同士の会話は生まれませんでした。
授業が始まり、まずは2人1組となって先生への質問を考える活動です。突然ペアになった2人ですが、質問のためには話すことが不可欠で、徐々に打ち解けていきました。先生は授業のことから、「好きな男性のタイプ」などプライベートなことまで質問に答え、生徒さんとの距離を縮めていきました。
次の活動は他己紹介。ペアの人をほかの生徒さんに紹介します。これにより相手の情報を聞き出し、共通項や共感できる部分が見つかりペアの新密度が向上していました。
そして続いては「この人を探せゲーム」。「今朝パンを食べた人」や「PHSを持っている人」など質問に該当する人を教室内から探すゲームです。ペアワークでリラックスした状態なので、初めての人との会話もスムーズに出来ていたようです。
ゲームの次はテスト。用紙が配られ、漢字や英単語の問題を個人で解きました。難易度が高く答えの出ない生徒さんがたくさんいました。すると先生から「4人組のグループになって」という指示が。次は今の問題をグループで相談しながら解きました。メンバーはそれぞれ得意な問題があるので、それぞれが足りない部分を補い正解を導いていました。これはコミュニティテストという形式で、教えあうことにより高い学習効果を発揮しコミュニティ形成にも繋がるそうです。
そして最後の活動、折り紙へ。各グループに与えられた「馬」「鳥」「ペンギン」の折り紙の見本を分析し、同じものを創る作業です。複数の課題に対して分業を取るグループと一緒に考えるグループがありました。ここまでリラックスした環境を作ってきたのでグループ間の意思疎通もスムーズで、どのグループも課題をクリアし、共同作業によりさらにコミュニティが強くなっていたようです。
一連の活動は全て、この教室内の生徒さんのコミュニティを作るためのものでした。ペア・グループでの活動を通じて生徒さんたちは、横で見ていたスタッフが羨ましがるほど、この授業を通じて仲良くなれていました。シブヤ大学恒例の授業後の写真撮影も、生徒さんは協力的で良い写真を撮ることができました。
先生は生徒に勉強を教えればいいだけではありません。生徒がより良く学べるための環境を作ってあげることが重要なのだと、中西先生はおっしゃいました。
学ぶ環境の大切さ、それを創るためのコミュニティビルディングという活動を知ることが出来た、とても面白い授業でした。
(ボランティアスタッフ 竹田芳幸)