シブヤ大学

授業レポート

2013/2/20 UP

身体の声に耳をすませて

気功ときくと、手からエネルギーを放出するような
ふわっとしたイメージがつきまといますが、健康のキーワードとして、よく聞く言葉でもあります。


健康は自身の問題だけあって、
疲れの取る方法を学びたい方がたくさんいらっしゃるようで、
20代から80代まで、幅広い世代が一緒になって気功を習いました。
やはり、日常生活と隣り合わせの気功には、
健康生活の維持の秘訣がありそうです。


<気功とは>
そもそも気功とは、身体をめぐっている”気”というエネルギーを、体操や呼吸法、瞑想法といった手法を使って、心身を整えていく方法です。
気功は東洋医学の理論に基づいていて、特に「気・血・水」の3つの観点から今回は考えます。

”気”とは、身体の中を循環する生命活動のエネルギー源、
”血”は、体内を循環し、身体に栄養を与えるもの、
”水”は余分なものを体外に排出する体液のことです。

気の状態が悪ければ、身体の巡りが悪くなって力がでず、血が足りなければ、貧血状態に、
そして、水がなければ、身体の調子をくずしてしまいます。

なにやら少し難しく聞こえますが、要するに、

身体の滞りをなくし、気・血・水の循環をよくして体調を整えることが、
気功の効果になります。
そのために、ストレッチによって縮んで滞った筋肉を伸ばして気が流れる道を開き、
呼吸法で自分の気の流れをよくすることが、授業の目的です。


<前半の部>
先生から気功の説明を受け、気功の体感が始まります。

正座の動き、足のマッサージの方法、呼吸を意識しながらの前屈など、座ったままできる動作を中心に身体を動かします。
これらの動きを学ぶことは、身体の調子を整えるだけではありません。
下半身が鍛えられることで、姿勢を保つことにつながり、結果的に腰に負担をかけなくなり、腰痛防止の効果もあります。

激しい動作はないものの、体を伸ばす姿勢などになると、少々苦戦。
その分効果を感じることができ、身体がじっくりほぐれてゆくのを感じました。


<後半の部>
後半は、立って行なう動作が中心でした。
先ほどとは異なり、立ち上がると、座ったままのときよりも姿勢の様子がはっきり表れます。
そこで姿勢を保つことを意識しながら、体をゆっくり動かす簡単なストレッチから、
背筋を伸ばす動作、体を整える動作、仰向けになって全身を休める動作、
音楽に合わせてゆっくりと呼吸を意識した一連の動作まで体験します。


終止リラックスをした動きを取り入れているため、
のんびりと気功の効果を感じられました。
ゆっくり身体を休めたあと、最後に体全体をマッサージ。

最後に
「1,2,3、ハッ!!!」と
みんなで、お腹から声を出して気合注入。
そして授業は終了しました。


本日の授業で習った気功の動作は、大きなスペースを必要とするものでなく、年代を問わず自宅で一人で十分できるもの。
それも難しい動きではなく、力を抜いて、ゆっくりと動作することが大切なものばかりです。
身体をリラックスさせて、生活に健やかさが生まれること。
そんな気功の効果を学べられる授業となりました。

(ボランティアスタッフ 堀史孝)