シブヤ大学

授業レポート

2012/12/21 UP

対話をゲーム化して、潜在意識に気づいてみる

● 「カタルタ」=「語るためのカルタ」

トランプをベースに、「もし」「そもそも」「偶然にも」などの
54種類のリンクワード(接続詞、副詞など)がプリントされたカード。

リンクワードにはベクトルがある、との開発者福元さんの談。

例えば、「しかし」の後は前の文と逆の意味をつなげなくてはなりません。
話の方向性をカードにゆだねることで、予期せぬリンクワードに導かれて想定外の会話を続け、
自分でも意識していなかった、「こんなこと考えてたんだ」に気づかされたりします。
リンクワードによるハプニングで対話を盛り上げ、ゲーム化します。


●「カタルタ」を使った授業

①自己紹介
 -全体で1人カード1枚ずつ
 -4人1組、1人カード3枚ずつ
 -嘘自己紹介、4人1組カード2枚ずつ

カタルタ(リンクワード)の数で話の深さも変わってきます。
嘘自己紹介では相手の想像力やユーモアの方向性がみれます。

②ストーリージャム:
 お題から物語を始め、順にカタルタをめくってでたリンクワードで物語を進める。

同じ物語を参加者で共有するので、他の人の引いたカタルタで自分もつい物語を考えてしまい、
他者との思考の違いを感じておもしろい。

③1ダースの質問:
 あらかじめ各自12個の質問に答えを記入し、3枚のカタルタを使って答えを深掘りし、
 さらに聞く側も3枚ひいたカタルタ中つなげてほしいリンクワードでインタビューします。

切り口を変えて自己紹介を深めるので、思いのまま話すよりも意外な意見が聞けたりします。

④インディアン・カタルタ:
 各自おでこにカタルタを見えないように1枚ずつ貼って、
 他者にお題に続けておでこのリンクワードにつながるような例文をヒントにもらい、
 自分のリンクワードを当てるゲーム。

会場を歩き回り、色んな人にヒントをだしてもらえるので、
大人数で気軽にコミュニケーションがとれる言葉遊びです。
大勢が集まるミーティングのアイスブレークにも使えそうです。


●「カタルタ」を使ってみて

11:00~16:00まで、お昼休憩1時間を挟み5時間の授業でしたが、
たくさんのゲームを体験させていただき、あっという間に過ぎました。

「カタルタ」開発者の福元さんは、そもそも視点を変えるワークショップを開催し、
思考をゲーム化、対話をゲーム化するうちに「カタルタ」を生み出したそう。

「カタルタ」を使って、福元さん考案のゲームを楽しんでもよいですし、
自分たちのルールをさらに付加して、商品開発の発想支援ツールだったり、
気の合う仲間とのパーティーを盛り上げるゲームに使ったり、
自分と見つめ合う為に1人使いしてみたり、と色んなシーンで使えそうです。


ゲームしながら自分や相手のより深い意識に触れるって面白いですね!


(ボランティアスタッフ:水落 淑江)