シブヤ大学

授業レポート

2012/5/29 UP

「サ道」入門~あの蒸された空間と向き合う3時間~

【授業内容】
1.おしゃべりして(講義)
2.一風呂浴びて(サウナ)
3.おしゃべり(サウナをリネームしよう)

1.おしゃべりして(講義)
授業は、今回の先生、タナカカツキさんの講義から始まります。
タナカさんがサウナとはどういう場所かわかったのが4年前。
それまでは、あの空間(サウナ)で何がおこっているのかよくわからなかったとのこと。
初サウナ体験をスライドショウを通して紹介していただきました。

先生が体験したサウナとは…
・ヨガや瞑想、音楽、ダンスフロアーでの恍惚体験に似ていた
・精神の娯楽
ところで、このレポートをご覧になってくださっている皆様はサウナがどこからやってきたかってご存知ですか??
サウナは、フィンランドからやってきたようです。
しかも、日本とフィンランドではサウナの認識が大分違います。
日本では…
・サウナ→水風呂→休憩が基本サイクル
・日頃のストレス解消、疲労回復に有効とされている
フィンランドでは…
・サウナは「生と死」という意味を持つ
・人口530万人に対してサウナが160万あるらしい
・サウナは湖畔にある(サウナに入ってから、湖に入る)
・ヴィヒタの使用(シラカバの葉を持ち込んで、体を叩いて血行を良くする)
つまり、サウナとは、「植物に誘われ風を楽しむ場所」ということを学んだり、
現代では「湯場」と「お風呂」は同一のものとされるケースが多いのですが、
よく見てみると…
「風呂」→風をたしなむ場
「湯場」→湯をたしなむ場
違う名詞で定義が近いモノはすでに日本にも存在していたのですね。
などなどサウナの基礎知識を学んだり、サウナに通いすぎた先生の
難聴体験を聞かせていただきました。
サウナ体験直前に難聴体験を聞いてヒィとなりながら、参加者全員で教室近くの清水湯さんへ移動です。

2.ひと風呂浴びて(サウナ)
券売機でサウナのチケットを求めて、浴場へ。
オプションでタオルの貸し出しやシャンプーの用意もあるので、手ぶらでも大丈夫です。
さて、講義の内容を踏まえてのサウナ体験です。
…うんうん、なんというか、この蒸されている感けっこう好きかもしれない。
こんなものかしらとサウナを出てから、緊張の水風呂デビュー。
確かに最初は冷たいんです。
だけど、そーっと水面を揺らさないように体を沈めていくと、よくわからないけれど、凍るほどの冷たさではない!
ほうほう、これが「温度の羽衣」
(※サウナから水風呂に入ったとき、体と水の間にできる膜のような良くわからないもの。
タナカさんが講義で紹介していたもの。)か!と納得。
ちなみに、隣にいた方が勢い良く立ち上がった瞬間に体感温度が一気に下がりました。「温度の羽衣」はデリケートなんです。
と、そうこうしているうちに集合時間になってしまったので引き上げます。
恍惚を得るところまではたどり着けなかったのですが、これは継続したい!
 
3.おしゃべり(サウナをリネームしよう)
教室に再度集まります。
今まで我々が「サウナ」と呼んでいたものに名前をつけなおして、世に広めなおしたらいいのではないかということで、教室にいる人全員1こずつ「新しい名前」を考えてみました。
そして、投票で1つに絞ります。
結果、このときからつい先程、我々が入ってきたあの蒸された空間は「フィンランド」になりました。
いつも見ている「サウナ」のことを知り、体験し、中身をリネームすることで違う角度から、全くの新しい「フィンランド」としてみることができるように感じました。
「サウナ」改め、大人のディ●ニーランド「フィンランド」をぜひぜひ体験してみてください。
今まで持っていた「サウナ」のイメージを捨てて、「フィンランド」へ足を踏み入れて、日本産の健康方法としての「サウナ」以外に、フィンランド産の神聖な場所としての「サウナ」も存在していることを知ってみてください。

今まで知らなかった新しい何かが見えてくるかもしれません。


(ボランティアスタッフ:藤野郁美)