授業レポート
2011/3/11 UP
フルーツと冬散歩~まちのお店に学ぶオーガニックなシロップ作り~
千駄ヶ谷に昨年の4月にオープンしたオーガニックフルーツのお店、フラクタス。フラクタスとは、フルーツの語源ともなったラテン語で、【自然から与えられる】という意味を含むそう。この授業は、そんな自然の恵みを生かしたお店を営む成田さんを先生に迎え、ジンジャーシロップを作ります。
調理室に集まった生徒さんたち、
・しょうが=しょっぱい、のイメージがあったので、甘いしょうがに興味があった。
・以前、カレーの授業に参加して、スパイスに興味を持ったことがきっかけで。
・寒い季節、カラダを暖めるというしょうがに興味を持った。
この授業に参加したきっかけを自己紹介とともに話してくれました。
フルーツや、今回のようにしょうがを使って作るシロップ、水やソーダと割ってドリンクにする、確かにそれも活用法のひとつ。
けれど、シロップは、なにもドリンクに限ることなく、冷蔵庫に常備しておけば、いろいろと使うことができるようです。
実際にシロップの作り方を学びながら、その使い方やオーガニック野菜、フルーツのある生活、そんな生活をお店とともに歩む成田さんのこれまでの経緯などを伺います。
〜ジンジャーシロップ作り〜
まずは、材料となるしょうがをキレイに洗うことから始めます。歯ブラシなどを使うと、ごつごつしたしょうがの隅に入ってしまっている土や汚れを取ることができます。
シロップにはいろいろな作り方があるそうですが、成田さんの作るシロップは、砂糖の浸透圧を利用して成分を抽出する方法。そのため、しょうがをスライスする際には、面を大きく取れるように切ることが望ましい。
また、しょうがの黒い部分を丁寧に取り除いてあげることも大事なプロセス。
この黒い部分が残っていると、シロップの苦みやえぐみとなってしまいます。
スライスしたしょうがに、砂糖をまぶして時間を置きます。ここで使用する砂糖は、しょうがとの相性を考えてオーガニックのブラウンシュガー。
ブラウンシュガーは、フルーツシロップには向かないそうで、シロップを作る際には、その材料に合った砂糖選びも重要になってくるようです。ほかに、きび砂糖もしょうがには相性が良いそうです。
家庭によくある精製された白い砂糖、これはカラダを冷やさせることになるので、せっかくのしょうがの効用が削られてしまうそう。
浸透圧によって、じっくりエキスが抽出された鍋には、しんなりとしたしょうがが。ここにスパイスを入れて、ことこと煮込んでいきます。
こうしてできるジンジャーシロップは、冷蔵庫で一ヶ月ほどはもつそうです。
最後に瓶詰めをする際には、しょうがやスパイスなどを取り除くのですが、このしょうが、天日干しにしてしょうがの砂糖漬けとして楽しんだり、さらに煮詰めてジャムを作ったり、余すことなくしょうがを楽しめます。
ジンジャーシロップは、ソーダで割ってジンジャーエール、ビールと割ってシャンディーガフ、またカレーや煮物など料理にも幅広く利用できます。
〜フラクタスというお店ができるまで〜
ジンジャーシロップをじっくり煮ている間、焦げ付かないようにお鍋の中をゆっくりかき混ぜながら、スパイスの香りが心地よい調理室では、成田さんの人柄、お店オープンまでの経緯などに触れます。
もともとはインテリアの仕事に就かれていた成田さん。オーガニックのこだわりのお店をオープンして、ということだけを聞くと、少しその経歴は変わっているかもしれません。
家具の仕入れを行い、それをインターネットで販売、お客様のところに直接出向いて販売する、インテリアのお店を構えていたこともあるそう。
紆余曲折あるなかでも、人と人との縁があって、そして今のお店に至るまで、とても気さくに話してくれる成田さんの話は、くすりと笑う場面もあって、温かな雰囲気に包まれます。
フラクタスもそんな縁から始まったお店。千駄ヶ谷で立ち上がったASA1(朝一生活プロジェクト)、この一環として、朝=ジュース、というリクエストが発端となったそう。当初は6時にオープンしていたそうですが、今は朝一番ではなく、水曜日と土曜日に秦野市で穫れた野菜や果物を販売するフラクタスマーケットを開催するなど、人とオーガニック野菜、フルーツとの接点を作ることをしているそうです。
好きなことを仕事にするのではなく、
仕事にしたところ好きになった
成田さんから発せられた言葉です。もともと料理をすることもなかった成田さんが、フラクタスを営むにあたって、試行錯誤を繰り返し、無理なく野菜を中心とした生活というものを考えたときに、自分のカラダと相談し、旬の野菜を美味しく食べることを追求する姿に表れています。
そんな成田さんの営むフラクタスには、旬の野菜や果物を使ったジュースはもちろん、シロップやジャム、サンドイッチやクッキー、ブラウニーといった焼き菓子など、自分のカラダに優しくするという贅沢さを美味しく味わえるものが並んでいます。
〜千駄ヶ谷を冬散歩〜
そろそろシロップの鍋の火を止めるころ、少し遅めのランチタイムです。シロップの良い香りに刺激され、お腹も空いてきたころなので、シロップの熱がとれるまでの時間を使って、せっかくなのでお昼ご飯をとりに、千駄ヶ谷を歩きます。
実習を通じて、すっかり和やかな雰囲気となった各班に分かれて、フラクタス、そして成田さんのおすすめのお店へと。普段、原宿や渋谷を歩くことはあっても、なかなか千駄ヶ谷に馴染みのない生徒さんもいるようでした。
成田さんのおすすめのお店、天ぷらが美味しいお店、バイキングでお腹いっぱいになるお店、コーヒーの美味しいお店など、話を聞くと「どこも美味しそう!」と期待して、また調理室で瓶詰めを待っているシロップも待ち遠しく、冬の散歩を楽しみました。
(ボランティアスタッフ:山崎恵子)
調理室に集まった生徒さんたち、
・しょうが=しょっぱい、のイメージがあったので、甘いしょうがに興味があった。
・以前、カレーの授業に参加して、スパイスに興味を持ったことがきっかけで。
・寒い季節、カラダを暖めるというしょうがに興味を持った。
この授業に参加したきっかけを自己紹介とともに話してくれました。
フルーツや、今回のようにしょうがを使って作るシロップ、水やソーダと割ってドリンクにする、確かにそれも活用法のひとつ。
けれど、シロップは、なにもドリンクに限ることなく、冷蔵庫に常備しておけば、いろいろと使うことができるようです。
実際にシロップの作り方を学びながら、その使い方やオーガニック野菜、フルーツのある生活、そんな生活をお店とともに歩む成田さんのこれまでの経緯などを伺います。
〜ジンジャーシロップ作り〜
まずは、材料となるしょうがをキレイに洗うことから始めます。歯ブラシなどを使うと、ごつごつしたしょうがの隅に入ってしまっている土や汚れを取ることができます。
シロップにはいろいろな作り方があるそうですが、成田さんの作るシロップは、砂糖の浸透圧を利用して成分を抽出する方法。そのため、しょうがをスライスする際には、面を大きく取れるように切ることが望ましい。
また、しょうがの黒い部分を丁寧に取り除いてあげることも大事なプロセス。
この黒い部分が残っていると、シロップの苦みやえぐみとなってしまいます。
スライスしたしょうがに、砂糖をまぶして時間を置きます。ここで使用する砂糖は、しょうがとの相性を考えてオーガニックのブラウンシュガー。
ブラウンシュガーは、フルーツシロップには向かないそうで、シロップを作る際には、その材料に合った砂糖選びも重要になってくるようです。ほかに、きび砂糖もしょうがには相性が良いそうです。
家庭によくある精製された白い砂糖、これはカラダを冷やさせることになるので、せっかくのしょうがの効用が削られてしまうそう。
浸透圧によって、じっくりエキスが抽出された鍋には、しんなりとしたしょうがが。ここにスパイスを入れて、ことこと煮込んでいきます。
こうしてできるジンジャーシロップは、冷蔵庫で一ヶ月ほどはもつそうです。
最後に瓶詰めをする際には、しょうがやスパイスなどを取り除くのですが、このしょうが、天日干しにしてしょうがの砂糖漬けとして楽しんだり、さらに煮詰めてジャムを作ったり、余すことなくしょうがを楽しめます。
ジンジャーシロップは、ソーダで割ってジンジャーエール、ビールと割ってシャンディーガフ、またカレーや煮物など料理にも幅広く利用できます。
〜フラクタスというお店ができるまで〜
ジンジャーシロップをじっくり煮ている間、焦げ付かないようにお鍋の中をゆっくりかき混ぜながら、スパイスの香りが心地よい調理室では、成田さんの人柄、お店オープンまでの経緯などに触れます。
もともとはインテリアの仕事に就かれていた成田さん。オーガニックのこだわりのお店をオープンして、ということだけを聞くと、少しその経歴は変わっているかもしれません。
家具の仕入れを行い、それをインターネットで販売、お客様のところに直接出向いて販売する、インテリアのお店を構えていたこともあるそう。
紆余曲折あるなかでも、人と人との縁があって、そして今のお店に至るまで、とても気さくに話してくれる成田さんの話は、くすりと笑う場面もあって、温かな雰囲気に包まれます。
フラクタスもそんな縁から始まったお店。千駄ヶ谷で立ち上がったASA1(朝一生活プロジェクト)、この一環として、朝=ジュース、というリクエストが発端となったそう。当初は6時にオープンしていたそうですが、今は朝一番ではなく、水曜日と土曜日に秦野市で穫れた野菜や果物を販売するフラクタスマーケットを開催するなど、人とオーガニック野菜、フルーツとの接点を作ることをしているそうです。
好きなことを仕事にするのではなく、
仕事にしたところ好きになった
成田さんから発せられた言葉です。もともと料理をすることもなかった成田さんが、フラクタスを営むにあたって、試行錯誤を繰り返し、無理なく野菜を中心とした生活というものを考えたときに、自分のカラダと相談し、旬の野菜を美味しく食べることを追求する姿に表れています。
そんな成田さんの営むフラクタスには、旬の野菜や果物を使ったジュースはもちろん、シロップやジャム、サンドイッチやクッキー、ブラウニーといった焼き菓子など、自分のカラダに優しくするという贅沢さを美味しく味わえるものが並んでいます。
〜千駄ヶ谷を冬散歩〜
そろそろシロップの鍋の火を止めるころ、少し遅めのランチタイムです。シロップの良い香りに刺激され、お腹も空いてきたころなので、シロップの熱がとれるまでの時間を使って、せっかくなのでお昼ご飯をとりに、千駄ヶ谷を歩きます。
実習を通じて、すっかり和やかな雰囲気となった各班に分かれて、フラクタス、そして成田さんのおすすめのお店へと。普段、原宿や渋谷を歩くことはあっても、なかなか千駄ヶ谷に馴染みのない生徒さんもいるようでした。
成田さんのおすすめのお店、天ぷらが美味しいお店、バイキングでお腹いっぱいになるお店、コーヒーの美味しいお店など、話を聞くと「どこも美味しそう!」と期待して、また調理室で瓶詰めを待っているシロップも待ち遠しく、冬の散歩を楽しみました。
(ボランティアスタッフ:山崎恵子)