シブヤ大学

授業レポート

2009/10/26 UP

食べることは、幸せの一歩。

日々の生活に欠かせない「食」と人の関わりがテーマの映画『eatrip』を見る。
そして、この映画の監督である野村友里さんとタレントの田中律子さんを交えて、一緒に「食」について考える。
それが今回の授業です。

「あぁそうだ、俺はいきものを食っているんだ」。
映画が始まった最初の数分で、こんなことが頭に浮かびました。
『eatrip』はそんな本来当たり前のことを、調理する映像と音だけで生々しく伝えるところから始まっていきます。
そして、映画はいろいろな人の食との関わりへと続く。
池上本門寺のご住職はこの映画の中で「五感を使って食べること」の大切さを説いていらっしゃいましたが、
この映画もまさに五感を使って食について考えさせられました。
視覚、聴覚は当然のこと、直接映画の中の食材に触れることは出来ないにも関わらず、
リアルな映像によってその触感、香り、味さえもが伝わってくる。
映画の内容を思い出すだけで、お腹が空いてきます(笑)。
そしていつの間にか、自分の食、身の回りの食について自然と考えている、そんな映画でした。

映画を見終わったあとは、近くにいる生徒さん同士で二人一組になって映画の感想を話し合っていただきました。
僕も生徒さんと一緒になってディスカッションに参加しました。
生徒さんのご出身地による食文化の違いや、
最近ブーム(?)の手作り弁当について、子どもと食育についてなど、
日々の生活と切り離せないものであるからこその、いろいろ面白い話が出てきて和やかなムードでした。

そしてそのあと、野村友里さんと田中律子さんのトークライブへ。
トークライブでは、それぞれご自身の立場から見た「食」が浮かんできました。
それでは、野村さんと田中さんのコメントです。

- 野村さん
「おいしいということを大切にすることや、無駄をなくそうという、単純なところへ行き着くためのきっかけづくりがしたかった。」
- 田中さん
「子どもができて、自分で選択して良いものを食べようという風に変わった。誰が作ったのか分かると嬉しい。選ぶ側にもっと選ぶ自由があるといい。」

美味しいものを食べるということは多くの人にとって共通の幸せで、
だからこそご飯のことについて考えているときはみんな活き活きとしていられるのだな、と
授業全体を通して感じました。
ご飯によって幸せな気分になれるし、ご飯は人をつなぐ力があるんですね。

みなさんも、美味しいご飯を食べながら、ご飯についてや、
人と人について話したりすれば、幸せな気分になれますよー!

(ボランティアスタッフ : 中原 充)