シブヤ大学

授業レポート

2009/10/22 UP

犬“目線”を感じて、自然との共生を考える~地表40センチの世界~

7月の3連休最終日の20日、原宿のKDDIデザイニングスタジオで、solamido・エイジア エンジニア・シブヤ大学のコラボレーションイベント「オモエコ学科」の第1回ワークショップ 「犬“目線”を感じて、自然との共生を考える~地表40センチの世界~ 」が開催されました。

「犬目線で考えればそれがエコにつながる」
んっ、どういうことだ? 半ば半信半疑で授業を受けましたが、内容的にとても充実していました。
レポートでは面白かったポイントをいくつかお伝えします。

▪ 犬目線の話
嗅覚が人間の約100万倍と言われている犬は常に“においの世界”に住んでいます。犬にとって土は匂いの宝庫で、散歩に出てにおいを嗅ぐのが楽しくてしょうがないんだそうです。そして、森林浴でよく聞くフィトンチッドは地表40cmのところが一番濃いのだとか。だから、犬によってお散歩は森林浴しているようなものなんだそうです。
例えば、サッカー場の芝生を全部刈って、その真ん中に立って、息を吸いこんで葉っぱの青い匂いを人間が嗅ぐとします。犬の場合、人間と同じだけのにおいを嗅ぐのに、たった1枚の葉っぱを刈ればよいのです。それだけ、犬の嗅覚は敏感なんですね。それからなんと、地面に直接触れている肉球から栄養分を吸収できるとも言われているという話もあるそうです。

▪ ドッグオーナーの割合と、マナーのお話
最近は、犬をまたは猫を飼っているひとが増えたなーという印象がありましたが、ドッグオーナーの割合は日本人の2割なんだとか。ということは、8割はドッグオーナーではないんですね。日本は犬社会ではないのです。現にうちも犬は飼っていません。
「うんちをしたら持って返る。公共の場では絶対にリードは外さない。犬の特性を知り、過信はしない。」ということには気をつけているドックオーナーの方が多いと思うのですが、マーキングした所に水をかけるのをしている方はあまりいないのではないでしょうか。郵便ポストの足の部分が酸化して腐食する。草木が枯れる。犬の散歩時のマーキングでそんなことが起こっていたんですね。皆さんはご存知でしたか?

▪ 犬の共感力
犬は“もらいあくび”をします。それは犬に「共感力」があるということの表れなんだそうです。犬と暮らすことにで、癒しをもらっている人間。癒されて幸せな気分の飼い主に共感して、犬もまた癒されているんだとか。そんな素敵な循環を作れるか否かは飼い主の心持ち次第なのかもしれません。それは、犬とだけではなくて“誰かと暮らす”ということは実はそういった循環なのではないでしょうか。
「犬の目線を考えることが、自分たちの環境(エコ)を顧みるきっかけになる」
授業を受けてみて、そのテーマをしっかり理解することができました。

(ボランティアスタッフ : 関根 悠二)