シブヤ大学

授業レポート

2009/5/27 UP

     

里美地区とは…
茨城県常陸太田市。山に囲まれて、見渡せば竹林があったり、小川が流れていたり、滝もあれば、棚田、茶畑、梅…と言った比較的災害も少ない恵まれた土地では作物も豊富に採れ、体を使って思う存分に自然を味わえる素敵な場所。
しかし、なかなか行こうと思っても、一人ではちょっと…とか、いきなり都心からふらっとやってきて受け入れてくれるのかと不安に思いますよね…。

けれどそれを感じさせないのが里美地区!!「里美には、受け入れ体制が非常に整っています。「荒蒔邸」「沼田邸」といった二つ空き家を再生した古民家では、寝泊りも出でき、いつでも温かく『おかえりなさい。』と迎えます。」そう話してくだっさったのはNPO法人遊学代表の白石さん。

今回は、遊楽の白石さんのお話、また実際に美里地区でツーリズム「竹取りツアー」を慣行したNPO法人GoodDayの笹本なつ美さんの体験レポートなどから、今後美里地区にどういう課題があり、逆にそこにある魅力で、どう楽しむか。五つのグループで話し合いをし、発表し合い、実現させて行こうじゃないかそんな会議でした。

で「竹取ツアー」っていうのは何?
と思った方も多いでしょう。これは、里美にたくさんある竹を間伐し、それを切るだけでなく、
竹炭や、竹箸、竹細工を作り、遊びを取り入れたエコをしようというツーリズム。集まったメンバーは三十人を超える人気のツアーだったみたいです。

それでは本題の会議に…
まずは、里美地区の問題、課題から。

●働く場所が少ない。あまりお金にならない仕事が多い。→農業の衰退し、土地が荒れてしまう
●若者が都会に出てしまい、次の世代の子供が少なくなる。→過疎化
●交通の便が悪い。→人が寄り付かなく観光が衰退
●情報発信が乏しい→PR不足で、観光が衰退

といったように、里美に限らず全国どこの小さな村も抱える問題だと参加者の皆さんは口をそろえてました。

では、里美(農村)の魅力とは?

●豊富な資源、食文化が発達している
●都会の人から見ると非日常的
●昔ながらの知恵、知識がある
●都心から近い
●空き家、空き地が多く、有効活用が出来そう

まぁたくさん出てきますね~やっぱり今現在、都心では消え去りものが里美(村)にはたくさんあることが気付かされます。
ではさらに、課題に対し何ができ、その魅力をどう楽しみたいか?

●一から自分たちの古民家を作りたい
●その古民家(サロン)をコミュニティの場としたい
●農業、林業などのお手伝いをしたい
●星空ツアーをやりたい
●里美の若者達と交流をしたい
●自由に散策したい

この里美でやれることは無数にあるんじゃないかと思うぐらい、グループ内ではもっと長く話したがってたみたいです。そんな中から具体的にやってみたいと言う意見で、
「朝東京を出発し、里美で新鮮な食材を買い付けて、それを東京に持ち帰り、レストランで調理して、お客さんに振舞い、里美をより多くの人に知ってもらう。」自分たちだけで終わるのではなく、より多くの方に里美のよさを発信する。とてもいいアイディアだなと思いました。
また、継続的に行けるような仕組みづくりをして行くことも必要だという意見も多数出ていました。

とたくさんの参加者の思いをじっと聞いていた白石さんの答えはというと…

「可能です!」と一言。
「私たちは、気軽に皆さんが来て頂ける場所、居場所を作るためにも、出来るだけを安価でできる事をしたい。」ともおっしゃっていました。
また、今回の「竹取ツアー」で生産した竹炭を販売につなげ、その資金で海産物を買い、みんなでおいしいお酒が飲みたい。との構想もあるそうです。
とにかく参加者は、まず里美ツーリズムに参加したいと意気込んでいました。

(ボランティアスタッフ 長谷部 雄一)