シブヤ大学

授業レポート

2006/11/10 UP

授業レポート

いつものようにチャイムがなって授業開始の合図。僕は、この時間のワクワク感が大好きです。たぶん他の生徒さんたちも同じ気持ち(?)。ワクワクする授業がシブヤ大学の一番の特徴だと思います。今回は授業前に、焼き芋が配られていました。その理由は後ほど・・・

マエキタミヤコ先生は雑誌「エココロ」編集主幹の方。クリエイティブNPO「サステナ」の代表をされています。「エココロ」はエコを育む情報を伝える雑誌。「サステナ」はNPOやNGOの活動を伝える広告作りをするNPO。そして今日の授業は、そんな人たち“解説屋”についてです。
“解説屋”とは「わからないを科学する人たち」だそうです。問題(issue)をわかりやすく、多くの人に伝える役割を持っています。伝えたい人が、伝えたいことが、なぜ伝わらないのか、どうすればよく伝わるのかを研究し、伝わるための法則を作る。マエキタ先生の活動もそんな解説屋さんの活動の一つ。雑誌も広告も伝わりにくいものを伝えていくためのツールなんですね。
授業では「アジェンダ21」(地球サミットで採択された世界の約束)について解説してくれました。環境のこと、地球のこと、世の中には僕らが知らなければならないことなのに、難しくてなかなか知ることができないことがたくさんあるのを実感しました。ほかにも「税金の使われ方」「貧困のしくみ」など様々な図解されていない知らないこと、伝わっていないことがあるようです。これは、多くの人が自分の価値観でしか物事を判断できず、さらに似たような価値観の人々がグループを形成していることが原因で、そのカテゴリーを越えて伝えることは非常に難しいそうです。
難しいことを簡単な言葉で、かたいことをやわらかい表現で。「ほっとけない世界の貧しさ ホワイトバンドキャンペーン」や「100万人のキャンドルナイト」は、そんな方法でカテゴリーの垣根を越えていく活動なのだと感じました。
後半では、先生と同じような世界の解説屋の方々の紹介がありました。その中の一人として、有機食材を広める活動をされている「大地の会」が紹介されました。授業前に焼き芋を配ってくれたのが、このメンバーの方でした。
そして、あっという間に終わりの時間に。最後は集まった生徒と先生で記念撮影。先生がテキパキ指示を出して下さって、素敵な写真が取れました。終了後も残った生徒さんと熱心に話をされていたマエキタ先生。生徒の学びたいという想いと、先生の伝えたいという想いが重なった素敵な授業でした。
僕は今日の授業で伝えていくことの難しさ、大切さを再確認しました。実は、ぼくも解説屋を目指す一人です。今日のレポートが少しでも多くの人の「わかる」につながればいいなと思い書かせていただきました。

(ボランティアスタッフ 竹田 芳幸)