シブヤ大学

授業レポート

2009/5/15 UP

プラナリアって何なんだ???
切っても切れないって???
授業紹介のイラストも、なんだかかわいいし…

こうして不思議と惹かれたこの授業。
登場した先生は、想像していたよりもはるかにお若い二人。
プラナリアを研究しているプロジェクトP関東支部の蕪木先生と、
シブヤ大学のこの授業のために、急遽大阪から駆け付けてくれた、岡出先生。
この若いお二人が、どんなお話をしてくれるのか、わくわくでした。

◇リアルぷよぷよ??

授業前半は、プラナリアについての講義。
プラナリアとは、ヒルに三角頭がついたような、長さ0.5cm~3cmのナミウズムシ。
主に川底の石の裏に住んでいるそうで、水質が悪いところでは、溶けてしまうという、
なんともはかない生き物です。
しかし、やはり注目すべきはその増え方。
有性生殖もするし、分裂でも増えるという。
ちょっと残酷ですが、その体を刃物で10等分しても、
数週間すれば、それぞれ再生し10匹のプラナリアに!
パワーポイントには、その切断前後の写真が。
10等分されたプラナリアは、それぞれに目が再生されていて、
まるでゲームに出てくる、ぷよぷよのようでした。

◇こうみえても肉食です。

授業後半は、実際にプラナリアを観察、そして実験でした!
目の前に出された、シャーレに入ったプラナリア!
生徒さんたちは、身を乗り出すように見ていらっしゃいました。
「本当に目がある!」
やはり最初はその目に注目してしまいます。
こんな生き物、なかなかいないですもんね。
寄り目気味でとてもかわいらしいプラナリアですが、実は肉食です。
シャーレにレバーをいれてみると、するするとそちらのほうへ。
肉にぴったりとへばりつき、お腹にある口(咽頭)で食べていました。
その様子をスケッチしたり、シャーレの下からのぞいてみたり、
皆さん興味津々でした。

◇そしていよいよ切断実験!

生徒さん2人一組で、一匹のプラナリア切断します。
実験用のプラナリアは、数日間断食をさせているそうで、
そうしないと、自分の消化液で溶けてしまうそうです。
「ごめんね~」
なんて声も聞こえてきましたが、みなさん思い切って切断!
そうして、切られて消しゴムのカスのようになってしまったプラナリア。
はじめはうにょうにょ動いてましたが、そのうちに動かなくなりました。
これは死んでしまったのではなく、再生の準備に入ったということで、
切断されたプラナリアが再生するには、数日かかるそうです。

観察中や実験中に、蕪木先生と岡出先生が、プラナリアについてのお話してくれました。
自宅で飼っている話や、プラナリアと心が通じたとか。
本当にお二人が、プラナリアに魅了されているのがよく伝わりました。

こうして、和気あいあいと授業はおわりました。
未知の生物プラナリア!こんな不思議な生き物がいるもんだ!
そんな驚きが沢山の授業でした。

もし川に行かれることがあったら、川底の石をひっくり返してみてください。
寄り目気味の、へんてこでかわいいプラナリアがいるかもしれませんよ。

(ボランティアスタッフ 岸野宏子)