シブヤ大学

授業レポート

2026/3/20 UP

マイ・リトル・ブッダをつくろう〜恋愛編〜

「マイ・リトル・ブッダをつくろう!」の授業は、今回が4回目。この授業は授業を通じてブッダの教え(仏教)を学ぶことで明日からの人生をちょっとだけ生き易くすること”を目的にしています。

これまで開催されたシリーズでは「人付き合い編」「お仕事編」などがありましたが、今回は「恋愛編」です。

これまでの授業はこちら
第1回→マイ・リトル・ブッダをつくろう!〜仏教の考え方を日常に活かしてみる〜
第2回→マイ・リトル・ブッダをつくろう〜人付き合い編〜
第3 回→マイ・リトル・ブッダをつくろう〜お仕事編〜

雪が舞い散る寒い日となった土曜日の午前に、授業は始まりました。
今日の参加者の中には前回のマイ・リトル・ブッダの授業に参加したリピーターの方もいらっしゃいました。

SNSが普及したことにより私たちの生活は一層便利になった一方で、SNSやリモートワークの発展・浸透により、対人関係でのストレスは日々、複雑に蓄積されているように思います。
恋愛の悩みは十人十色、このテーマに仏教はどのような教えを説いてくれるのか非常に興味がありました。

先生の秦さんはお寺にお生まれになりましたが、大学を出て広告代理店へ就職し、今はメンタルヘルスマーケティングのお仕事とお寺のお手伝いをされているとのこと。
様々な角度から仏教を捉えている秦先生の授業は、仏教に馴染みのない方でも聞きやすいです。

授業の前半は、秦先生による仏教の概説と恋愛に対する仏教の考え方についてお話しがありました。
レクチャーの中では、
ブッダが悟った根幹には“一切皆苦(すべてのものは苦しみである)”という考え方があり、その中でも特に大きな苦しみを四苦八苦と言い、8つ挙げられています(四苦:生/老/病/死、八苦:愛別離苦/怨憎会苦/求不得苦/五蘊盛苦)。

また、一切皆苦(すべてのものは苦しみである)や縁起(すべてのものは因と果による因果の法則によって成立している)など、聞いたことがあるような言葉も含めて、ブッダが悟るまでの流れや教えについて説明がありました。特に印象に残った言葉は「諸法無我」です。すべてのものにおいて「私」は存在せず、その関係性において存在している、というものです。「私」は絶対ではなく関係性の中で移り変わっていくというお話もありました。

そして、様々な恋愛の悩みに対して「こんなとき、ブッダならこう言うね」を会話形式で紹介してもらいました。
その一つに、振られてしまった方には、振られることは、突然矢で射られるようなもので、痛くて当然のこと。振られた自分には何の魅力もないなど、自分の心が作り出す第二の矢を向けないようにしていくことが大事ではないかということでした。

後半はグループでのワークショップに移ります。
今回の煩悩ワークショップでは、授業タイトルにもなっている恋愛をテーマに考えてもらいました。

WSは①〜③の手順によって進められます。
・①:煩悩ワークショップ
あなたを悩ませる恋愛の煩悩を考えよう。グループシェア。

・②:その煩悩、ブッダならなんていう?
この日学んだ仏教の概要を元に、ブッダならなんというかを考えてもらい、マイ・リトル・ブッダと対面する

・③:マイ戒律を決めよう
明日から実践できる戒律を定め、戒律用紙に記入し、戒律をグループ内にシェアする
戒律とは修行者の生活規律を定める言葉。この授業では自分ルールのような意味合いを持ちます。

テーマに沿った煩悩を真剣に考え、それをグループ内にシェアしました。
この煩悩ワークショップが盛り上がりました。

グループ内でシェアされた煩悩も様々で、恋愛にブレーキがある、年の差がある恋愛のお悩み、恋愛に対する恐れ、結婚と恋愛に関する話、パートナーとのコミュニケーションまで。聞いている側の方々からは傾聴の姿勢を感じられました。どんなテーマでも安心して話せる場がつくられるのは、シブヤ大学のイベントの特徴かもしれません。

個人の恋愛に纏わる煩悩をグループ内でシェアした後は、秦先生の授業を通じて学んだブッダの悟りや仏教の考え方により、参加者それぞれの心に宿されたマイ・リトル・ブッダとの対面の時間がとられます。
それぞれのマイ・リトル・ブッダは何を語ってくれたのでしょうか。

最後に、マイ・リトル・ブッダとの対話により得られた考えや工夫を、戒律として定め、その内容を戒律用紙に記入し、グループ内へシェアする時間もとられました。
煩悩ワークショップで出された煩悩が様々であった分、苦しみがあったら自分の心を観察してみるなど、戒律も十人十色でした。

自灯明、法灯明という、
自分の人生を自らを拠り所としてブッダの教えを拠り所として生きていきなさい、という言葉を最後にいただきました。

これからは、マイ・リトル・ブッダを育てながら、悩みながら、日々過ごしていくことがいいと思いました。次のシリーズ授業が楽しみになりました。

(レポート:いわぶちいくえ、写真:鈴木夏奈)