シブヤ大学

授業レポート

2023/9/4 UP

はじめてのアーユルヴェーダ
~スパイスを使って、身体の状態に目を向けてみよう~

こんにちは。シブヤ大学ボランティアスタッフの佐々木です。
8月26日に行われた「はじめてのアーユルヴェーダ~スパイスを使って、身体の状態に目を向けてみよう~」のレポートです。場所は千駄ヶ谷社会教育館です。年齢も性別も多様な総勢24人が集まりました。

始めに先生から、どのような経緯でアーユルヴェーダと出会ったのかお話がありました。当直や勤務で多忙を極めていた時、インドと出会い、最初から食事や雰囲気にドはまりしたようです。最初の渡航から1年後に南インドでアーユルヴェーダを体験したところ、不調が良くなったことから、調べても何にも悪くないけれど体調不良に苦しむ人たち の治療のヒントがあるのではと感じたそうです。

ちなみにインドの外来診療は集団で受けるとのこと。日本はプライバシーに配慮しますよね。インドでは体の悩みは周りのみんなが聞いているそうで、診療の順番も割り込みが当たり前だそう(笑)。

さてさて、肝心の授業についてです。はじめに薬としてのスパイスの使い方についてお話があり、実際にスパイスが回ってきてかじってみる、という経験をしました。

登場したスパイスは例えばこんな感じです↓


  • ターメリック: 体を温める、解毒、肝臓の代謝にいい。切り傷の殺菌と止血に使う。

  • クミン: 体を温める。炒ってお茶にするか、パウダーにお湯さすだけでもいい。おなかがもたれている、不妊治療などに(妊活にも)よい。子宮を浄化するので妊娠中は注意。

  • クローブ: 体を冷やす。チャイに入れる。苦いので一つか二つでOK。痛みにも聞くので歯が痛いときに噛むなど、麻酔に使ったりもする。

  • カルダモン: 辛みと甘みがあり、体を冷やす働きをする。中の種を食べるといい香りがす る。黒い種がいいカルダモン。


他に、シナモンやショウガの紹介もありました!ショウガはドライにすると辛くないそう。割と身近に見かけるスパイスの効能が分かって気軽に始められそうです!

次にオイルの説明がありました。アーユルヴェーダにはデトックスと滋養が基本だそうで、デトックスとしてはヒルを使った瀉血なんかもやるそう(怖)。また、老廃物を出すために、薬草をしみこませたオイル薬用オイルを体中のありとあらゆる穴から身体に入れるそうです。人間の身体はオイルをより吸収するのだそうで、あのオイルをおでこ にタラーっとするアーユルヴェーダのイメージは、脳のデトックスという意味があったんですね。ほかに、膝に小麦粉で土手を作ってオイルを入れるリウマチに効く治療なんかもあるそうです。

ちなみに・・・インドではふんどし一丁で施術を受けるらしく、ラグジュアリー感は一切ないそうです!!

授業では、薬用のごま油とココナッツオイルが回ってきて首の後ろや手首、足の裏など 好きなところに塗るという体験をしました。暑い日はココナッツオイルを塗って外に出るとそこまで身体が熱くならないそうです。。。不思議!!ココナッツオイルでガラガラペーをするとウィルスが身体に入ってくるのを阻止できるそう。ほかに綿棒で鼻に 塗ったり、 耳に塗ったりもするらしい。まさか、身近なオイルで風邪予防になるとは...。早速使える知識ですね!

先生は、アーユルヴェーダを通して人生が楽に暮らせるようになったとおっしゃっていま した。そんなにハードルが高いものではないし、スーパーで買えるものでできるので、1個 でもやってみて!ということだそうです。

そのあと、生徒さんからたくさんの質問が出て、それに一つ一つ親切に答えてくださいました。少し紹介すると...


  • インドではアーユルヴェーダは無料(国立病院では激安)で、病気でなくても、ちょっと疲れているぐらいでも行っていい。

  • アーユルヴェーダは内臓だけじゃなくて骨の治療にも使う。

  • インドでは都会の人は西洋医学びいき。

  • 男性には男性のセラピストがいる。


だそうです!!

成川先生の体験談も面白く、実際のスパイスやオイルを触ってみることで、アーユルヴェーダをとっても身近に感じることができた時間でした。

(レポート:佐々木織恵、写真:片山朱実)