シブヤ大学

授業レポート

2022/5/25 UP

ことばのデザインワークショップ~あなたのキャッチコピーづくり~

授業の先生として、コピーライターの竹島靖さんをお招きしました。自己紹介に使える「あなたのキャッチコピー」を作ることで、お悩みを見える化し解決のヒントを見つけられる様、授業が企画されました。

まずは自己紹介からスタートです。参加した理由を学生さんに教えてもらいました。自分のことを上手に伝えられるようになりたい、キャッチコピーを制作しているが、感情移入すると長くなってしまうことがお悩み、写真を撮っていてタイトルを付ける際の言葉の選び方を学びたい、など様々な理由でお集まりいただきました。
次に竹島さんからのレクチャーです。広告界の芥川賞とも呼ばれる宣伝会議賞のグランプリ作品を例に、コピー制作の技術について解説して下さいました。また、気に入ったコピーが出てきたらメモを取るワークも並行して行われました。竹島さんいわく、お手本となるコピーを見つけて、その「カタ」を身につけると上達できるそうです。

いよいよワークの時間です。2人1組になり、ペアの人のキャッチコピーを作ります。てっきり私のコピーを作ると思っていましたが、自分のことは意外と分からないものだから、客観視できる様、人に作ってもらうと良いそうです。「差別化点見える化チャート」という竹島さん特製のチャートを用いて、それぞれ3分間ずつ交替でインタビューします。「あなたの売りは何ですか?」と質問されてもぱっと答えられず、自分のことを伝えるのはなかなか難しかったです。
次に、ヒアリングした内容をもとにキャッチコピーを作ります。この時、先ほど書き留めておいたコピーが役に立ち、お手本をもとにオリジナルを考えていきます。ワークの間、「こうするともっと良くなりますよ」、「このコピーは面白いと思います」など、竹島さんが一人ひとり回って丁寧に添削して下さいました。いくつかできたら、候補の中から全体発表用に2つに絞ります。

最後は、コピーを紙に書いてお披露目し、投票を行いました。一番票を集めた作品は、最多「いいね!」賞に選ばれ、他にも特別賞として、竹島さんが選んで下さったコピーライター賞、授業コーディネーターによるシブヤ大学賞が贈られました(おめでとうございます!)。受賞したコピーをご紹介します。

・10通りの愛のささやき、英語で言えます。
・進撃のポジティブ。
・悩みを断捨離。
・ホットケーキ? 俺つくれるよ、美味しいの。

数字や流行り言葉、短くて覚えやすい、一人称、など、それぞれ効果的な手法が用いら
れています。すべてをご紹介できず残念ですが、どのコピーもペアの方の魅力が伝わって
きて、とても20分あまりで制作したとは思えませんでした。竹島さんも思わず脱帽され(!)、
学生さんは授業を終えると、重要なお仕事をやり遂げた時の様な、晴れやかなお顔で教室
を後にされていたのが印象的でした。

…………………………………………………………………………………………………………

「言葉をデザインできれば、未来をデザインできます」と竹島さんがおっしゃっていま
したが、コピー作りをとおして自分の悩みを見える化し、伝えたいことを言葉で伝えられる様になると、新たな「一歩」を踏み出せることを授業で学びました。
 あなたなら、どんなキャッチコピーを作りますか?

(レポート:やましな)