シブヤ大学

授業レポート

2021/9/24 UP

フレームドラム作家とつくる「鹿皮シェーカー」

今日はフレームドラム作家で演奏家の久田祐三さんによる鹿皮シェーカーづくりのワークショップです。


まずは自己紹介からスタート。
登山をしているので山の上で何か演奏してみたくて、渋谷区の広報誌を見て、楽器をつくってみたくて、シブヤ大学には高校生の時から参加していて、フレームドラムに触れたくて調べていたらこの授業にたどり着いて、、などみなさん様々な理由でこの場にお集まりいただきました。

材料には鹿の本皮(奥多摩で駆除された鹿)を使用します。なんと皮にはまだ実際の鹿の毛が残っていて、生き物だったということを感じさせます。

この鹿皮シェーカーが生まれたきっかけは、フレームドラムをつくるときに余ってしまう鹿の皮を有効活用しようと思って作り始められたとのことです。

フレームドラムは世界各地にある打楽器で、学校でお馴染みのタンバリンもその仲間でして、実際に演奏も披露していただきました。これからつくるシェイカーへのわくわく感が高まります。

鹿皮を竹にかぶせるようにして、紐を通していきますが、その紐も自然素材でつくられているものです。糸を通した後、中にビーズを入れていきます。これが振った時に出るシャカシャカという音の正体です。

皮を乾かしている間に、先生がなぜフレームドラムに惚れ込んだのか、というルーツをお話しいただきました

26歳の時に海外一人旅へ行った時に、打楽器のフェスに出会い、ロックやポップス、クラシック以外の音楽の世界があることを知り、衝撃を受けたそうです。その後、沖縄の竹富島の浜辺で太鼓を叩いた時に、自分が求めてたのはこれだ!と確信を得て、そこから打楽器を演奏していく人生が始まっていったとのこと。

フレームドラムでいい音を出すためには、力まかせではだめ。マッチョな弾き方をする叩き方もあるけれど、フレームドラムの場合は無理に音を出そうとするのではなく、どちらかといえばフレームドラムが出したがっている音を感じとりながら、演奏していくこと。次第にフレームドラムに自分の演奏の仕方がチューニングされていったというお話など、奥深い世界をご紹介いただきました。

最後に皆さんから感想をシェア。
楽器から自然とのつながりを感じられた、楽器をつくることで音の本質を考えるきっかけになった、太鼓はいい意味で原始的な楽器だからこそ体で感じることがたくさんあった、など感想からもハッとさせられる言葉がたくさん飛び出しました。

ありがとうございました!

レポート:深澤まどか