シブヤ大学

授業レポート

2021/6/4 UP

ビートルズが遺したもの、ゲットバック的考察

ビートルズといえば、日本で知らない人はいないと言っても過言ではないくらい幅広い世代に愛される世界的スーパーロックバンドかと思いますが、皆さんどこまで彼らのことをご存じでしょうか。

今回の授業は、金沢大学オープンアカデミー・ビートルズ大学学長の宮永正隆さんより今夏公開予定の映画
「ザ・ビートルズ  Get Back」
までも含めたビートルズのアレコレを映像も交えてたっぷりとお話頂きました。

最初に参加者より自己紹介頂きました。さすがビートルズ授業、“物心つく前からビートルズを聴いていた”、“ポール・マッカートニーのライブに行き大好きになった”、“個人的にビートルズ研究をしており、先生の著書を拝読している”などなど、ビートルズ愛に溢れる方々が多く、聴講形式の中、笑いのある和やかな雰囲気にてスタートしました。私もスタッフとして参加させて頂きましたが、個人的にポールのライブや、ジョンレノンミュージアムにも何度か訪れるほど小さい頃からいつの間にか親しんでいた為、当日はワクワクでいっぱいでした。

自己紹介が終わり、授業スタート!です。
まずは簡単な“ビートルズ偏差値チェック”で、参加者のビートルズマニアっぷりを伺いつつ、ほどよく場が温まると、いよいよ宮永さんよりアツイ講義が始まります。
今回個人的には色々と印象的な言葉があったのですが、その1つは、“初心者が置いてきぼりにならず、マニアは目からウロコ、というのがビートルズ大学”でした。
実際ビートルズ好きだけれども知識は深くない私自身も宮永先生の分かりやすく熱い解説のおかげで内容に引き込まれ、とてもしっくりとくる言葉でした。
4枚目のシングル「She loves you」を動画で見ながらのビートルズの歩みや「Lucy in the sky with diamond」と当時合法だったドラッグのLSDの頭文字にまつわる話など貴重な動画共に当時の興味深い秘話を丁寧且つ快活に説明頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=4Pf3s1KNYvI
参加者の皆さんがメモを取りながら、うなずきながら、熱心に聴き込む姿が多く見られ、教室は静かながらもヒートアップしてくるような空気が伝わります。

そして、“ゲットバックセッションは長らく誤解されていた”、という興味深いポイントから、テーマは今夏公開予定の映画にまつわる「ザ・ビートルズ ゲットバック」についての深堀りです。
1963年に発売された、ほとんどの曲を一発撮りしたデビューアルバム「プリーズプリーズミー」について、「レットイットビー」の立ち位置、解散以来の69年のコンサート、そしてオノヨーコさんとビートルズとの関係など、マニアも知らなかったという衝撃の事実も含め多くの出来事や歴史が入り組んでいたんだなぁと、興味深い事ばかりです。

今回の映画はロードオブザリングの監督、ピーター・ジャクソン氏に全ての映像が渡され作られたそうです。
授業の終盤では、去年クリスマス直前にリリースされたというマニアでも見た事のないという内容が入った映像も見せて頂きましたが映画公開が更に待ち遠しくなるような内容でした!
「ザ・ビートルズ:Get Back」先行特別映像|2021年8月27日(金)世界同時劇場公開!- YouTube
この映像には、宮永さんが仰っていた“ビートルズを研究することは、人間模様を研究することになる”という言葉に納得なシーンも垣間見ることができました。

本当に多くの貴重な映像と共に多くの情報を分かりやすく且つ臨場感溢れる説明をして頂いた宮永さんは、まるで5人目のメンバーのようです。
“ビートルズは解散したが、いまだ歴史は動いていて我々はその時代に立ちあえている”という言葉の通り、ビートルズのこれまでとこれからを公開予定の映画や宮永さんの講義で更に楽しめたら、と思いました。
今回宮永さんはお住まいの石川県金沢市よりオンラインにて授業を行って頂いたのですが、授業後も参加者の何名かは直接質問する様子が見られ皆さんからの熱心さも伝わり、2時間の講義があっという間でした。

興味を持たれた皆さん、ぜひ公開予定の映画や宮永さんのビートルズ大学での講義をご覧いただき、新しい視点でのビートルズを楽しんでみてください。

ビートルズ大学:ビートルズ大学 | 金沢大学駅前オープンアカデミー (beatles-daigaku.com)

スタッフ:寺田茉莉子