シブヤ大学

授業レポート

2014/3/21 UP

食卓の上で旅をしよう。 【ディナーの部】 ~REGALO小倉シェフによる、新潟食材のフルコース~

今日の授業は、新潟市の食材を存分に使ったフルコース!
しかも、産地や食材についての一歩踏み込んだ話を聞きながら。
聞いて深めて、食べて味わう。
食事を、色んな角度から楽しむ授業です。
 

よく晴れた、気持ちの良い日曜日。
渋谷は富ヶ谷にあるレストランREGALOにぞくぞくと人が集まってきます。
 
講師の先生は、REGALOのシェフ・小倉知巳さんと、野菜ソムリエの清野朱美さん。

まずは、野菜ソムリエの清野朱美さんから、︎新潟市についての説明。

「新潟」にどんなイメージをもっていますか?
米、日本酒、雪国・・・
なんとなく寒くて白っぽいイメージが浮かびます。

開港5港の一つである新潟。
ウォーターフロント「みなとぴあ」の雪景色の写真や文化財の時代館の写真がスクリーンに映し出され、新潟へのイメージも膨らみます。
 新潟市の8区には収穫や水の色をイメージし、それぞれイメージカラーがあるのだそうです。

そして、新潟の食材のまめ知識も!
・ナスと枝豆
イメージがわかないかもしれませんが、ナスは新潟が日本一の作付面積、そして消費量も日本一。しかし、出荷量は全国18位。これは出荷せずに県内だけで圧倒的に消費することを表しているそう。
枝豆も同じく、日本一の消費量、作付面積。直売所を訪れると枝豆ばかりが並ぶそうです。おつまみとして少しつまむばかりではなく、ざるいっぱいに盛られている枝豆が各地で見られるほど、新潟の枝豆はおいしいとのこと。
 
・ルレクチェ(洋梨)と越後姫(イチゴ)
ルレクチェという洋梨は、全国の中でもほとんどが新潟で生産されるもの。
12月の1ヶ月あたりにしか出回らない、幻の一品。
越後姫は、新潟のような寒い地域でも美味しく育つよう開発されたイチゴ。より甘く、より豊かな香りでよりおいしくなることを目指した品種だそうです。
 
う〜〜ん、食べてみたくなってきました。
ここまで聞いていると、新潟のイメージってなんだかカラフル!
 
まずは、新潟のイチゴ“越後姫”を試食。
やわらかくて、酸味がなく、とっても甘いのです。
 
そして、いよいよフルコースへ。
・鵞鳥のフォアグラのポワレと、色々キノコのズッペッタ。
・スパゲッティー 春キャベツのポロネーゼ
・コシヒカリの南蛮海老のリゾット
・北越後パイオニアポークの炭火焼  アンチョビとふきのとうのソース
・越後姫パフェ
 
分厚いフォアグラは新潟の色々キノコでスープ仕立てに。
春キャベツやニンジンなど、野菜がこんなに甘くなるんですね。雪の下で育ったから「雪の下にんじん」という名前だそうです。
また、南蛮海老の、風味がとても良いリゾットは、コシヒカリと合わさって絶妙。
パイオニアポークは3センチぐらいの厚みで、やわらかく、びっくり!
周りに散らされたアスパラガスの菜花の黄色との組み合わせでとても幸せな気分に。
最後は越後姫のパフェ。食後のドリンクも。
ワインは新潟のワイナリー・岩の原ワインのロゼと赤。
 
一つ一つの料理に対して、
「これは新潟のどこでつくられたの?」「どの時期が旬なの?」
などの質問が飛び交っていました。
 
ディナーの部では、お酒もすすみ、昼とは少し違った雰囲気に。
全体を通して、非常に盛り上がった食事の時間となりました。
 
食後は4〜5人で、「実際に新潟に行くならどのようなプランにするか」を話し、シェアする時間。
料理をいただきながら新潟のイメージを想像していたので、最初の白っぽい新潟のイメージとはまた変わり、イチゴ狩りや食材の産地を訪ねるツアー、などの意見が出ていました。
 
最後に、小倉シェフの食材へのこだわりも聞くことができ、
とても充実した3時間半でした。
お土産には、コシヒカリ2キロ。

食材のことを知ることで、食事がもっともっと楽しくなる。
次から、新潟といえば、甘い野菜や果物、柔らかいお肉や海産物のイメージが浮かびそうです。
美味しいものいっぱい。現地に行って、本場の食材をもっと楽しんでみたい。
まさに、食卓の上で旅をしている気分になれる授業でした。

(ボランティアスタッフ:深澤まどか)