シブヤ大学

授業レポート

2014/3/21 UP

“今じゃないけど、いつか...”のあなたへ

【私の「まなび」】
 ①妊娠・出産・育児には選択が伴う。
  その時自分がどうするか前もって考えておくとともに、状況に応じて臨機応変に変更する柔軟性も必要。

 ②欲しいと思ったときに悩まずに、じゃあという勢いも大事。

 ③育児と仕事の両立は大変だけど、そこにやりがいを感じられる。
  感謝の気持ちを忘れずにいればまわりも協力してくれる。


【先生の「ことば」】
 「赤ちゃんは癒しの存在、その存在を無事に産めるように準備しましょう」

 「自由がなくなると思っていたけど、産んだらそんな事忘れるくらい楽しい」

 「どんな事でも自分で選択したことには後悔が少ない」


【授業レポート】
いつか子どもがほしいと思っていても、そのことにちゃんと向き合って考えたことはないという方は
多いのではないでしょうか? 
もっと気軽に話し合う場があればという思いから作られた今回の授業に、
20代から30代の約30名の女性たちが参加されました。

授業の前にまずは配布されたワークシートを使って出産、育児に対する思いの整理。
仕事・環境・お金など、項目ごとに今抱えている不安や気になることを書き出してもらいました。

前半の授業は産科医の佐々木先生より、妊娠、出産についてデータも用いた講義が行われました。
「産科医が出来ることはお手伝いしますが、産むのはあなたです」と佐々木先生。
この一言で『自分事』として考えなければという気持ちになりました。
自分はまだ大丈夫だと思っていても赤ちゃんが大丈夫じゃない時があること、
出産の仕組みの話、国別の生涯に産む子供の人数の平均値、年代別妊娠の確率の話。
社会人になってから保健の授業を受けることなどなかったので、
具体的に数字を出されると、「そうだったのか…」と意外だったこともたくさんあり、
今までの自分は知ったつもりになっていただけだということに気づきました。

妊娠する前にできることとして先生が挙げたのは、子宮がん検診を受けること、葉酸を摂ること。
心構えとしては、自分(の体と生き方)を知る、家族・世の中の現実を知る、前もって準備する、
そして覚悟を決めるということ。
自分の幸せは自分で決めるということを強調していました。

ここで10分間のシェアタイム。
佐々木先生の講義を聞いた感想を、参加者同士で交換します。
女性限定の授業ということもあり、初対面でもリラックスしてたくさんおしゃべりしていました。

後半の授業は先輩ママたちの座談会。
10ヶ月の男の子のママ遠藤さん、4歳の女の子のママ近井さん、2歳の男の子のママ中川さんの3名。
遠藤さんと中川さんはお子さんも一緒の参加です。

まずは妊娠中の話。
8ヶ月まで働いていたり、マタニティソーイングをしていたりと過ごし方は人それぞれ。
妊娠は病気ではないので健康な時は元気に遊んでほしいとアドバイスがありました。

次に出産の話。
「痛そうだなって思う人?」の問いかけに、ほとんどの方が手を挙げました。
「鼻からすいかとよく言うけど、そう思って臨んだら鼻からメロンぐらいだった」と遠藤さん。
中川さんは「幸せな気分だよと聞いていたので、アロマを焚いてリラックスして臨んだらとても痛かった」と。
自分が出産する時は鼻からすいかと思って挑もうと思いました(笑) そして仕事復帰について。
実際に子供が1歳半で復帰した近井さんは
「仕事で大変な時もあるけどストレス発散ができる。続けたいと思っている人には続けてほしい」と。
保育園に入れなかったらと心配している人もいるかもしれないけど、認可だったり保育ママだったり、
救いの手はあるという話を聞いて少し安心しました。

未婚の私にとって、出産と育児はずっと先のことだと思っていました。
ママになった友達とは生活スタイルが違うので中々会えない、会ってもお互い遠慮してその辺の話はできず、
ぼんやりとしか思い描けないでいました。
今回この授業で産科医の先生や先輩ママの話を聞き、じっくり考える良いきっかけとなりました。

(ボランティアスタッフ 鹿沼茉希子)