シブヤ大学

授業レポート

2010/7/23 UP

ちょっと、ヒト手間。で、ちょっと特別ホームパーティ。

梅雨明け宣言がされた第三土曜日。日差しが強い中、
TOKYO FAMILY RESTAURANTのprayroomという、おしゃれスペースに、
一輪の花を持った11名の生徒さんが訪れました。
どんな方がくるのだろう、とお互いが緊張しながらも席に着きます。

ホームパーティって、その最初のドキドキ感ってありませんか?
顔なじみのメンバーではなく、初めて会う人と一つの空間で時間を共有することは、
楽しみだけど、ちゃんとしゃべれるかな?楽しめるかな?
という期待と不安がちょうどいい感じに混ざっている感じ。
まさに、そんな独特の緊張感の中、ホームパーティの授業が始まりました。

この授業では、宿題が2つ。一つは、一輪の花を持ってくること。
もう一つは、最近はまっているモノの写真を1枚もってくること。
自己紹介で使うのかなぁ、と思っていた程度ですが、さすがパーティのプロ。
講師のたけさん(三浦氏)は、お花を部屋の装飾のアクセントにと、
皆が持ってきた花を一つの花瓶にまとめます。それだけで、空間がよりおしゃれに。
また写真は、自分で説明するのではなく、BOXに入れて、自己紹介のときに
一枚写真を引き、他人の写真をあたかも自分がはまっているモノとして紹介する、
という無茶振りな自己紹介に。
でも、自己紹介なのに慌てふためく姿が皆平等感を醸し出し、
一気に参加者の距離が近づいた気がしました。


さて、ホームパーティというと、お呼ばれして、ご飯や飲み物を出てくるのを待って、
というスタイルもあると思いますが、今回は違います。
参加者が「共犯」となって一つの空間を作っていきます。

かわいいテーブルクロスを引く人。お菓子を並べる人。フォークに紙ナプキンを巻く人。お茶を入れるひと。ちょっとした役割ですが、
声を掛け合って「これでいいんですかね?」の一言でさらに緊張がほぐれるもの。
たけさんのさりげない一言や、カオリン(大和田氏)のさりげないフォローの動きで、
会場がみるみる完成されていきます。
そして、3人一組で順番にたけさんの簡単なお茶の入れ方の講習会がはじまりました。
おしゃべりするだけでなく、こういったミニイベントがあるのもホームパーティならでは。
皆でつくったホームパーティ会場で、カオリンが作った手作りの3種のお菓子と、
たけさんが入れてくれたお茶を頂く。
参加者全員が役割を持って「楽しむ」という時間を過ごせたのは、
なんとも心地よいなぁ、と僕だけでなく参加者も思ったはず。

そして、今回はサプライズイベントが潜んでいました。
それは生徒の中に、翌週誕生日の方がいたのです。
事前の招待状・宿題告知案内で確認をしていたタケさんが、見逃すはずがありません。
皆で空間を作る時間、その生徒をさりげなく、
「手伝って欲しいから上まで一緒に荷物をとりに行ってもらえますか?」と誘い出し、
その間に、他の生徒に誕生日サプライズの共犯者を依頼。

突如始まる、皆からのバースデーソング。カオリン特製の火を使わないケーキ。
驚く生徒さん。溢れる笑顔。ほんの2時間前まで顔も知らなかった人々が、
一つの時間を同じ想いで過ごせているのは凄いなと、単純に思いました。
そしてそして、思い出してください。冒頭にあった、一輪の花のこと。
最初は装飾のため?と思ってたお花も、ちょちょいと一つにまとめて、
皆からの誕生日プレゼントに早変わり。
この計画的犯行に、たけさん、カオリンのすごさを改めて感じました。
意識しなくても、みんなからのプレゼントにできるというテクニックは、
参加者も気を遣わなくてもいいということが素晴らしいと思いました。

と、まさにハッピーホームパーティとなって幕を閉じたのですが、
最後にタケさんからのまとめのパーティを楽しむ10か条を学びましたので
下にまとめます。是非是非、参考に。

僕が一番感じたのは、「主催者と参加者の意識を、その時間内にいかに近づけるか」。
その工夫は、みなさんが開くホームパーティで実践して気づいてみてください!


●テーマを決めて名前をつけよう。集まるだけでなく、○○会とネーミング。
●招待状を送ろう。誰とどんな時間を過ごすのかキャスティング。
●パーティは皆でつくろう。手伝ってもらい、パートナーをさりげなくつくる。
●雰囲気作り。たくさん並べるものは100円均一の有効活用。
 アクセントに布を。間接照明などの明かりの工夫を。
●下ごしらえ、掃除は前日に。
●自分自身が楽しもう。目配り、心配りを忘れずに
●食べ物は、作りなれたものや旬のもの
●バースペースを作って、コミュニケーション(お酒はほどほど)
●デザートタイムで中締めを。
●楽しい思い出と感謝の気持ちを。簡単なお土産と次回開催の約束を。


といった感じです。
とにかく無理をせず、参加するヒトにも手伝ってもらう。そしてまた開催したいね、という気持ちが大事。また、こうやってホームパーティの授業、実施したいですね。


※夜遅くまでテーブルクロスを作ってくださった講師のカオリン、生徒一人ひとりが和むような言葉をかけてくださったたけさん、本当に有難うございました。
またお邪魔しますね。


(ボランティアスタッフ 鈴木高祥(すー) )