シブヤ大学

授業レポート

2010/6/30 UP

写真で会話してみよう~父の日に写真でワークショップ~ (親子募集)

「おはようございます!」
元気なお父さんの後ろで気恥ずかしそうにきょろきょろしている高校生。

“お子様の年齢を中学生以上とさせていただきます。”

注意書きにそうはあるものの、
お父さんとちょっと距離ができがちな中高生が来るなんて正直思っていなかった。
来るのはもっと上の世代かなぁ。。と。

「おはようございます!」
今度は高校生の娘さんを連れたお父さん。
うれしい予想外の展開に授業への期待が高まった。


今日の授業は、「親子の日」を応援するオリンパス X OLYMPUS Digital Collegeとの企画で、
話題のデジタル一眼OLYMPUS PENを使っての写真ワークショップ。

先生はオリンパスデジタルカレッジの写真家「その江」さん。
受付を終え駆けつけた私もすっと引き込まれるような、ステキな笑顔で登場。
「こんな笑顔で写真を撮ってね」と、いくつかの撮影のヒントを教えてくれた後、
さっそくペアになって、ランチも兼ねた撮影散歩に出かけた。


・写真は「思い」を写すもの。自分が何を伝えたいか、明確にして!
・写真を撮られる人はとっても緊張するもの。撮る人がモデルさんをリラックスさせるように心がけて!
・撮りたいもの、次に何が起こるか想像して。
その江先生はこんな撮影のヒントを教えてくれた。


1時間半後、続々とペアが戻ってくる。
「せっかくだからペアの人を一番の写真にしてね。」
出かける前も、帰ってからも同じ言葉をかけられたものの、人を撮るのって想像以上に恥ずかしい。

「どれにしよう・・・」悩む人続出。
どれが一番魅力的? どれがいちばん自然かな? 顔が映った写真がないっ!?
カメラの画面を覗き込みながら固まる私たちに、オリンパス・エプソンのスタッフさんがアドバイスをくれて、
やっとのことで決まっていった。


その後、グループになって感想を話し合い、最後に作品の発表会をした。

「はい、それでは見せてくださーい。」
言われて掲げられた写真は、高校生の息子の背中。
顔が映った写真を想像していた教室は「おお?」と声があがる。

それは、父の日にごちそうしてくれた息子に
父が生まれて初めて言った「ごちそうさま」の瞬間。
なんだかいつもよりちょっと大きく感じた背中に頼もしさを感じた父。
息子の肩越しには、まだ小さい子ども連れの親子が見え、息子の小さい頃を思い出す。
うれしいような、ちょっとさびしいような、、、、

照れくさそうに語るお父さんに、ほんわりと胸が温かくなった。


その後も印象的な写真が続々と発表される。
どんな人なんだろう?ちょっとドキドキしながら、その「人」を写そうとした初対面どうしの写真。
子供が生まれてから今までのなかなか言い表せない思いがつまった親の写真。
いつもよりちょっとカッコよく撮った写真に父への感謝の気持ちを込めた、息子の写真。
約30枚もの写真、一枚一枚に撮った人、撮られた人のストーリーが映っていた。

素人が撮った写真でも、こんなにステキな写真ができるのか。
「写真は“思い”を写す」
その江先生がの言葉が自然に入ってきた。

とっておきの一枚を抱えて教室を後にする学生さんたちを見送りながら
早くも次回が楽しみになった。

※次回は7月17日(土)です。
親子の日は撮影散歩~写真でコミュニケーション~
詳細:http://www.shibuya-univ.net/class/detail.php?id=518

(ボランティアスタッフ 増沢有里)