シブヤ大学

授業レポート

2010/5/21 UP

「PASS THE BATONで紡ぐ物語」授業レポート

モノは人から人へと伝わっていくもので、
必ずそこには何かしらのストーリーがあると思います。
今日は、モノをただリサイクルにだすのではなく、
モノにまつわるストーリーと共に買ってもらう人にも伝えてみようという授業。

まずは、生徒さんが個々で持ち寄ったモノをただ机の上に並べてみます。
モノは、さまざまで、洋服、アクセサリー、オモチャや、中身のない箱…?

ここで、今回の先生である㈱スマイルズ社長の遠山さんより、
「まずは、モノだけを見て、単純に欲しいものに値段を付けてみて!」と
生徒さんは欲しいモノに次々と値段を付けて行きます。

重要なのはここから!!
実際に遠山さんが手掛けるPASS THE BATONのお店へ行き、
お店の雰囲気や、POPのつけ方などを見て、イメージを膨らませ、
教室に戻りモノにストーリーをコメントにし書き込んで展示していきます。
もう一度改めて値段も付けてみます。

すると先ほどとは一変、皆さんの顔が真剣に!!
まるで美術館にいるみたいに皆さん静まり返ります。
モノにストーリーが加わることで魅力がグンと上がったようです。

いくつか紹介しますと・・

・蛇のオモチャ。
指を入れると抜けなくなる。沖縄に住んでいた頃のおばあちゃんが作った。子供の頃よく遊んだ。置物にでも。また子供にオモチャとして…。

・お友達のセレブなおばさまからもらったネックレス。
昔、その方が若い頃使っていたもの。自分自身もその色はちょっと…。できれば若い方に…。

・2010東京マラソン記念Tシャツ。
今年の倍率は過去最高。みんなの思いを背負って完走!出られなかった人に…。

・アフリカの民族系の人形が入っていた箱?
人形本体はなくしてしまった。けどなかなか捨てづらい。何故かと言うと、その国へ旅に行くきっかけとなったから!

このように、みなさんモノに対して必ずストーリーがあり、
それが大した内容でなくても、明らかに、モノに対して見る目が変わっていました。

遠山さんも、実際お店で取り扱っているものとは、商品としての価値は異なりますが、予想以上の結果が得られてとても興味深いものだった。モノが身近に感じられるようになったと。時間の許す限り、次々に生徒さんがもって来てもらったモノを紹介されていました。

今回は、グループ内で持参のモノをプレゼンしましたが、ぜひみなさんも、
ご家庭の箪笥の奥にしまっている洋服、ほこりかぶっている置物などに
スポットを当ててはいかがでしょうか?思い出を友達同士で共有してみてはいかがでしょうか?

またモノは新たに生まれ変わり、色々なストーリーを付け加えていくと思います。

(ボランティアスタッフ 長谷部雄一)