シブヤ大学

授業レポート

2023/10/23 UP

死の学校(第6回)
「ゲームを通じて考える、人生における大切なこととは?」

■講師紹介〜アイスブレイク
講師の市川様、李様より、ご紹介の後、参加者の皆さんとアイスブレイク。自己紹介と合わせて、今回の参加理由を伺いました。
身近な人の死から関心を持たれた方や、職業柄参加された方など、理由はさまざま。 

■看護師が見る現場のリアル
今回の講師 李様より看護師として見た体験談の講話。重い病気により、死と向き合うことになった患者の現場ケースをいくつかご紹介。死が刻一刻と迫る患者の希望と、患者を支える家族の理解のすれ違い。患者をケアする医療従事者と家族の要望、理解の温度差。患者本人と関わる人の立場、関係性の違いから、多くのすれ違いや軋轢が生じている現実を知りました。患者の希望と、実際の死の迎え方の一致は3割程という統計結果が、辛いと感じながらも印象に残りました。

■ 「もしも」のことをグループで話すワークセッションもしばなゲームというカードを用いたグループワーク
もし自分の死が間近に迫っているとして、何を大切にしたいか。
①36種類の希望から5つを選ぶ。
②4人一組となって、それぞれが選んだ理由を順番に伝える。聞き手は思ったこと、感じたことをフィードバック。
③次に、選んだ5つの内から、3つに絞って選ぶ。
残した理由と、切り捨てた理由を順番に伝える。
聞き手は思ったこと、感じたことをフィードバック。年齢、職業、性格、身近な体験、死に対しての想いを交えながら、それぞれの参加者が、死について核として考えている部分が浮き彫りになるのが印象的でした。またゲームを通して、少しだけ気持ちを軽くしながら、真剣に考えてみる良い機会となりました。

■意見交換・質疑応答
コーディネーター柴田さんのお話。死に対する考え・向き合い方は、その人の身近な体験、死に関わる職業などバックグランドが影響しているでは、というお話が印象に残りました。

■総括
自身の死や、迎え方について、今まで頭の片隅にあった抽象的な気持ちが、講話やゲームを通して、以前より具体的な考えになりました。重いテーマでも目を背けずに
大切な人と話してみたり、あらためて死について考えるヒントになりました。


(レポート:守屋、写真:片山朱実)