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斎藤さんは、小さな試みは熱量から生まれ、それが大きくなりムーブメントになっていくときに、その文化を育むようなルールを「0→1」、そしてそれが広がっていくときに、「1→10」、つまり多くの人々が参入できる産業にしていくことを意識的に行うときにも、ルールが必要となる。文化を育んでいくためには、適切なルールづくりと、時代に即したアップデートが必要だと斎藤さんは言います。

都市想像会議第八回「法律×都市」会場とスクリーン

また、水野さんが提唱する「リーガルデザイン」では、「法律や契約をうまく使えば、クリエイティビティやイノベーションを加速させることができる」という考え方が根底にあります。規制緩和などを行い、産業を活性化させる「ボトムダウン型」は従来からありますが、ドローンや民泊など、市民の側のアクティビティからルールが生み出される「ボトムアップ型」は今後も増えていくでしょう。その時につくられる新しいルールは、そこから生まれた文化を阻害しないような、適切なルールづくりをしていく必要があるし、それを戦略的に行っていく力も必要だろうというのです。

都市想像会議第八回「法律×都市」会場の皆さん

先に書いたように、私たちがなにか新しいことをやってみたいと思ったときに、法律にぶつかることはよくあります。そんなときのために、例として条文読解のコツを教えてくださったり、また、参加者からは、それぞれがお店の経営やイベントなどの活動において直面した具体的な事例や疑問にも答えていただき、生活のなかにある「法律というもの」に私たちが新たにアプローチする入口となった会議でした。

いま社会のルールが再編集されるべき時代を迎えているのではないでしょうか。そのなかで、市民が主体となって生まれるアクションを文化として育まれていく状態にしていくためには、「弁護士という役割もアップデートされなければならない」という斎藤さんの言葉も印象深く、心に残りました。

より詳細な内容は議事録をご覧ください

都市想像会議第八回「法律×都市」記念撮影

最後にみんなで記念撮影