シブヤ大学

授業レポート

2015/7/29 UP

浴衣に似合う!
~ウッドビーズと刺し子糸で作る根付け(チャーム)づくり


「みんな同じなのに、みんな違う」
この授業では、ウッドビーズ使ってオリジナルの根付け(根付け(チャーム))を作りました。


~根付け(チャーム)はこう作ります~
みんなの手芸恒例(?!)のお隣さんを”想像”他己紹介で和やかになったところで、授業が始まりました。
本日は根付け(チャーム)作り。材料は、ウッドビーズ・テグス・タッセル用の糸・チャーム用のメタルパーツなどです。

まずは、様々あるビーズの中から12個選んで、ビーズ編みをしていきます。
同じ大きさ・色で揃えている人、アクセントとなるビーズを一つ含めた人、カラフルなビーズをそろえた人など早速「個性」が出ました。

これらの個性あふれるビーズでビーズボールを作っていきます。
60cmほどのテグスでビーズを繋げていきます。これが単純な様で実は複雑そうでした。また、実際のボールにしてみると配色のバランスが思っていたのと違ったり、アクセントビーズがあさっての方向を向いていたり、となかなか大変そうです。しかし、一度作ると要領が掴めるそうで、やり直している人もいました。

次にタッセル作りです。
タッセルを30cm程のダンボールに糸を巻きつけて作ります。2色の糸を交互に巻いている人もいれば、色を重ねるように巻きつける人もおり、巻きつけ方だけでタッセルの雰囲気が変わっていました。こうして、自分だけのオリジナルタッセルが出来ていきました。

最後にボールとタッセルを紐で繋げてビーズでボールの上を止めて完成させていきます。
ボールとタッセルが組み合わさったことで、独自の根付け(チャーム)が生まれました。
手作りということもあり、みなさん自分の作ったタッセルが気に入っているようでした。



~「アイデアを貰いました!」~
「最初は先生が作った見本のような根付け(チャーム)を作ろうと思ってたけど、気が変わった」
「周りの人のタッセルを見て、新しく色を入れてみた」
「先生が着物を着ていたので、自分の浴衣をイメージして作ってみた」
、、、と今回はその場で「他の人アイデアを貰った」人が多かったように思います。

これこそが「人と作る」ことの醍醐味なのかも知れません。
人からアイデアを貰ったり、はたまた人にアイデアをあげたり。こうして、自分が当初思い描いていたものとは違う、何か新しいものを作り上げる。たまたま集まった人達ですが、何かを作ることを通して、こうしたやり取りやと交流を持てることは、なんだか素敵な気がします。
私も小さい頃にアクセサリー作りを旅先で体験したことがあります。そのときは、全くの個人作業で、他の参加者さんとの交流はありませんでした。逆に、「使おうと思っていたものを取られた」と敵対心さえ抱いていたような気もします。その点、今回のみんなの手芸は和やかで、小学校の図工の時間のような温かさがありました。だからこそ、アイデアの交換が出来たのかもしれません。



~同じ作業。でも、出来栄えは人それぞれ~
「共通の作業をしているのに、ビーズや糸の選び方で出来栄えや見た目が変化するのが、面白い」
印象的な先生のお言葉でした。

確かに作業そのものはそこまで複雑ではありませんでした。材料もビーズと糸でとても多いわけではありません。それなのに、出来上がった根付け(チャーム)に似たものはどれひとつとしてありませんでした。

モノづくりでは個性が浮き彫りになることを実感しました。
先生は、「違うことが面白い」とおっしゃっていましたが、私は人の個性を心から楽しめる先生がステキだと思います。私も先生のようになりたいと思いました。



(写真:小川岳人/レポート:松岡薫)