シブヤ大学

授業レポート

2014/10/18 UP

社会人3年目のOB訪問
~10年先の働くを考えよう~

本授業では参加者のみなさんが、同年代の社会人や10年先輩である先生との対話を通じて、
働き方のヒントを探す企画となりました。

授業は、働き方にまつわるテーマに沿って参加者同士で座談会行ったあと、同じテーマで先生の話を聞く、という流れを繰り返すという構成で行われました。先生は、大企業に勤務されている中井さん(女性)と、フリーでライターなどの活動をされている重野さん(男性)、という好対照のお二方でした。そのため、いろいろな角度から仕事について考えることができました。以下に先輩の話の中から、仕事のヒントになりそうなお話をまとめました。


■トークテーマ「最近仕事で悩んでる(もやもやしてる)ことありますか?」


「今やっている仕事が自分のやりたい仕事ではない」という参加者の悩みについて、先生から「やりたい事を普段から口に出す事が大事。」というアドバイスがありました。そして、やりたいことを実現するには、「根回し力」が大事とのこと。根回しというとよくないイメージを持ってしまう場合もありますが、これはスポーツにおける準備運動のようなもので、チームで仕事をする以上は、必要なことだそうです。「仕事は人間関係」であり、「信頼関係があるから主張もできる」。コミュニケーションを積極的にとり、信頼関係が築ければ、やりたいことにも一歩近づけるかもしれません。


また、先生から「仕事の悩みはいつまでも尽きない」という参加者にとっては残念な(?)話もありました。ただ、年を重ねていくと悩みのレイヤーが変わってくるそうで、これはある意味、同じ環境に充足することなく、レベルアップしているからこその悩みなのかもしれません。


仕事で悩んだ時に相談できるような繋がりを社内外につくることも大事だという話もいただきました。


■トークテーマ「自分に足りないものってなんですか?」


参加者同士で自分の「足りないもの」探しをしていたところ、先生から驚きの一言が。なんと年を重ねていくと「足りないもの」を探す思考がなくなってしまうとのこと!この先社会経験をある程度積んでいくと、「足りないもの」は嫌というほど認識させられるので、次第に「足りないもの」探しから「自分の強み」をさらに伸ばすことについて考えるようになるとのことでした。ただ、若いうち(3年目くらいまで)は自分に足りないものをきちんと認識する必要があるので、そのためにもロールモデルとなる人が不可欠で、もし社内にロールモデルがいない場合は、外に繋がりを持つ事が大事だそうです。積極的にいろんな人に会い、多様な考え方に触れることで、自分の考え方がつくられ、「足りないもの」や「やりたいこと」もおのずと見えてくるということなのでしょうか。


■トークテーマ「10年後、どんな自分になっていたいですか?」


今回の授業の女性の参加者のほとんどが、結婚後も働くことを考えている、という話をうけて、中井さんから「長いキャリアを見据えて働くのなら、あとで後悔しないためにも、結婚や出産を理由にブレーキは踏まない方がいい」というお話がありました。


また、フリーで働いている重野さんからは、ひとりでやっているからではなく、いざという時に頼れる仲間がいるから自由にできている、というお話がありました。


■質疑応答


最後の質疑応答では、「社外の友達の作り方」について質問がありました。先生からは、フットワークを軽く、いろんな場所に顔を出すこと、過去の繋がりを大事にすること、などのお話をいただきました。


総じて、先生からは「繋がりを大切にすること」や「積極的にコミュニケーションをとること」の重要性についてお話しいただきました。それを体現するかのような先生お二人の人柄もあり、授業はアットホームな雰囲気に包まれながら進み、参加者同士も気楽な気持ちで和気あいあいと話をすることができたのではないでしょうか。


今回の授業での気付きを生かしながら、これからも引き続き自分にとっての「働く」について考えていきたいと思います。


(レポート:ボランティアスタッフ 河田敏季 写真:ボランティアスタッフ 箕田真衣)