授業レポート
2013/11/22 UP
「森」をつくる。2013 ~明治神宮の森でどんぐり拾い 8~
シブヤ大学開校以来、毎年11月の第三土曜日に開催してきたこの授業も今年で8回目を迎えました!
8回目の今回は、快晴のなか始まりました。
オリエンテーションが終わると早速鳥居をくぐり、明治神宮の散策が始まりました。
始まってすぐ、気づくのは道の真ん中にたまる「落ち葉」。
明治神宮では、落ち葉も捨てずにまた森に返す。
土の上の落ち葉をめくってみると黒くなった落ち葉やどんぐりが、、
命の循環がこういうところでおこなわれているのだなと。。
アスファルトの上だとなかなか感じられないですよね。
このレポートでは、そんな明治神宮の森にまつわること。
そして、毎年参加してくれている杉山さん親子の、杉山子竜君がお昼の時間に読んでくれた絵本のことについて、そしてどんな想いで絵本を読んだか、子竜君本人からコメントが届いておりますので紹介します。
最後に、子竜君のお母様の、あゆみさんから素敵なコメントを頂いているのでご紹介します。
■明治神宮の森のお話し
明治神宮の森は、「永遠に生き続けられる森」を目指して、先人たちが、150年で自活できる自然の森にしようという計画のもと作られた人口の森です。
明治神宮を歩いて行くとあることに気づきます。
それは、神宮の鬱蒼とした雰囲気があまりないということ。
神社や神宮なのどの鬱蒼とした雰囲気は、針葉樹によるものです。
明治神宮の樹木は、樫や椎などの照葉樹が多く、杉なのどの針葉樹が少ないです。
なので、神宮なのに明るいのです。
これは、創建当時明治神宮に何を植えたら立派に育つか、
「永遠に生きられる森」をつくることができるか考えた当時の学者が考えました。
理由は大正時代、既に東京では公害も進んでいたため100、150年後を見越すと照葉樹でなければ育たないからです。
このように、先人たちが150年で自活できる森にするため知恵を絞って書いた計画書はほぼそれどおりに進んでいるそうです。
人間が作った森が循環していき、自活する森になる。
生命の壮大さと、人間の叡智とを感じれるお話しでした。
■子竜先輩の絵本の朗読
「まいごのどんぐり」
主人公の男の子コウ君と、コウ君が大切にしているどんぐり「ケーキ」の物語。
毎年、どんぐり拾いに授業に来てくれている、子竜くんと、彼のどんぐりへの気持ちが重なるところがあり、みんなでほっこりした気持ちになりました。
どんな想いで子竜君が読んだのか、、、子竜君からのメッセージです。
『僕は、今年で8回連続でシブヤ大学に来ています。
ずっとお世話になってきたので、何かぼくに出来る事はないかな?と思いました。そして、ぼくが見つけた方法は絵本を音読することです。
その絵本の題名は「まいごのどんぐり」です。このお話は主人公のコウくんと「ケーキ」というどんぐりの成長と友情のお話です。
ぼくが思ったことは、どんなに遠くにいても、友情はこわれないということです。
そして、みなさんには環境の大切さを知ってもらおうと思っていました。
ぼくは、みなさんが真剣に聴いてくれたので、とってもうれしかったです。今回持って帰ったどんぐりが大切な友達になってくれると、とってもうれしいです。』
杉山子竜
------------------------
お昼が終わり、そのあとはもくもくとどんぐりを拾っていきました。
そしてどんぐり拾いが終わると、以前に参加された方で、成長したどんぐりの苗をみせてもらいながらどのように育てたかをシェアしました。
毎日水をあげた!という方や、土がからからになるまであげなかったという方。
日向に置いていたというかたや、気づいたら日陰に追いやられていたという方。
本当に様々でしたが、どんぐりはすくすく育っていました。
このどんぐりの苗は響にまた返して、そして植林が必要とされている地域に送られます。自分の育てた苗がどこか自分の知らないところで育っている。
なんだかステキな活動だなと思いました。
この授業では、そんな「森と人とのつながり」や、参加者さん同士のつながり、そして「森の循環」をどんぐり拾いという活動を通じて体験できました。
最後に子竜君のお母様である杉山あゆみさんからのコメントで終わりたいとおもいます。
苗木と子供の成長を重ねながら、この7年間、11月の第3土曜日は明治神宮で親子で過ごしてきました。
小さな苗木たちが成長し、新たな森を創っていくという循環。先人たちの100年先の未来を見越した想い。
その想いを受けとめて、小さなどんぐりに集う私たちが、また未来に想いを馳せて、苗木を育てていく。
どんぐりを通して、人と人、人と森がつながって想いを循環していけるって、とても素敵だなと改めて感じました。
今回は、この7年間で感じてきたことを絵本を通して伝える機会をいただきました。7年前のヨチヨチした姿を思い出して、伝える側になって一生懸命音読している姿は、とても頼もしく見えました。
シブヤ大学の開校式での『きょういくとは共に学んでいくということ(共育)』との言葉を思い出して、年齢を越えて学び、教え合えるシブヤ大学は本当の共育の場だと感じました。
このような機会を与えてくださったみなさんに感謝しています。是非、また来年、みなさんの成長したどんぐりたちと笑顔で再会したいなと思います!
杉山あゆみ
(テキスト:一藤英恵)
8回目の今回は、快晴のなか始まりました。
オリエンテーションが終わると早速鳥居をくぐり、明治神宮の散策が始まりました。
始まってすぐ、気づくのは道の真ん中にたまる「落ち葉」。
明治神宮では、落ち葉も捨てずにまた森に返す。
土の上の落ち葉をめくってみると黒くなった落ち葉やどんぐりが、、
命の循環がこういうところでおこなわれているのだなと。。
アスファルトの上だとなかなか感じられないですよね。
このレポートでは、そんな明治神宮の森にまつわること。
そして、毎年参加してくれている杉山さん親子の、杉山子竜君がお昼の時間に読んでくれた絵本のことについて、そしてどんな想いで絵本を読んだか、子竜君本人からコメントが届いておりますので紹介します。
最後に、子竜君のお母様の、あゆみさんから素敵なコメントを頂いているのでご紹介します。
■明治神宮の森のお話し
明治神宮の森は、「永遠に生き続けられる森」を目指して、先人たちが、150年で自活できる自然の森にしようという計画のもと作られた人口の森です。
明治神宮を歩いて行くとあることに気づきます。
それは、神宮の鬱蒼とした雰囲気があまりないということ。
神社や神宮なのどの鬱蒼とした雰囲気は、針葉樹によるものです。
明治神宮の樹木は、樫や椎などの照葉樹が多く、杉なのどの針葉樹が少ないです。
なので、神宮なのに明るいのです。
これは、創建当時明治神宮に何を植えたら立派に育つか、
「永遠に生きられる森」をつくることができるか考えた当時の学者が考えました。
理由は大正時代、既に東京では公害も進んでいたため100、150年後を見越すと照葉樹でなければ育たないからです。
このように、先人たちが150年で自活できる森にするため知恵を絞って書いた計画書はほぼそれどおりに進んでいるそうです。
人間が作った森が循環していき、自活する森になる。
生命の壮大さと、人間の叡智とを感じれるお話しでした。
■子竜先輩の絵本の朗読
「まいごのどんぐり」
主人公の男の子コウ君と、コウ君が大切にしているどんぐり「ケーキ」の物語。
毎年、どんぐり拾いに授業に来てくれている、子竜くんと、彼のどんぐりへの気持ちが重なるところがあり、みんなでほっこりした気持ちになりました。
どんな想いで子竜君が読んだのか、、、子竜君からのメッセージです。
『僕は、今年で8回連続でシブヤ大学に来ています。
ずっとお世話になってきたので、何かぼくに出来る事はないかな?と思いました。そして、ぼくが見つけた方法は絵本を音読することです。
その絵本の題名は「まいごのどんぐり」です。このお話は主人公のコウくんと「ケーキ」というどんぐりの成長と友情のお話です。
ぼくが思ったことは、どんなに遠くにいても、友情はこわれないということです。
そして、みなさんには環境の大切さを知ってもらおうと思っていました。
ぼくは、みなさんが真剣に聴いてくれたので、とってもうれしかったです。今回持って帰ったどんぐりが大切な友達になってくれると、とってもうれしいです。』
杉山子竜
------------------------
お昼が終わり、そのあとはもくもくとどんぐりを拾っていきました。
そしてどんぐり拾いが終わると、以前に参加された方で、成長したどんぐりの苗をみせてもらいながらどのように育てたかをシェアしました。
毎日水をあげた!という方や、土がからからになるまであげなかったという方。
日向に置いていたというかたや、気づいたら日陰に追いやられていたという方。
本当に様々でしたが、どんぐりはすくすく育っていました。
このどんぐりの苗は響にまた返して、そして植林が必要とされている地域に送られます。自分の育てた苗がどこか自分の知らないところで育っている。
なんだかステキな活動だなと思いました。
この授業では、そんな「森と人とのつながり」や、参加者さん同士のつながり、そして「森の循環」をどんぐり拾いという活動を通じて体験できました。
最後に子竜君のお母様である杉山あゆみさんからのコメントで終わりたいとおもいます。
苗木と子供の成長を重ねながら、この7年間、11月の第3土曜日は明治神宮で親子で過ごしてきました。
小さな苗木たちが成長し、新たな森を創っていくという循環。先人たちの100年先の未来を見越した想い。
その想いを受けとめて、小さなどんぐりに集う私たちが、また未来に想いを馳せて、苗木を育てていく。
どんぐりを通して、人と人、人と森がつながって想いを循環していけるって、とても素敵だなと改めて感じました。
今回は、この7年間で感じてきたことを絵本を通して伝える機会をいただきました。7年前のヨチヨチした姿を思い出して、伝える側になって一生懸命音読している姿は、とても頼もしく見えました。
シブヤ大学の開校式での『きょういくとは共に学んでいくということ(共育)』との言葉を思い出して、年齢を越えて学び、教え合えるシブヤ大学は本当の共育の場だと感じました。
このような機会を与えてくださったみなさんに感謝しています。是非、また来年、みなさんの成長したどんぐりたちと笑顔で再会したいなと思います!
杉山あゆみ
(テキスト:一藤英恵)