シブヤ大学

授業レポート

2012/10/26 UP

エア本屋って素敵じゃな“いか”!いか文庫流POPの世界

エア本屋ってなんだろう?
頭の中がハテナだらけのまま、いか文庫さんの授業は始まりました。

今日の教室は和室。
いか文庫さんのゆる~い雰囲気にもとても合っていました。

いか文庫とは?
店舗や本の在庫を持たない本屋さんで、いわゆる「リアル本屋」さんではありません。
POPのワークショップをやったり、「リアル本屋」さんの一角でフェアをやったり、フリーペーパーを作ったり、と多彩な活動をされています。

まずはじめに、POPの役割について教えて頂きました。
お店でよく見かけるPOPは、キャッチコピーとボディコピーの2つからできています。
これは広告業界でも同じ手法が使われているそうです。
「長ければ長いほど人は読まない!」と先生はおっしゃっており、「たしかに…!」と納得しました。
※ですが、とにかく好きで好きでしょうがないときは、POPをあえて長く書くのもアリだそうです。(笑)

次に、先生が本を紹介しながら、主に6つのPOPの書き方を説明していただきました。

1. あらすじ型…本のあらすじを説明。紹介しきったらダメ!
2. 感想型…「主人公にイライラしました」、「とにかくこの短編が好き!」
3. 提案型…「今日は楽しいことがなかった、そんなあなたは○ページへ」「プレゼントしよう、ラッピング承ります」
4. トリビア型…「復刊35年ぶり!」「ドラえもんは一度終わっていた!」
5. 思い入れ型…「人生で1番最初に友達にプレゼントしたいと思った本」「この本を読むために本屋になりました」  
6. これが好きなら型…「小説好きがハマる小説」

先生の紹介する本とPOPを見ているうちに、「おお、読みたい!」と思ってしまうほど魅力的なワードの数々にやられました。生徒さんも「なるほど~」とうなずいてらっしゃる方が多かったです。

このあとに、NGワードも教えていただきました。
先生から、「みなさん、『おもしろい』『楽しい』『かわいい』ってよく使っていませんか?」という一言。
ドキッ。会話でしょっちゅう使っていました…。
逆にこれらのワードは、よく使われすぎていて平べったくなってしまうとのこと。
「だから何なの?」と思われやすいそうです。

個人的に衝撃的だったのは、「POPはきれいに書いてはいけない!」という一言。
きれいだと、先生から教えられているような気分になってしまいやすいそうです。
あくまでも、「友達」からオススメされるくらいの「親近感」が大事とのこと。

また、POPはメディアの一つで、情報を伝達する手段。
言葉だけでなく、文字の色や紙質、文字のきたなさ、も大事!
POPって深い!!!
帰りに本屋さんに寄りたくなってしまいました。

説明のあと、
「友達におすすめするときに、どうやって本を紹介するか?」というテーマで、生徒さんがPOPを作成、その後発表会をしました。

最初は悩んでいた方、むずかしい、と言っていた方もいらっしゃいましたが、完成した作品はどれも店頭にありそう、なクオリティの高いものばかりでした。
画用紙のかたちを工夫したり、文字の大きさを変えたり、あえて表紙を隠すなど、色々な工夫がありました。

先生も生徒さんも楽しんでいる様子が伝わり、とても和やかでアットホームな授業でした。先生、ありがとうございました!

(事務局インターン:森田英里子)