授業レポート
2012/10/26 UP
想像力が命を救う。
東日本大震災から、早1年半以上が経ちました。
震災直後のスーパーでの買い占めによる特定商品の品薄状態。
計画停電による真っ暗な部屋での生活。
その頃から一変して、東京に住む私たちは、震災前のような生活に戻ることができた。
確かに今現在も、新聞等のメディアでは毎日のように
被災地の状況や福島原発に関する報道がなされている。
しかし、震災直前よりも、東京に住む私たちの
「防災」「減災」への意識が薄れてしまっている気がする。
だが、今後も大地震が起きる可能性はある。
万が一に備えて、「想定外」の規模の震災にも対策を練っておかなければならない。
本日の授業は、東急ハンズで働く吉岡茂治さんを先生としてお招きし、
過去の大地震から学べる防災対策について考えました。
まずは、吉岡さんによる講義。
東京における震災被害の特徴として、
1.火災による被害
2.建物の倒壊による被害
3.屋内の家具等の落下・移動・転落による被害
の3点が挙げられる。
3.に関しては、近年の建物の高層化(免震構造)に伴って、建物自体がまるでこんにゃくのように
揺れやすい状況にあることから、被害が発生するとされている。
「家具が倒れるのか。落ちるのか。食器が割れるのか。(食器が棚から)飛び出すのか。
東京という地域、自分の家の特徴を把握した上の防災対策をすべきです。」と吉岡さんは言います。
そこで、自宅内の安全地帯、危険地帯を把握するために、部屋の見取図を書くことを勧めた。
状況の「見える化」をすることで、
自分の部屋を客観的に分析し、対策をより具体的に進めることができます。
具体的な施策としては通路をふさがないように家具の配置を工夫したり、
突っ張り棒、制震ジェルシート等の対策グッズを利用すること。
しかし対策グッズを使う際は注意が必要で、「正しい」使い方をしないと効果は半減する。
さらにはグッズの組み合わせにも気を付けないと効果が期待できないこともある。
その他にも、火災対策として消火器に関する知識を学んだり、避難時に備えた食品リストや献立についての提案がありました。
吉岡さんによる講義のあとは、震災グッズの使い方を説明する実演コーナーがありました。
また、実際にグッズを手に取って使ってみたり、避難食を試食することも出来ました。
生徒さん達は熱心に先生からグッズの使い方を聞いていました。
さらに、カレー、手羽先のリゾット、きなこ餅、炊き込みご飯、ハンバーグ等の避難食の多様なライナップと予想以上の美味しさに生徒さん同士の会話も弾んでいました。
皆が打ち解けあったところで、最後は4、5人が一組となってグループワークを行いました。
各グループに、とあるお宅の部屋の写真が配られ、その写真で震災対策すべき箇所の洗い出しと具体的な解決方法を考えました。
活発な議論がなされていて、授業で学んだことをアウトプットする場となっていました。
中には、授業では習わなかった指摘をしている生徒もいて、着眼点が豊かでした。
授業の終盤には、先生から熱いメッセージが。
「皆さんが当事者です。
色んな環境でより良く生きるためには、防災を大変だと思わないで、
いかに生活に取り込むかが重要です。
まずは家族と話し合ってください。コミュニケーションから全てが始まります。
防災グッズに頼る前に、家族で部屋の整理整頓を行うだけでも防災につながります。
さらに、地域に目を向けて下さい。
一回でもいいから街の防災イベントに参加してみましょう。
お隣さんとあいさつ程度でいいから、コミュニケーションをとりましょう。」
まずは、家族や近所とコミュニケーションを取ることが防災の第一歩。
防災対策を通じてライフスタイルを見直してはいかがでしょうか。
難しく考えずに、家具の配置替えや整理整頓など、今できることをすればいいのです。
(ボランティアスタッフ 矢永奈穂)
震災直後のスーパーでの買い占めによる特定商品の品薄状態。
計画停電による真っ暗な部屋での生活。
その頃から一変して、東京に住む私たちは、震災前のような生活に戻ることができた。
確かに今現在も、新聞等のメディアでは毎日のように
被災地の状況や福島原発に関する報道がなされている。
しかし、震災直前よりも、東京に住む私たちの
「防災」「減災」への意識が薄れてしまっている気がする。
だが、今後も大地震が起きる可能性はある。
万が一に備えて、「想定外」の規模の震災にも対策を練っておかなければならない。
本日の授業は、東急ハンズで働く吉岡茂治さんを先生としてお招きし、
過去の大地震から学べる防災対策について考えました。
まずは、吉岡さんによる講義。
東京における震災被害の特徴として、
1.火災による被害
2.建物の倒壊による被害
3.屋内の家具等の落下・移動・転落による被害
の3点が挙げられる。
3.に関しては、近年の建物の高層化(免震構造)に伴って、建物自体がまるでこんにゃくのように
揺れやすい状況にあることから、被害が発生するとされている。
「家具が倒れるのか。落ちるのか。食器が割れるのか。(食器が棚から)飛び出すのか。
東京という地域、自分の家の特徴を把握した上の防災対策をすべきです。」と吉岡さんは言います。
そこで、自宅内の安全地帯、危険地帯を把握するために、部屋の見取図を書くことを勧めた。
状況の「見える化」をすることで、
自分の部屋を客観的に分析し、対策をより具体的に進めることができます。
具体的な施策としては通路をふさがないように家具の配置を工夫したり、
突っ張り棒、制震ジェルシート等の対策グッズを利用すること。
しかし対策グッズを使う際は注意が必要で、「正しい」使い方をしないと効果は半減する。
さらにはグッズの組み合わせにも気を付けないと効果が期待できないこともある。
その他にも、火災対策として消火器に関する知識を学んだり、避難時に備えた食品リストや献立についての提案がありました。
吉岡さんによる講義のあとは、震災グッズの使い方を説明する実演コーナーがありました。
また、実際にグッズを手に取って使ってみたり、避難食を試食することも出来ました。
生徒さん達は熱心に先生からグッズの使い方を聞いていました。
さらに、カレー、手羽先のリゾット、きなこ餅、炊き込みご飯、ハンバーグ等の避難食の多様なライナップと予想以上の美味しさに生徒さん同士の会話も弾んでいました。
皆が打ち解けあったところで、最後は4、5人が一組となってグループワークを行いました。
各グループに、とあるお宅の部屋の写真が配られ、その写真で震災対策すべき箇所の洗い出しと具体的な解決方法を考えました。
活発な議論がなされていて、授業で学んだことをアウトプットする場となっていました。
中には、授業では習わなかった指摘をしている生徒もいて、着眼点が豊かでした。
授業の終盤には、先生から熱いメッセージが。
「皆さんが当事者です。
色んな環境でより良く生きるためには、防災を大変だと思わないで、
いかに生活に取り込むかが重要です。
まずは家族と話し合ってください。コミュニケーションから全てが始まります。
防災グッズに頼る前に、家族で部屋の整理整頓を行うだけでも防災につながります。
さらに、地域に目を向けて下さい。
一回でもいいから街の防災イベントに参加してみましょう。
お隣さんとあいさつ程度でいいから、コミュニケーションをとりましょう。」
まずは、家族や近所とコミュニケーションを取ることが防災の第一歩。
防災対策を通じてライフスタイルを見直してはいかがでしょうか。
難しく考えずに、家具の配置替えや整理整頓など、今できることをすればいいのです。
(ボランティアスタッフ 矢永奈穂)