シブヤ大学

授業レポート

2012/10/19 UP

やってみよう!金継ぎ~漆と金粉でよみがえる器~【第2回】

金継ぎ授業、第二回は「錆付け」を習います。
前回、持ち帰って乾燥させた器。接着部分の麦漆はすっかり乾燥しています。
うつわ表面にはみ出した麦漆を軽くお掃除し、接着部の隙間や欠損を錆漆で埋めるのが今回の主な作業となるのです。


お掃除に使うのはカッター。
陶磁器とカッターの刃、どちらが硬いかご存知ですか? 

(私にとっては意外だったのですが)カッターの刃のほうが柔らかいのだそう。
だから、器に傷がつくのでは?という心配は無用。さらに、サンドペーパーで麦漆部分の表面を整えます。


 次に行なうのは、欠損(縁などの欠け、ひび割れの途中で出来た欠けなど)を埋める作業です。
ここで使用するのは、生漆に砥の粉(木材の目止に使う粉)と水少々を加えてパテ状に練った「錆び漆」。
再び、先生お手製のヘラを使ってこれを欠けた部分に盛り込んでいきます。


 盛り足りないと凹んで仕上がってしまうし、盛りすぎても乾燥後の調整が大変になるし……
で、単純に見えてこれがなかなか思うように行かず。
生徒さんの口数がどんどん減る始末。つい集中してしまうのですね。
ま、手を動かすのに精一杯なのは初心者としては、まあ真っ当な姿なのかも……?
 

 工程は少なく、正直、かなり地味な作業なのですが、丁寧に取り組んでいたらアッという間に2時間経過。
今回もまた、漆の部分を保護しながら梱包して、解散。自宅でじっくり乾燥させます。



(恵比寿キャンパス 松本典子)