シブヤ大学

授業レポート

2007/2/26 UP

スタイリスト=「何を着せるか」を仕事にするコト

受付をしていて今回はやけにおしゃれな人が多いな~。と感じました。それもそのはず、今回はスタイリストの2トップの授業だからなんですね!

今回の先生1人目は、北沢momo寿志さん。レミオロメンやリップスライムなど音楽アーティストのスタイリングを手がけています。あの椎名林檎さんにナース服を、あの森山直太郎さんにスウェット(先生の私物)を着せたオトコです。
2人目の先生、伊賀大介さんはunoのCMや映画「ジョゼと虎と魚たち」、最近では安野モヨコさんのマンガが原作で、写真家の蜷川実花さん初の監督作品である「さくらん」の衣装を手がけています。
そんな大物2人の先生との司会進行役の萩谷さん(本学科主催「風とバラッド」スタッフ)を加え、トークセッション形式で授業が行われました。

■スタイリストとして仕事をするということ
プロとして第一線で活躍されている先生。先生方でも度々、アーティストさんと何を着るかで悩むことがあるそうです。やはり人によってコテコテの舞台衣装を追求したい、とかブランド物のオシャレな衣装を着たい、など要望もあるから。
先生は以前、スタイリングを担当したアーティストさんに

「何を着たいかより、何を着るか」が大切。

と言われたことが心に残っているとのことでした。それは、先生も同じスタンスで仕事をしていたから。つまり、自分がこの服が好きだから着る(着せる)というのではなく、世の中に音楽を発信する者を「キャラクターづけ」するという意図から服を選ぶことを念頭においているからです。なので、momo先生は普段おしゃれな森山直太郎さんでも、あえてスウェット(私物)を着せてしまう決断をするそうです。
(ココが、スタイリストとして「仕事」するということだと思いました)

■コーディネートの小技【自己ブランディング】
服を決める時は、全身鏡を使うこと!だそうです。(ちなみにスタッフ内では、全身鏡の使用率は女の子の方が多かったです。)また、全身のバランスを見るために絶対に靴もあわせて履いてみることも念をおされました。(これだけでもうオシャレになれる気がしますね!)

■『先生、何が似合うのかわかりません!』
先生いわく、とにかく試着すること!だそうです。とりあえず着てみて、似合ったら買えばいい。試着はタダだから、何が似合うのか勉強するのがいい。とのことでした。(販売員さん泣かせ…?でもやっちゃいましょう。)

■オシャレ好きに提案する、10万円の使い方。
最後にたとえ話で言われていたのが、服との向き合い方。10万円あれば、全額服に突っ込むよりも、「レコード」に2万使って、「映画/娯楽」に2万使って、「飲み」に2万使って、「デート」に2万使って、これで合計8万円。そんであと2万を「服」に使うくらいがいい。と、先生が提案されました。オシャレしすぎると、オシャレの話ばっかりになって視野が狭くなってしまうからだそうです。

今回は自己ブランディングという難しいテーマでしたが、内容は理解しやすかったです。若くて、仕事はファッション関係?と思わせるおしゃれな生徒さんが多かったのですが、年齢に関係なくスタイリストの2人やスタイリングに関しての話を楽しめたのではないかと思います!

(ボランティアスタッフ 山田有希)