シブヤ大学

授業レポート

2012/3/26 UP

雨の日曜昼下がり、ただただロックを聴く


<セットリスト>
01 Bon Iver - Holocene
02 Adele - Rolling In The Deep
03 Radiohead - Bloom
04 Noel Gallaghers High Flying Birds - If I Had A Gun
05 Bruce Springsteen - We Take Care Of Our Own
06 Jack White - Love Interruption
07 Madonna - Give Me All Your Luvin (Feat. M.I.A. and Nicki Minaj)
08 Green Day - Boulevard Of Broken Dreams
09 The Stone Roses - Fools Gold
10 James Iha - Be Strong Now
11 Florence + The Machine - No Light, No Light
12 James Blake - A Case of You
13 Odd Future Wolf Gang Kill Them All (Hodgy, Domo Genesis And Tyler, The Creator)- Rella
14 Howler - Back Of Your Neck
15 Sigur Rós Festival
16 The xx - Islands
17 Sharks - Arcane Effigies
18 The Shins - Simple Song


冷たい雨の中、幡ヶ谷社教館に集まったたくさんの人々。

講師の古川さんは、雑誌ロッキンオンの副編集長。
授業コーディネーターの榎本さん曰く、
「"ロックに魂を売った"というと少し言い過ぎかもですが、
 ロックというものに人より時間もお金も興味も多大なコストを割いている古川さんには、
 どんな風にロックが観えている/聴こえているのか?が気になって、この授業を企画しました」とのこと。

授業のスタイルは、PV をプロジェクターで映し、1曲が終わった後、古川さんが解説をするというもの。
全員で古川さんが今日の授業のために選んで下さった ’ロックを聴く’。
そして、また次のPV を見る、の繰り返し。

ただただ’ロックを聴く’。

流れるPV。
それに向かう生徒の皆さんは、机の前で椅子に座り、熱心にメモをとる。
’ロック’とメモ、この奇妙な組み合わせは、この授業でしか起こりえなかったのではないでしょうか。

授業のなかで「ロックとは何か」、その問いに対する幾通りもある答えのうちのいくつかが紹介されました。
おそらく、一人一人が思う’ロック’は違う(はず)。
ただ、古川さんはそれも含めて’ロック’だと言います。

さて、みなさんはこのセットリストから、どのように’ロック’を聴きますか?
その一材料として、心に残った古川さんの一言をいくつか紹介します。

・これが’ロック’と思ったものが’ロック’。 どっちかではなく、どちらも正しい。
 この両者を大事にできるところがロックのいいところ。

・ロックの機能の一つとして「自己反省できること」が挙げられる。
  日本人は土着的に自己反省する性質を有している。

・典型的な’ロック’というものはある。しかし、ジャズ、テクノ、クラシック…
 これらすべての情報量を柔軟に受け入れられることができるのも’ロック’。

・ロックはやり方が全く逆に見えても、目指すものは同じということがよくある。
 それは、古いものでも、また逆に新しいものでも。


(ボランティアスタッフ: 伊東 詩織)